タミヤ 1/20 ウルフWR1

2023年1月完成

F1シリーズ第4弾はウルフWR1。

ウルフWR1はカナダの石油王ウォルター・ウルフが「フランク・ウィリアムズ・レーシングカーズ」を買収し、1977年に「ウォルター・ウルフ・レーシング」として参戦するためにヘスケスから移籍したハーベイ・ポスルスウェイトが設計したマシンです。

WR1はフェラーリのような大馬力エンジンもロータスやタイレルのような技術的な工夫もなくこれといった特徴のないマシンです。ウェッジシェイプボディの左右にラジエーターを配置、コスワースDFVエンジン+ヒューランドFG400 5速ギアボックスを搭載と、ポスルスウェイトがヘスケス時代に設計した「308」と大差ない平凡な設計でした。

ところが、アルゼンチンGPでデビューウィン、その後もモナコGP、カナダGPと通算3勝し、ジョディ・シェクターはドライバーズランキング2位、1台体制でありながらコンストラクターズランキング4位という大戦果を挙げました。前年にP34で苦労したシュクターにはこのようなクセのないマシンのほうが合っていたのかもしれません。

70年代にはまだ少数残っていたメインスポンサー無しで、濃紺に金色のカラーリングがカッチョいいです。子供のころにもこのキットを製作しましたが、デカールはりで挫折してしまいいつかリベンジをしたいと思っていました。今回製作したキットは2010年ごろにカルトグラフデカールとエッチングパーツを追加して再販されたものです。

yahooオークションに出品中!

オイルクーラーのアウトレットの独特のRとリア翼端版がウィングのステーを兼ねるデザインがWR1のアイデンティティ。

カウルは脱着可能

再販時の追加パーツで一番ありがたいのは金属メッシュのエアファンネルカバー。昔のプラ製のものと比べるとグッと精密感があります。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約120点と最近のキットに比べるとシンプルなパーツ構成です。例によってコスワースDFVエンジンはタミヤF1共通パーツを使用。もともと付いていたはずのドライバーフィギュアは再販時に省略されています。

追加パーツ

前輪のタイロッドとホイールナットが金属製になっているのがポイント高いです。カルトグラフのデカールは素晴らしいのですが、例によって「GOODYEAR」マークが入っていません。(´・ω・`)

MSMクリーションのデカール

というわけで社外品デカールを購入。1/12と1/20がセットになっていますが、たったこれだけで1,000円もしました。P34は今でも「GOODYEAR」デカールがついているのにいったいどういう事情なのでしょうか?

カウルのゆがみ修正

年代物キットなので相応のバリやヒケがあるのは仕方ありませんが、いちばんの問題はカウルの左側がゆがんでロールバーとの間にスキマができること。ドライヤーで温めて少しずつ正しい形に修正しました。

主要パーツ仮組み

ウェッジシェイプのコンパクトなボディがカッチョいい!80年代以降のウィングカーと違って、エンジンやミッションがチラリと露出しているのも好みです。

ボディの製作

下地塗装

パーツ表面のヒケや荒れた部分を240〜600番のヤスリで慣らしてから「ガイアノーツサーフェイサーEVOスカイブルー」で下地塗装。隠蔽力が高く表面も滑らかでなかなかいいです!(^∇^)

本塗装

フィニッシャーズのウルフブルーでボディを塗装。ずいぶん長い間、JPSロータスと同じ黒・金塗装だと思い込んでいましたが、実は黒ではなく濃紺でした(⌒-⌒; )。

デカール貼り

WR1を特徴づける独特のカウル形状ですが、三次曲面にデカールをきれいにはりつけけるのが難しく、シワやヤブレが出てしまいました。

デカール購入

どうしてもきれいにシワが取れなかったので、思い切ってやり直し。新品のデカールが入手できたので、改めてはり直しました。発売時期が違うのかこちらには「GOODYEAR」デカールがついています。

デカールはり完了

2回目なのでけっこうキレイにはれました。モナコGP仕様として作りましたが、追加で購入したデカールが日本GP仕様のみなので、マーキングが一部インチキになっています(−_−;)。

エンジン・シャーシの製作

電池ボックスの接着

P34同様、モーターライズ時代のキットなので、シャーシ下面に電池ボックスのフタがあります。スキマをプラ板やパテで埋めてきれいにツライチにします。

エンジンとミッション部

お馴染みのコスワースDFVエンジン+ヒューランドFG400ギヤボックス。主要パーツを切り出し仮組みをします。

エンジンのビス接続

モーターライズ時代のキットはビスでエンジンをガッチリと接続できるようになっていましたが、このキットでは省略されていたので、市販のM2 x 8mmネジを流用しました。

エンジンとミッション部の塗装

エンジンとミッション部の主要パーツを塗装して組み立て。アップライトが金で塗装されているところがなかなかオシャレです。

エンジンとシャーシの接続

完成したエンジンとシャーシを合体。タイヤがきちんと接地するようにエンジンの角度を調整して接着します。

タイヤロゴの塗装①

本体同様「GOODYEAR」のロゴのデカールは付属しないので、フィニッシャーズのテンプレートを使って塗装しました。

タイヤロゴの塗装②

完成。まあまあかな?

固定用ナットの接着

完成間近になって今更ですが、ディスプレイベースに固定できるように加工しました。シャーシに3mmナットを接着してベースにネジ止めします。

ドライバーフィギュアの製作

ドライバーフィギュア

このキットにはフィギュアが付属していないのに、なぜかヘルメットデカールが付属。そこで、タイレルP34から流用してジョディ・シェクターを製作することにしました。

組み立て

頭部は2mm、両肩は1.5mm真鍮線で接続。肩に少しスキマができるのでポリパテで埋めました。

表面処理

捨てサフを吹いて表面処理。シールドはハセガワのミラーフィニッシュの外箱を切り出して自作。

塗装

スーツはスカイブルー、グローブはホワイトで塗装。ヘルメットはホワイトで塗装してデカールはり。

完成!

スーツにドライブラシをかけて立体感を強調しました。ヘルメットやグローブの細部を塗装してシールドを接着すると完成!

最終組み立て

ボディ完成

200〜3000番のヤスリで研ぎ出し、コンパウンドをかけてボディが完成。ようやくシャーシと合体しました。

エンジン部のアップ

ストレート組みですがけっこう雰囲気があります。再販時の追加パーツで一番ありがたいのがエアファンネルカバー。昔のプラ製のものと比べるとリアリティが段違いです。

タミヤ 1/20 ロータス79(1978年イギリスGP)

2022年10月完成

タイレルP34、ブラバムBT46Bと変態マシンばかり作ってきましたが、F1シリーズ第3弾は王道中の王道、コーリン・チャップマン、ピーター・ライト設計の「ブラックビューティー」ロータス79です。

チーム・ロータスの監督コーリン・チャップマンがF1界に与えた影響は大きく、主なものだけでも、①モノコックシャーシの採用(ロータス25)、②コスワースDFVエンジンの採用(ロータス49)③前後ウィングの採用(ロータス49)、④スポンサーカラーの導入(ロータス49)、⑤ウィングカーの発明(ロータス78)と、その後のライバルマシンのスタイルを一変させてしまうほどでした。

その中でも1978年にマリオ・アンドレッティをチャンピオンに、ロニー・ピーターソンをランキング2位に導いたロータス79は、前年マシンの「78」を改良しグラウンドエフェクト効果を完成の域に高めたマシンです。

ロータス79はタミヤとハセガワの2社から発売されていますが、今回はタミヤのキットを製作。タミヤからはマルティーニカラーの79年版も発売されていますが、ロータスはやはりJPSカラーでしょう。

「79」は「史上もっとも美しかったF1マシン」と言われダントツに人気がありますが、変態F1好きのかえる工房としては同じロータスでも四輪駆動の「63」、ガスタービンエンジンの「56」、やりすぎウィングカーの「80」など失敗マシンのほうが好みです。ツインシャーシの「88」はエブロからキットが発売されているので、いつか手に入れて作ってみたいものです。

カウルは脱着可能

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約170点ですが、不要パーツが結構あるので実質150点程度でしょうか?組み立て説明書の他に実車解説のパンフレットが付属。最近のカーモデルはフィギュアなしが普通になりましたが、レーシングカーの場合、レーサーも重要なので、ぜひ復活させてもらいたいものです。

デカール

このキットいちばんの問題点はデカール。「JPS」はともかく「good year」がないのは何かの権利問題なのでしょうか?マクラーレンの「Marlboro」といい、メンドくさい時代になったものです。

エッチングパーツ&社外品デカール

運良く純正のエッチングパーツとエッフェのデカールが入手できたので、今回はこれを使うことにしました。

エンジンパーツ

70年代のF1といえばコスワースDFVエンジン!・・・ですが、ランナーの端に「1977 TAMIYA」の文字が・・・。昔のF1シリーズの流用のようですが、じゅうぶんデキがいいので問題はありません。無意味なメッキなどもされていませんし・・・(^O^)

仮組み

無意味な色分けなどはなく成形色は黒一色です。バリエーションを再現するためにボディは細かく分割されており、接着線を処理する部分があります。

サイドポンツーン排気口

イギリスGP仕様とドイツGP仕様でサイドポンツーン排気口の形状が異なります。今回はイギリスGP仕様を製作するので、左側が小型になります。

ロールバーとステアリングホイール

ロールバーとステアリングホイールも選択式。左はがアンドレッティ車で右がピーターソン車です。

エッチングの翼端版

studio 27のものより薄く、翼端版など厚みが必要な部分は2枚をはり合わせる仕様になっています。驚いたことに接着時にズレないように接着面に◯の凹凸が付けてあります。タミヤさん流石!(^_^)☆

シャーシ・ボディの製作

ボディの組み立て

資料がなくてよく分かりませんでしたが、箱絵ではツライチになっていたので、サイドポンツーン上面の接着線は全てパテ埋めしました。

ボディ塗装①

サフ代わりにファンデーショングレーを塗装。目立ったキズを消してから、ガイアカラーのEXブラックで本塗装。

ボディ塗装②

基本塗装完了。黒はキズが目立つので、入念にチェックしてキズやホコリの付着がある部分をヤスリで研ぎ出しをしました。

デカール貼り付け

エッフェのデカールはなかなか質が良く特に問題はありませんでした。イギリスGPの資料がなくてフランスGPのマーキングを参考にしたので、もしかしたらミスがあるかもしれません。

シャーシの塗装

ボディ塗装の乾燥待ちの間にシャーシを塗装。モノコック部分をEXシルバーで、その他をブラック、フラットブラックで塗り分けました。

フロント周り完成

ブレーキペダル、バッテリー、ブレーキフルードタンクなど、基本的なものは全て再現されています。今回はストレート組みですが、パイピングなどを施せばグッとリアルに仕上がりそうです。

エンジン・ミッション・足回りの製作

主要パーツ仮組み

銀色のパーツは古いキットの流用ですが、黒のパーツは新規のもので、案外新しいパーツがたくさん使われています。ロータス78と同じコスワースDFVエンジン+ヒューランドFG400ですが、ギヤボックスやエキゾーストパイプ、足回りなどがかなり違います。

エンジン完成

パーツが多くて少し面倒ですが、パーツの精度が高いので、塗装さえしてしまえばあとはサクサク組んでいけます。

最終組み立て

シャーシとエンジンの合体

シャーシ、エンジン、ミッションを接着。ここでミスをするとリヤタイヤが曲がってしまうので注意して。

前後足回り

グランドエフェクト効果を高めるため、サスペンションをインボード化しエキゾーストパイプを上に回して、空気がスムーズに流れるように工夫してあるのがよく分かります。

タイヤとホイール①

「GOODYEAR」のデカールをはりつけてセミグロスクリアーでコーティング。

タイヤとホイール②

デカールをはっただけではキレイすぎる(左)ので、ウェザリングカラー(グラウンドブラウン)で軽く汚しをかけました(右)。

シートベルト

エッチングパーツセットにはシートベルトも付属。以前ロータスヨーロッパについていたもの同様シール式のものです。

コクピット完成

本当はドライバーを乗せたかったのですが、適当なものが手に入らなかったので、シートベルトをつけました。キット付属のデカールよりはマシですが、次はもっと本格的な布製のものを試してみたいです。

翼端版接着

エポキシ接着剤で翼端版を接着。直角がきちんと出るように真鍮ブロックで固定。

ヒビ割れの修正

シャーシにボディをのせて完成!・・・と思いましたが、サイドポンツーンの接着線にうっすらとひび割れが・・・Σ(‘◉⌓◉’)。接着が甘かったのか・・・しかたなくヒビ割れにクリアーをかけて研ぎ出しのやり直し・・・・。

最終組み立て

ボディをコンパウンドで磨き、モデリングワックスをかけて完成。フルカバーボディのマシンなのでパーツのすり合わせに神経を使いました。

完成!(^O^)

タミヤ 1/12 スズキ RG250Γ

2022年8月完成

VT250、RZ250とともに80年代のクオーターバイクブームを牽引したRG250Γです。市販車で初めて角形アルミフレームを採用、理想的な形状のチャンバーを搭載するためにセンタースタンドを省略、3,000rpm以下は表示されないタコメーターなど当時の常識を覆しレーサーレプリカの先駆けとなった革新的なマシンです。私はフルカウルのバイクはあまり好きではないのですが、Γの場合はアンダーカウルがないと腰高に見えてカッチョ悪いので、フルオプション仕様を選びました。今回の製作のテーマとしてネオジム磁石を使用してカウルの脱着に挑戦してみます。

2ストローク 水冷並列2気筒

最高出力 45馬力 乾燥重量 131 kg

1983年発売

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

リヤサスペンションにコイルスプリングを、スイングアームの取り付けに金属ビスを使用するなど少し進化している点もありますが、全体的にはこの時期のタミヤ製キットの標準的なものです。できるだけパーツを一体成形するといい意味でタミヤらしい構成になっています。

追加パーツ

「フルオプションバージョン」の追加パーツ。アンダーカウル、シングルシート、メンテナンススタンドがつきます。

デカール

RZ350の製作では古いデカールに苦労したので、メーカーに問い合わせて新品のデカールを購入。やはり古いものはかなり変色しています。

仮組み

主要パーツの仮組み。この時代のマシンとしては非常にレーシーなスタイルですが、後のレーサーレプリカに比べるとカウルやハンドルの位置がけっこう高くてツアラーっぽい雰囲気も残しています。

外装パーツの製作

2mmネオジム磁石を埋め込んでアンダーカウルが脱着できるように加工しました・・・が、エンジンを積んでみたら、磁石を埋め込んだ部分がミッションカバーに干渉して脱着できないことが判明・・・(´・ω・`)

タンク、アッパーカウル、アンダーカウルを接着。アンダーカウルの合いが悪かったので、接着線にクサビ状のプラ板をはさんで後部を若干幅増し。サフ代わりのファンデーショングレーを吹いて表面をチェック。ヒケやキズがある部分を修正。

ファンデーションホワイトで白部分を塗装して乾燥後にマスキング。ブルーFS15044+ブラック(少量)で青部分を塗装。箱絵の赤塗装もいいのですが、やはりΓは青塗装でしょう(^○^)。

マスキングをはがしてデカール貼り付け。ストライプの白部分をうまく重ねればマスキングのはみ出しをきれいに隠すことができました。ナックルガード下の白部分もデカールですが三次曲面にきれいになじんでくれました。

フレーム・エンジンの製作

エンジン完成

2ストローク 水冷並列2気筒とこの前作ったRZと同じで外見もよく似ています。4ストローク空冷エンジンに比べて外見的にはいささか面白みに欠けます。(´・ω・`)

足まわりの製作

メッキ落とし

Fフォーク、スイングアームなどのメッキ落とし。この前作ったフジミのブラバムはメッキ落としが大変でしたが、これはサンポールに5分ほど浸けただけできれいに落ちてくれました。

フロント周り完成

Fフォークボトムケースはexシルバーで塗装し、チューブにはメッキシールをはりこみ。

リヤ周り完成

スイングアームはガイアノーツのプレミアムミラークロームで塗装。説明書ではブレーキキャリパーはシルバー+オレンジと指示されていましたが、なんかウンコみたいな色になったので単純にゴールドで塗りました。

チャンバー・マフラーの製作

チャンバーのパーティングライン消し。マスキングテープを貼り込み、すき間に黒い接着剤を流し込んで消えてしまった溶接跡を復活させました。

各パーツの組み立て

フレームにエンジンをのせて、前後の足回りを組み込み。

マフラーを取り付け。マフラーはガイアノーツのプレミアムミラークロームで、チャンバー部はフラットブラックで塗装。

完成!( ̄∇ ̄)

ミラー、灯火類をつけたカウルをのせて完成!今回はデカールが新品だったおかげでずいぶんスムーズにすすみました。アンダーカウルの磁石接続は失敗しましたが、ストレート組みでも脱着可能にできました。

JC wings 1/200 JAL MD-11

金属製完成品リペイント

金属製飛行機模型のJAL MD-11 JA8580をJA8582のサンアーク塗装にリペイントするという依頼が入りました。

ギャラリー

製作記録

レビュー

旅客機の金属製モデルというのは初めてですが、金属製カーモデルやモデルガンを作ったことがあるのでその応用でなんとかなるでしょう。

JC wingsというのは中国のメーカーらしいですが、なかなかカッチョイイ!デスクトップモデルというのでしょうか?窓やハッチなどのモールドがなくほとんどデカールで表現されています。塗装もピカピカの光沢仕上げです。

ランディングギアは磁石接続で脱着可能。ダウン状態とアップ状態を選択できるようになっています・・・が、設計ミスなのか、単なる不良品なのか、機首のランディングギアのハッチがきちんと収まりません・・・。こういうところがやはり中国クオリティなのでしょうか?

パーツ分解

左右のエンジンポッドを分解。少し引っ張るとポロッと取れてしまいました。本来はほめられたことではないのですが、今回はクオリティが低いことが逆に幸いしました。

胴体についたアンテナ、ピトー菅、灯火などの小部品を分解。おそらくエポキシ接着剤を使っていたようでエナメル溶剤で溶かすことができました。

作業台の作製

プラモデルに比べると非常に重く翼の分解もできないので、専用の作業台が必要です。近所のホームセンターで見つけた発泡スチロールブロックがピッタリでしたが、軽すぎて不安定だし割れたりゆがんだりする可能性があるので、しっかりした木製のものを自作することにしました。

ホームセンターを何軒か回って適当な材料を入手。内径31mmの木管を中央で真っ二つにして、木ネジで丸棒と飾り台に接続。あくまで作業台なので精度はテキトーでスキマができたところには木工用ボンドを流し込んで強引に固めました。

このようになります。これで上向きでも裏返しでも安定して作業ができるようになりました。次はいよいよ本格的な作業に入ります。

塗装はがし

塗装はがしにはアサヒペンの「強力塗料はがし液」を使用。非塩素系でオレンジのような柑橘系の匂いがします。ゼリー状で水で用具が洗えるので使い勝手も良好です。

塗料はがし液を塗って5分ほど待つと、みるみる塗装面にシワがより、マーキングなどがはがれてきました。ただ、ベース色の白とグレーの部分は強力な塗料を使っているようでかんたんにはがれてくれませんでした。

はがし剤を塗っては放置、塗っては放置を何度か繰り返すとハシの部分から塗料がめくれ上がってきて、そこから塗装面にはがし剤がまわってきたのか連鎖反応的にはがれてきました。

ランディングギヤも塗装はがし。こちらは真鍮製でしょうか?金色の地肌が出てきました。

はがし剤で落としきれなかった塗料をスチールウールで磨いて銀色の地肌をむき出しにした状態。ずっしりと重く、磁石がつかないところを見ると無垢の亜鉛合金製のようです。

最初に取り外したアンテナとピトー菅。本体は亜鉛合金ですが、こちらは磁石につくので鉄製のようです。作業中の破損を避けるためいったん取り外しましたが、思ったより頑丈なので再接着してから塗装をしたほうがよさそうです。

塗装

下地塗装①

塗料の食いつきをよくするために金属表面にはマルチプライマーを吹きます。プライマーが乾燥したら、サーフェイサー代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレーで塗装。

下地塗装②

プラモデルのようにパーツをクリップにはさんでというわけにはいかないので、まず下面を塗装して、十分乾くのを待ってから上面を塗装します。

下地塗装③

ランディングギヤ、エンジンポッドも同じようにファンデーショングレーで塗装。

グレーFS16440の塗装

本体下面・主翼・水平尾翼・エンジンステーなどをグレーFS16440で塗装し、マスキングをします。塗り分けの複雑な部分はハセガワの塗装図を1/200に拡大したものを型紙にしてマスキングシートを作製。

マスキング

マスキング完了。念のためにマスキングテープのスキマにマスキングゾルを流し込んでおきます。

翼の塗装①

主翼、水平尾翼上面の中央部分をニュートラルグレーで塗装。

翼の塗装②

主翼、水平尾翼の下面はニュートラルグレーと黒鉄色で塗装。

塗装済みの本体下面、主翼、水平尾翼をマスキング。

エンジンノズルとステーの部分をマスキング。

胴体やエンジンナセルの塗装色はハセガワのプラモデルキットでは(316)ホワイトFS17875と指示されていますが、依頼者様のご希望でタミヤのLP-39レーシングホワイトを使うことにしました。

基本塗装完了。天候不良の日が多くてなかなか塗装が進まなかったため、ここまで来るのにけっこう時間がかかってしまいました。

デカールはり①

問題発生!ハセガワのデカールを使用しましたが、水につけるとバラバラに。見た目には結構キレイだったのですが、かなり劣化していたようです・・・(´・ω・`)やむを得ず、V1DDECALSのものに変更しましたが、赤がスケスケで使い物になりません。サードパーティ品にしてはずいぶん質が悪いです。

デカールはり②

依頼者様からハセガワの純正デカールのスペアを送ってもらえたので、再チャレンジ!今回は念のためクリアーコートで補強してから、慎重にはりつけ。国産デカールはタミヤ以外は信用できないと聞いたことがありますが、今回のことで改めて実感しました・・・(´・ω・`)

デカールはり③

胴体にはモールドが全くないのでマスキングテープをはってガイドラインに。窓のような細長いデカールはかんたんにちぎれてしまうので、最初から短めに切って、貼りながらつないでいきました。

デカールはり④

胴体下部のパネルラインはハセガワのデカールに付属しないので、社外品デカールを使用。赤はスケスケでしたが、黒は特に問題ありませんでした。

デカールはり⑤

反対側も同じように社外品デカールと細かいデカールをはって完成。

ADFレーダーと着氷マーキング

「自分で作る!デカールシール」でADFレーダーと着氷マークのデカールを自作。

機種レドームのライン

0.1mmの細切りデカールを張り込んで機種レドームのハッチラインを再現。三次曲面に直線デカールをなじませるのに苦労しました。

本体下面の修正

本体下面の塗装にキズを発見したのでタッチアップ塗装

クリアーがけ

デカールの保護とツヤ出しのためにクリアーがけ→研ぎ出しを4回ほど繰り返し。かなり完成に近づいてきました。(^∇^)

ランディングギアの装着

かなり厚塗りをしているため塗装の厚みでランディングギアが収まらなくなったので、すり合わせをしました。

完成!

1000番〜3000番のスポンジヤスリで塗装面を研ぎ出し、コンパウンドで磨いて完成です。

フジミ 1/20 ブラバムBT46B(1978年スエーデンGP)

変態F1マシンシリーズ第2弾は鬼才ゴードン・マーレー設計のブラバムBT46Bファンカーです。

実車について

77年シーズンにロータス78が活躍しウィングカーの有効性が認識されるようになると、他チームも研究開発に取り掛かり78年シーズンにはアロウズ、シャドウ、ウルフなども独自のウィングカーをデビューさせました。しかし、幅の広い水平対向12気筒エンジンを積んでいたフェラーリやブラバムは有効なダウンフォースを発生させるサイドポンツーンの設計が困難でした。

そこでマーレーが採用した手法が「ファンカー」です。これは機械的に作動するファンで車体下面の空気を強制的に吸い出すというシステムで、中低速でも適切なダウンフォースを発生させることができるという点でウイングカーより優れていました。

BT46BはスエーデンGPでニキ・ラウダのドライビングによってデビューウィンを果たしましたが、「ファンがホコリや小石を巻き上げて後続車が危険である」という理由で使用禁止となり、出走はスエーデンGP一戦のみの幻のマシンとなってしまいました。

ラジエーター冷却用(嘘)の巨大なファン

カウルは脱着可能

 

製作記録

キットレビュー

パーツ数は約160点。かつて1/20のF1模型はほぼタミヤの独壇場でしたが、2010年ごろになってなぜかフジミ、ハセガワ、エブロなどから次々と70年代F1マシンのニューキットが発売されました。フジミからもブラバムBT46、77年仕様のタイレルP34と私好みのマシンが発売され、いつか作ってみたいと思っていました。ところが、タミヤのBT46よりグッと新しい設計でありながら想像以上の難キットでした。

キットの問題点・・・(´・ω・`)

①青塗装はデカールで再現されるが、これが恐ろしく固くて全くなじまず割れやすい。

②パーツ数が多いわりに精密感に欠け、接着面がせまくて強度的に不安なところが多い。

③パーツ間のクリアランスがキツキツで調整が必要な部分が多い。

④組み立てが意味のないパズル構造になっていて、メンドくさい。

⑤エキパイや冷却パイプの取り回し方が説明書の絵ではよくわからない。

⑥Fパーツはメッキである意味がなく、しかもそのメッキが落としにくい。

⑦ボディがヘンな白黒ツートンカラーで成型されているが、意味がわからない。

タミヤレベルのクオリティを期待するのは欲張りすぎなのでしょうが、ユーザー目線に立って製品開発をすれば容易に解決できる問題点もあるのであえて辛口でレビューをしました。質の良いデカールに変えたり、金型を修正したりするのは予算的に難しいかもしれませんが、⑤⑥⑦はさほどお金がかかることではないと思うので再販時には是非修正してもらいたいものです。しいて美点をあげるとすれば、外観は良くまとまっていてカッチョいいことと、何よりもBT46Bをキット化してくれたことでしょうか?

パーツ一覧

キット名には「#1ニキ・ラウダ」とあり、「#2ジョン・ワトソン」は別キットとして発売されていますが、ゼッケン2のデカールも付属しており、ワトソン仕様も作れるようです。悪名高い「箱替え商法」というヤツでしょうか?

タイヤ

タイヤはタミヤのものに比べて肉厚のゴムで成形されてがっちりしています。「GOOD YEAR」のロゴは通常の水転写デカールとは違ったものが付属。

デカール

このキットのデカールは硬くてなじませるのが大変だとずいぶん評判が悪いですが、はたしてどうでしょうか?・・・。

メッキパーツ

ホイールとエンジンまわりは全てメッキ。ホイールはともかくエンジン本体以外は金色や黒鉄色で塗装するので、ほとんど意味がありません。接着もめんどうなので、銀の成型色のほうがいいと思うのですが・・・。

主要パーツの仮組み

あっと驚き!パンダカラーの成形色。赤一色か白一色にすればいいものを・・・いったい何を考えてこんな色分けにしたのか?大昔のマッチボックスのキットを思い出してしまいました・・・(−_−;)。

P34との比較

この前完成したタイレルP34と比較。六輪車ですがP34が意外とコンパクトで、BT46がかなり大きいことがわかります。手持ちがないので、比較できませんが、マクラーレンM23もけっこう大きく、ウルフWR1はかなりコンパクトだったと記憶しています。

リアウイングの翼端版

「ボディーに干渉する場合は少し削ってください」って・・・。昭和のプラモデルやガレージキットじゃあるまいし・・・。そんなに精度が低いのでしょうか?

フロント周りの組み立て

①シャーシにロワーアームを差し込む→②フロントバクルヘッドを接着→③上部カバーとアッパーアームをシャーシに接着→④フロントノーズを接着、と決まった順を守らなければ組み立てられません・・・(−_−;)。こんなパズルみたいな設計になんのメリットがあるのでしょうか?

フロントバルクヘッド

フロントバルクヘッドにはディティールが施されていますが、フロントノーズを接着すれば全く見えなくなります・・・(−_−;)。マニアが改造することを考慮したのかもしれませんが、それより一般的なユーザーを優先してもらいたいものです。

エンジン・ミッション・足回りの製作

エンジンとミッションの組み立て

メッキ落としをしてエンジンとミッションの主要部分を作製。通常ならボディから手をつけるのですが、ラジエーター、エキパイ、サイドパネル、ファンと干渉する部分が多く、しっかり仮組みをしないと不安なので、まず、芯となるエンジンを完成させました。

エキパイの仮組み①

説明書のイラストではエキゾーストパイプの取り回しがよくわからないので、何度も仮組みをした結果、写真のように内側はロワーアームの下、後部フレームの中に、外側は上に通しました。

エキパイの仮組み

後部カウルをつけるとこのようになります。外側のエキパイは実車通り貫通式になっていますが、内側はエンド部分をカウルに接着する仕様になっています。

ファンの仮組

エンジン後部には車のものとは思えないような巨大なファンがつきます。ミッションから動力を得て機械的に作動することがよくわかります。

シャーシ・ボディの製作

ボディ小物パーツの作成

ボディの小物パーツは強度的に不安なので0.5mm真鍮線で作り直し。ボディに穴を開けて差し込めるようにしました。左上からバックミラー、ピトー菅、エアスクープ、キルスイッチです。

リアウイングの翼端版

矢印の部分が干渉するのですが、削りすぎてスキマができてしまいました。メーカーに問い合わせたところ、不良品扱いとして、新しいパーツを無償で送ってくれました。

塗装

下地塗装

フィニッシャーズのファンデーショングレーで下地塗装。ずっとパンダカラーだったのでやっと気分が落ち着きました。

本塗装

ガイアノーツのピンクサフにレッドを重ね吹き。写真ではマルボロレッドのように明るく見えますが、クレオスのレッド(3)を普通にベタ塗りしました。

デカールはり①

デカールは恐ろしく硬くてマークソフターがまったく役に立たないため、蒸しタオルを使ってなじませました。デカールはりだけで4日もかかってしまいました。この写真ではキレイに見えますが・・・。

デカールはり②

近くで見るとこの通り。特にオイルクーラーフィンのあたりがうまくなじまず割れやスキマができてしまいました。補修用デカールは使用せず。乾燥したら塗装でタッチアップする予定です。

デカールのタッチアップ

デカールの割れやスキマを筆塗りでタッチアップ。クレオスのブルー+レッドは少し濁った色になるので、フィニッシャーズのピュアブルーにガイアのマゼンタを極少量加えました。この後、クリアーがけ→ヤスリで研ぎ出しを何回か繰り返しました。

最終組み立て

フロントサスの組み立て

フロントまわりはなぜかパズルのように決まった手順でしか組み立てられないように設計されており、うっかりシャーシの底板を先に接着したために、組み立てるのにかなり苦労してしまいました。

エンジン・ミッションの搭載

シャーシとエンジンの接続にはネジなどが使用されていないのでしっかりと接着します。ラジエーターホースはゴムパイプではなく通常のプラパーツで再現。例によって説明書では取り回しがよくわからなくて少し苦労しました。

リヤウイング完成

サイドパネルとリヤウイングを接着。例によって接着面が小さいので、たっぷりと接着剤をつけてしっかりと乾燥させます。

ボディの研ぎ出し

クリアがけ→研ぎ出し→タッチアップ・・・を何度も繰り返してようやく見られるようになってきました。

タイヤの取り付け

ホイールにビスを通してアップライトに内蔵されたポリキャップに接続する方式。ビスがかなり太すぎるので削ってやる必要があります。また、説明書ではフロント側にポリキャップを二つ入れる指定になっていますが、一つで十分です。

タイヤのレタリング

またしても問題発生!キット付属のタイヤデカールはガチガチに硬くてまったく使い物になりませんでした。ボディでこりたので、デカールはスッパリあきらめてフィニッシャーズのタイヤテンプレートを使用して塗装で処理しました。

サイドスカート

細かく別パーツ化されたサイドスカートを塗装して、シャーシ下面に接着。

ウワサどおり非常に手強いキットでした。いまいち塗装がピシッとキマリませんでしたが、今回はこれで完成とします。いつかドライバーフィギュアが手に入ったらニキラウダをのせるつもりなのでシートベルトはつけませんでした。そもそもシートベルトが付属していないという・・・。

将来リベンジをする時のための覚書

①デカールは文字やストライプのみを使用して、青部分は塗装したほうが早くてきれいに仕上がる。

②ボディのあちこちにあるリベットのモールドは全て削り落として、目立つものだけをエッチングパーツや虫ピンで再現する。

スズキ アルトラパン

2022年4月完成

プルバックミニカーリペイントの依頼品が入りました。おそらく宣材としてディーラーが無料配布しているもので、ホワイトのボディを「フレンチミントパールメタリック」にリペイントしてほしいという依頼です。ノンスケールモデルですが、全長は80㎜弱でだいたい1/43程度になります。

製品レビュー

ボディの白は成形色のままでウィンドー、フェンダー、フロントグリルなどのみが塗装されています。中国の工場で大量生産されているもののようで、塗装のムラやはみ出しがあります。

シャーシ裏の二本のビスを外せばシャーシは簡単に外せますが、ボディは完全に一体成形なので、リペイントするにはマスキングで対応しなければなりません。

マスキング

中性洗剤でボディを洗浄をしてマスキング。実車の塗り分け方は何種類かあるようですが、依頼者様の希望で、Aピラー、Bピラー、Cピラー、ドアミラーもボディ色で塗装します。

ボディ塗装

サイドの窓枠とボディの色をそろえるために、フィニッシャーズのファンデーションホワイトで下地塗装。乾燥機に入れて3日ほど乾燥させます。

ボディ色はクレオスC20ライトブルーで塗装との依頼でしたが、実車のイメージとはかなり違うので、依頼者様との相談の上、スカイブルーとルマングリーンを足して青みを強くしたものを使用します。

下地が乾燥したら、表面の凸凹が目立つ部分を軽くサンディングして本塗装。ツヤが出るように薄めに調整した塗料を少しずつ重ね塗りします。塗装が完了したら、乾燥機に入れてまた3日ほど乾燥。

光沢クリアーをかけてツヤ出し。再び3日ほど乾燥させます。

マスキングをはがして基本塗装完了。塗料のはみだしを修正し、細部塗装をすれば完成です。

完成!( ̄∇ ̄)

タミヤ 1/12 ヤマハ RZ350改

2020年5月完成

60年代〜70年代は各社からCB750FOUR(69年)、Z2(73年)、GS750(77年)などの大排気量車が競うように発売されていましたが、1975年に実施された中型限定制度の影響で、CBX400F、Z400FX、XJ400、GS400などの400cc車が主流となり、250cc車はその下位車種の位置付けでした。

2ストローク 水冷並列2気筒

最高出力 45馬力 乾燥重量 143 kg

しかし、80年代になるとVT250F、RG250Γなど軽量コンパクトで高性能な250cc車がバイクブームを牽引していきました。「ナナハンキラー」と呼ばれたRZ250/350はその先駆けで、私も愛車にしようと一時期中古車屋を探し回りましたが、その頃にはすでに生産中止になっており、旧車を維持する自信がなくあきらめました。後継車のRZ250Rには試乗する機会がありましたが、初代RZはけっきょくまたがってみたことしかありません。

 

プラモデルの方はだいぶ前に作りかけて、いろいろイジっているうちに泥沼にはまって放り出してしまいましたが、改めて中古キットを手に入れて再チャレンジしてみることにしました。(^O^)

タミヤのキットをベースに前後ホイールや足回りをアオシマのXJR400から流用。クリップオンハンドルとチャンバーは大昔に買ったクリームのガレージキットを芯にしました。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

RZ250との違いはデカールとカウルパーツの有無。ビキニカウルとアンダーカウルは好みではないので使用しません。

デカール①

デカールがやや黄ばんでいます。2017年に再販されたものにはカルトグラフ社のデカールが付属していますが、もったいないので今回はこれを使用します。

デカール②

一応メーカーに問い合わせましたが、欠品中とのことでキット付属のものを使うことに決定。紫外線で黄ばみが消えるという話を聞いたので南側の窓に貼り付けてしばらく様子を見ます。

デカール③

2週間後の状態。だいぶ黄ばみが抜けたのでこのぐらいで良しとします。季節は4月で雨や曇りの日が多かったので、真夏なら数日〜1週間程度で十分でしょう。割れ防止のためタミヤのX=22アクリルクリアーで表面をコーティング。

クリーム社のセパハンとチャンバー

メタル製セパハンとレジン製チャンバーの改造キット。大昔に購入したものですが、ようやく日の目を見ることができました。

主要パーツの仮組み

この前まで1/6のCBを作っていたため、恐ろしく小さく感じます。今の目で見るとまるで自転車のように細いタイヤとFフォークが時代を感じさせます。

アオシマXJR400

というわけで、コイツから足まわりをもらうことにしました。フロント周りはそのままつけられそうですが、スイングアームはそれなりに加工が必要で前回もここでくじけてしまいました。

フレーム・足まわりの製作

足回りパーツの比較

上がノーマル、下がXJRの足回り。マービックの3本ホイール風のデザインがカッチョいい!2本サスをモノサスに、ドラムブレーキからディスクブレーキになるので色々と加工が必要です。

仮組み状態

とりあえずXJRの足まわりをそのまま取り付け。タイヤは太ければいいというモノではありませんが、迫力があってやっぱりカッチョいい!(^O^)。

フロント周りの取り付け

ステアリングヘッドのビス穴を若干広げるだけで取り付けられますが、少し隙間ができるので、トリプルツリーの上にプラパイプで作ったスペーサーをかませました。

スイングアームの加工

プラ板を曲げてサスペンションを取り付けるアームを作成。ノーマルパーツの形状を参考になながら曲線や長さを決めてスイングアームに接着。

本体に取り付けた状態

今さらですが、ホイールベースが長すぎてちょっとバランスが悪いことに気づきました。NSR250のものがピッタリだと聞きましたが、わざわざ新品のキットを購入してツブすのはもったいないし・・・(´・ω・`)。

ジャンクパーツの中からサイズのあいそうなスイングアームを見つけたので、こちらに変更。フレームとホイールの受けをプラパイプで加工して、ショックアームを接着しました。

足まわり完成

ノーマルに近いホイールベースになりました。リヤサスの長さを調整してもう少しオシリを上げようかな?

ハンドルまわり①

セパハンをトップブリッジ下に付けるのはよく見かけますが、明らかに操縦性が悪化するので、実車ならトップブリッジ上に付けたいところですが、フォークを延長する工作がちょっと面倒・・・。(⌒-⌒; )

ハンドルまわり②

トップブリッジとトリプルツリーにノーマルのメーターとホーンステーを取り付け。ヘッドライトステーはXJRのものでは位置が低いのでノーマルのものを移植。ハンドルとスイッチボックスはXJRのものをそのまま使用。

エンジンまわりの製作

エンジンは基本的にストレート組み。キャブと腰下はガイアカラーのEXシルバーで、それ以外はブラックで塗装。仕上げにはガイアの新色、Ex-09 Ex-セミグロスクリアープレミアムを使用しましたが、フッ素入りで塗装面が非常になめらかに仕上がりました。

チャンバー・マフラーの製作

大昔のレジンキットで表面がグニャグニャだったので、一旦モールドを削り落として表面を整えました。エンジンとの接続部にキットのノーマルパーツを移植し、ステーはプラ板と虫ピンで作製。サイレンサー部は5mmプラパイプとメッキパイプで自作。

左右対称になるようにチャンバーの位置決め。ステップまわりはXJRから移植。シフトレバーリンケージの取り回しがRZとは逆になりますが、気がつかなかったことにします・・・(⌒-⌒; )。

チャンバーの溶接跡を再現。伸ばしランナーを張り込む方法もありますが、今回はマスキングテープの隙間に瞬着パテを流し込む方法を採用しました。

サイレンサー部は光沢ブラックで、チャンバーをSHOW UPのリアルクロームライトで塗装し、クリアオレンジとクリアイエローで焼け跡を入れました。

外装パーツの製作

下地塗装

接着したパーツを240〜600番のヤスリで表面を整え、下地塗装。今回はサーフェイサーの代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレーを使用しました。

本塗装

フィニッシャーズのファンデーションホワイトの上からクレオスのホワイトパールを吹き付け。ホワイトパールは薄めすぎると乾燥時にヒビ割れができるので要注意。

デカール貼り①

補強のために表面をタミヤのX=22アクリルクリアーでコーティングしたのですが、お湯につける時間が長すぎたようで、ちぎれたりハシが丸まったりしてしまいました。古いデカールはお湯ではなく水につけたほうがいいようです。

デカール貼り②

赤のラインはけっこう退色しているしやはり青ラインの方が好きなので、トラの子のカルトグラフ製デカールを使用。古いデカールの再生はまた次の機会にチャレンジします。

デカール貼り③

当たり前ですが、実にカンタンに貼り付けられてすばらしい発色に仕上がりました。レーシングカーなどグラフィックが重要なものは全てカルトグラフ製にしてもらいたいものです。

シートの塗装

縫い目のモールドがぼんやりしている所を瞬着パテで修正。光沢ブラック+ファンデーショングレー(少量)を砂吹きしてシート表面の質感を表現しました。

各パーツの組み立て

フロントフォーク

メッキをはがし、ボトムケースはシルバーで塗装。インナーチューブはアオシマのトヨタ2000GTについていたメッキシールを張り込み。

スイングアーム

ガイアノーツのプレミアムミラークロームで塗装し、光沢クリアーでコーティング。スプロケットとチェーンはEXゴールドで塗装して社外品に交換したイメージにしました。

シャーシ完成

各部のケーブル、ホース類をパイピングをしてからホイールを取り付け。ブレーキディスクもメッキを落としてEXシルバーで塗装。ステップをXJRから移植し、完成したチャンバーを取り付け。

メーター

UVジェルクリアでメーターのガラスを表現。UVジェルクリアではどうしても歪んだ感じになるので、次は透明プラ板を切り出す方法を試してみます。

ウィンカー・ミラー

ウィンカーやミラーは小型のものに交換したかったのですが、ジャンクパーツに適当なものがなかったのでノーマルパーツをそのまま使用。

タンクとカウルを取り付けて完成!今回、足回りやチャンバーの改造はわりとスムーズにいきましたが、外装の塗装と古いデカールにずいぶん手こずってしまいました。

タミヤ 1/6 ホンダ CB750F

2022年3月完成

CB750Fの製作依頼が入りました。CB750Fはバイク漫画の名作『バリバリ伝説』の主役マシンとして有名で私にとっても憧れの的でした。昔、実車を試乗する機会がありましたが、当時最新のCB1000 SUPER FOURと乗り比べて恐ろしく扱いにくいことにショックを受けました。CB1000やGSX-R750などその時代の大型二輪はどれも曲がりたいと思った瞬間に曲がりたい方向に「スパッ」とリーンしてくれるのですが、それより前の時代のCB750FやGSX1100Sなどはリーンする直前に予備動作が必要で「ヨッコラセ」という感じでした。

4ストローク 空冷DOHC4バルブ 並列4気筒

最高出力 68馬力 乾燥重量 228 kg

1979年発売

 

CB750Fの時代以降は中排気量の軽量マシンがブームになり、VT250Fのフロント16インチタイヤやRZ350のモノサスと足回りの進化が進みコーナリング性能が上がっていったというわけです・・・とかなんとか言いましたが、実はその時代遅れのGSX1100Sを新車で購入し、四苦八苦しながらも20年近く愛車として乗り続けていたのですが・・・。

ご依頼はこの前製作したのと同じタミヤのCBですが、今回は1/6のビックスケールです。タミヤのビッグスケールは大昔に1/12のロータス72やマクラーレンM23を作って以来です。CB750Fもかなり古いキットですが、タミヤのキットは設計や製品管理がしっかりしているので、それほど問題はありませんでした。

製作記録

キットレビュー

外装パーツ

ライトユーザーが無塗装でも完成できるように、パーツごとに細かく色分けされ、シートは軟質プラで成型されシワの質感まで再現されています。1/12と違ってサイドカバーが別パーツ化され、フロントフェンダーは一体成形になっています。

フレーム、足まわりパーツ

基本的なパーツ構成は1/12とほぼ同じですが、より細かくパーツ割りされ主要パーツはビスで固定するようになっています。1/12では省略されていたバッテリーやイグニッションコイルなども再現されています。強度を確保するためかフレームは軟質のプラで成形されています。

メッキパーツ

キレイにメッキされていますが、マフラーやリヤサスは接着線が目立つのでメッキ落としをして塗装で処理をする予定です。

つや消しメッキパーツ

エンジンやキャブはつや消しメッキがかけられています。こちらはできるだけメッキの質感を生かしてクリアコートとウェザリングで仕上げるつもりです。

タイヤ、金属パーツなど

最近ではあまり見かけなくなったブリスターパックに封入されています。ビッグスケールシリーズらしくフロントフォークやサイドスタント、取り付けビスなどに金属パーツが使用されています。ウィンカーとテールライトはクリヤーカラーで成形されていて塗装不要です。

デカール

通常カラーの他にボルドールカラー用のものが付属。ナンバープレートは外国のものと「CB750F」が付属。個人的な好みとしては日本のナンバープレートを付けてもらいたかったのですが・・・・・・(´・ω・`)

組み立て説明書

なぜか日本語版と英語版の2種が付属。豊富な写真やイラストで組み立てについて解説されており、実車についての詳細な解説もあります。

主要パーツの仮組み①

とりあえず、フレームと外装パーツを仮組み。フレームが若干ゆがんでいたので、きちんと合うように修正が必要でした。

主要パーツの仮組み②

エンジンとキャブレターを仮組み。キレイにつや消しメッキがされていて、無塗装でただ組み立てただけですが十分見栄えします。

主要パーツの仮組み③

足回りを仮組み。プラパーツにビスをねじ込む箇所が多いので、ネジ山がナメないようにアタリをつけておきます。

外装パーツの製作

捨てサフ吹き

タンクの左右のパーツを接着し、補強のため「黒い接着剤」で接着線を裏打ち。240〜400番のヤスリでバリやパーティングラインを消してから捨てサフ吹き。

鍵穴モールドの加工

リヤカウルの鍵穴モールドは塗装のジャマになるので一旦削り落として、真鍮パイプとジャンクパーツで作った鍵穴のモールドを塗装後に接着することにしました。

表面処理完了

400〜600番のヤスリで磨いて表面処理完了。次はいよいよ塗装に入ります。

塗装①

シルバーの発色をよくするためにまず、下地に光沢ブラックを塗装。

塗装②

ブラックの下地を1000番のヤスリで軽く磨いてガイアカラーのexシルバーを塗装。

塗装③

シルバーの上からクリアレッドを吹いてキャンディレッドに塗装。三日ほど乾燥させて2000番のヤスリで表面を研ぎ出し、薄めたクリアレッドでタッチアップ。

塗装⑤

デカールを貼り付け。タンクのカドの部分にシワがでるので、マークソフターで馴染ませました。

塗装⑥

クリアーをかけて2000番で研ぎ出してを2回繰り返し。だいぶツヤが出てきました。d(^_^o)

シート

シートの裏側にプライマーサーフェイサーを試し吹き。一晩乾燥後に確認すると塗膜が浮いていてポロポロ剥がれてきました。イヤな予感がしたのですが、やはり軟質樹脂パーツは塗料がのらないようです。

フレームまわりの製作

フレームの製作①

240〜400番のヤスリでバリとりやパーティングライン消しをして捨てサフ吹き。

フレームの製作

さらに600番のヤスリで表面を磨いて光沢ブラックで塗装。

フェンダー・エアクリーナーなど

フェンダー、エアクリーナーボックス、スイングアーム等も捨てサフを吹いて、表面を整えてセミグロスブラックで塗装。

バッテリーの製作

さすがビックスケールモデルだけあって、バッテリーケースは透明パーツで成形され、「YUASA」のデカールまでリアルに再現されています。残念ながら完成するとほとんど見えなくなりますが・・・。(・ω・`)

エンジンまわりの製作

エンジン完成

カムカバーの合いが若干ずれていたのですり合わせをして組み立て。メッキの上からセミグロスクリアーをかけ、ウェザリングカラーのマルチブラックで軽くスミ入れ。

キャブレター完成

こちらもメッキ部分にクリアー+スミ入れ。マニホールドはセミグロスブラックで、マニホールドバンドはガンメタルで塗装。

足まわりの製作

フロントサスペンション①

かなり複雑な構造で、内蔵されたスプリングで実車同様にサスを上下させることができます。インナーチューブにはきれいにメッキされた金属パーツが使用されています。

フロントサスペンション②

フロントフォークのボトムケース、ウィンカーステー、トップブリッジなどをセミグロスブラックで塗装。

フロントサスペンション③

ボトムケースにブレーキキャリバーを接着。デカールをはって完成!

リヤサスペンション①

メッキ落としをしてパーツを接着。こちらも実車同様スプリングで上下します。

リヤサスペンション②

接着線を消して、ブラックで下地塗装。上部はクレオスのメッキシルバーNEXTで、下部はSHOWUPのリアルクロームライトで塗装。なかなかいい輝きが出ましたが、シルバー塗装は塗膜が弱いので取り扱いは要注意です。

リヤサスペンション③

パーツを組み立てて、デカールを貼って完成!

リヤサスペンション④

フレームに取り付けた状態。

ホイール①

70〜80年代にホンダが独自に開発したコムスターホイール。当時のカタログには「スポークホイールとキャストホイールの長所を兼ね備えて云々・・・」と書かれていましたが、構造が複雑で模型的にはちょっと塗装がめんどう・・・(*´ω`*)

ホイール②

最初、黒塗装ベースに銀部分を筆塗りしましたが、銀のラインがピシッと決まらないので、銀塗装ベースに黒部分筆塗りに切り替え。こちらの方がきれいにできました。ブレーキディスクもメッキ落としをして塗装。

ホイール③

各パーツを接着。セミグロスクリアーでツヤを整え、タイヤをはめて完成!

マフラーの製作

メッキ剥がし

マフラーなどのメッキパーツををキッチンハイターに浸けてメッキ落とし。メッキの下にクリアがかけられているのかこのままでは接着剤が効かないので、さらに薄め液に浸けおきしました。

捨てサフ吹き

240番のヤスリでパーティングライン消しを行い、捨てサフ吹き。メッキ塗装は下地で決まるので念入りに磨きます。

下地塗装

メッキ塗装の下地として光沢ブラックを塗装。メッキの輝きは下地に左右されるので、乾燥後にさらに研ぎ出しを行います。

エキパイの組み立て

接着剤で汚れるのを避けるためメッキ塗装をする前にエキゾーストパイプを組んでおきます。

メッキ塗装

下地のブラックを2000番ヤスリで磨き、SHOW UPのリアルクロームライトで塗装。

灯火類の製作

ヘッドライト、ウィンカー、テールライト完成。色付きのクリアーパーツが使用されていて塗装の必要はありません。

ハンドルまわり製作

インジケーターランプはデカールで再現。クリアーパーツをはめ込んでメーターのガラス部分を再現します。

フロントまわりの製作

ウィンカー、ヘッドライト、クラクションなどを組み込み、ブレーキホース、スピードメーターケーブルなどをパイピング。

各パーツの組み立て

エンジン搭載

エンジンを積む時にはフレームの右側を外しして、まずクランクケースを載せます。

エンジン搭載

次にエアクリーナーボックスをセットして、最後にシリンダーヘッドを載せます。

エンジン搭載

エンジン搭載完了!このあたりの組み立て工程は実車とほぼ同じで「さすがタミヤはわかってるな〜!」と感心させられました。

足回りの組み込み

エンジン関係、前後の足回りを組み込み。だいぶ完成に近づいてきました。(^ω^)

ホイール装着

完成したホイールを組み込み。ようやく地上に立つことができました。

サイドスタンド

サイドスタンドはメタル製。サイドスタンドもセンタースタンドも実車同様にスプリングで可動します。

メーター、灯火類の装着

フレーム関係はほぼ完成。あとは外装パーツとマフラーの仕上げを残すだけとなりました。

マフラーの装着

せっかく塗装したメッキ面を汚さないように慎重に接着。

完成!!!d( ̄  ̄)

外装パーツの塗装面を2000〜4000番のヤスリで研ぎ出し、コンパウンド(粗目→細目→仕上げ目)で磨いて、モデリングワックスで仕上げました。

1/12キットなら約1ヶ月で完成しますが、コレは無改造で2ヶ月少しかかりました。1/6のバイクキットを作るのは初めての経験で塗料が大量に必要でしたが、細かい部分に手が入りやすく技術的には1/12よりカンタンかもしれません。シートは軟質樹脂で塗料がのらない材質なので、やむを得ず無塗装で完成させました。撮影台からはみ出すため、アングルが限定されるため写真は平凡なものばかりになってしまいました。

 

前後のサスペンションにはスプリングが使用されていて、実車同様上下にヒコヒコと動きます。ミニカーと違って壊れやすいので遊びすぎに注意!

タミヤ 1/20 タイレルP34(1977年モナコGP)P・デパイユ仕様

2022年5月完成

懐かしのF1マシン、タイレルP34六輪車です。タミヤのカーモデルやバイクはその時代の最先端のものをキット化する傾向があり、このキットも六輪車が話題になった1976年ごろに発売されました。そして、2002年になってから新規パーツを追加してモナコGP仕様として再販されました。

76年シーズンに好成績をおさめたP34はF1マシンの新しい可能性を示し、フェラーリ、マーチ、ウィリアムズなども六輪車の開発実験を始めました。しかし、本家P34は77年にはカウルを変えたりラジエーターをフロントに配置したりと試行錯誤しましたが、グッドイヤーが専用の小径タイヤの開発を進めてくれなかったため苦戦し、レギュレーションの変更もあり実戦に投入された史上唯一の六輪車となりました。コスワースDFVの優秀さもあって、70年代のF1マシンはさまざまなコンストラクターによる変態的なマシンが多くて私の大好物です。できれば、ロータス76、リジェJS5、ルノーRS01、コパスカーFD04、ヘスケス308Bなんかもキット化してもらいたいものですが、無理だろうなあ・・・・・・(*´ω`*)。

今回はフィニッシャーズのウレタンクリアーを使用。ラッカークリアーと違った硬質な仕上がりになりました。

P・デパイユのフィギュアはヘルメットにシールドを追加。

シルバー部分はメッキを落として、ガイアカラーのexシルバーやSHOW UPのリアルクロームライトなど数種の塗料で塗り分け。エンジンにはプラグコードとエアファンネルカバーを追加。

リヤウイングのステーや翼端版にはエッチングパーツを使用し、シャープに仕上がりました。

製作記録

キットレビュー

ベースキット

基本設計がしっかりしていて今でも十分通用するキットですが、さすがに40年以上前のものとあって大きめのパーツにはバリやヒケが目立ちます。

追加パーツ・デカール

コクピットカウル、ロールバー、デカール等が再販時に追加されました。こちらはモールドがきれいでバリもありません。デカールもきれいですが、質のいいサードパーティーのデカールがあればそちらを使うかもしれません。

STUDIO27のエッチングパーツ①

オークションで落札できたので、今回はSTUDIO27のエッチングパーツを使用します。リアウイングのステーや翼端板、フロントスポイラーなどがエッチングパーツでシャープに再現できます。

STUDIO27のエッチングパーツ

主要パーツを切り出し。リアウイング翼端板の下にある「フロントサスアンダープレート」はほとんど見えない部分っですし、キットのままでも特に問題ないので使用しません。

STUDIO27のエッチングパーツ

パーツナンバー25の「リヤウイング ガーニーフラップ」にはだいぶ悩みました。最初はリヤウイング後端に接着するのかと思っていましたが、単なる誤植で「フロントカウル ガーニーフラップ」の間違いのようです。

シャーシ・カウルの製作

電池BOXのスキマ埋め

昔のカーモデルはモーター走行が当たり前でしたが、このキットも電池BOXの名残が残っています。見えないところはこだわらない主義ですが、さすがにこのままではどうかと思ってプラ板と「黒い接着剤」でスキマを埋めました。

コクピットカウル

カウルの左右のパーツを接着し、補強のため「黒い接着剤」で裏打ちしました。このキットには正確な幅を決めるための治具がついています。

76年仕様のカウル

せっかくなので、76年仕様のカウルものせてみました。ほとんど同じに見えますが、フロントスタビライザーやロールバー周辺のラインが微妙に違います。

77年仕様のカウル

追加パーツのカウルはバリもヒケも少なくピッタリとおさまりました。

ううむ・・・カ、カッチョいい!・・・カッチョいいぞッ!*\(^o^)/*

アンダースポイラー①

キットではフロントカウルに一体成形されているアンダースポイラーを切り取り、エッチングパーツに置き換えます。

リヤウイング①

エッチングパーツのステーは取り付け用のダボがなくプラパーツよりずっと薄いため、そのままでは組み立てられません。そこで、虫ピンとメッキパイプでステーを新造し、0.5mmプラ板から切り出したスペーサーを接着しました。

リヤウイング

リヤウイングのパーツ一覧。リヤウイング下面のステーを差し込む穴はプラパーツのサイズでは広すぎるので、0.3mmプラ板を埋め込んで狭くしました。

リヤウイング

仮組み状態。苦労しましたが、なんとか組み上がりました。

リヤウイング

エッチングの翼端番を接着。直角がきちんと出るように接着剤が乾燥するまで真鍮ブロックで固定します。

エンジン・ミッション・足回りの製作

エンジン・ミッション①

カウルと違ってこちらのほうはバリも少なくパーツの合いも良好でした。

エンジン・ミッション②

細かいパーツが多いですが、組み立てミスを防ぐためにわざとダボの位置を前後左右で変えたりしています。40年以上前のキットですが、こういう細かい配慮ができるのはさすがタミヤです。

リヤブレーキダクト

リヤブレーキダクトは開口されていないので、ダクトの先端を2mmほどカットして0.3mmプラ板で箱組みをして開口部を再現しました。

フロントサス

前輪はステアリングしないので、きちんとアライメントがでているか確認しながら接着します。接着面にバリやゆがみが目立つので丁寧にすり合わせをしました。

ドライバーフィギュアの製作

フィギュアの組み立て①

MMシリーズと同じノリなのか、この時期のタミヤはカーモデルもドライバー付きでした。首と肩に軸を埋め込んで、肩のスキマを黒い接着剤で埋めました。さて、ロニー・ピーターソンにしようか?パトリック・デパイユにしようか?

フィギュアの組み立て②

キットのままでは顔が丸出しになって少し間抜けに見えるのでシールドを自作しました。0.3mmプラ板では少し厚すぎるので、ハセガワのミラーフィニッシュの外箱を切り抜き、ドライヤーで熱して曲面に加工しました。

フィギュアの組み立て③

仮組み状態ですが、なかなか良さそうです。

塗装

ボディの表面処理

捨てサフを吹いて400〜600番のヤスリで表面処理。

下地塗装

白の部分の下地はいつものようにクレオスのベースホワイト。青の部分は今回初めてガイアノーツのサーフェイサーEVOスカイブルーを試してみました。

本塗装

青の部分はフィニッシャーズのピュアブルーで、センターカウルはフィニッシャーズのファンデーションホワイトで塗装。

デカール貼り①

結局、六輪車大好きのデパイユ車にしました。「FIRST NATIONAL CITY TRAVELERS CHECKS」のデカールはカウルの分割ラインでカットしてやる必要があります。

デカール貼り②

レーシングマシンは久しぶりでデカール貼りだけで丸一日かかってしまいました。クリアーをかける前に二日ほど乾燥機に入れて十分乾燥させます。

クリアーコーティング

フィニッシャーズのウレタンクリアーGP1を使用。薄めかたとエアブラシの空気圧の加減がなかなかつかめずうまくいくかどうか・・・。

エンジン・ミッション完成

狭いスペースにステーやホースやコードが複雑に組み合っていてうまく合わない所を強引に接着したりとなかなか大変でした。

リアウィングステー完成

リアウイングステーをミッションに接着。慎重に組み立てつもりでしたが、ウィングをのせてみたところ、水平がやや狂っていたので、最終組み立てで調整します。

バランスチェック

タイヤを本体に装着してバランスチェック。右前輪が若干浮いていたので、足回りを微調整しました。

エアファンネルネット作製

金網に3mmベアリングと5円玉を押し付けて型取りをし、4mmのポンチで打ち抜き。この作業を8回繰り返します。金網が硬いのかポンチの切れ味が悪いのか切り口に少しギザギザが残ってしまいました。

エンジンまわり完成

エアファンネルにカバーを接着して完成。ロールバー、エアファンネルなどはSHOW UPのリアルクロームライト塗装しました。

タイヤの塗装

トレッド面を240番のヤスリで一皮むいて「GOOD YEAR」のレタリングを塗装。テンプレートを使ったほうがかんたんなのですが、ショルダー部にモールドが入っていたので、それに沿ってチマチマ筆塗り。後輪はまあまあですが、前輪は小さすぎてたいへんでした。

P・デパイユの塗装

組み立て説明書ではヘルメットもスーツもブルーの指定ですが、ちょっと単調だしスーツが水色になっている資料があったので、色を変えて塗装しました。

デカール貼り付け

デパイユのヘルメットの赤と白のラインは5枚のデカールを組み合わせて表現しますがうまく貼り付けるのがなかなか大変でした。表面はほとんど三次曲面なのでマークソフターを使って強引に馴染ませました。

細部塗装

ボディにもデカールを貼り付けてグローブやシートベルトなどの細部を塗装。後でシールドを付けるので顔の塗装はケッコーいい加減。(^_^;)

ヘルメット完成

エポキシ接着剤でシールドを接着。この後、接着剤のはみ出しを落としてクリアーをかければ完成です。

タミヤ 1/12 ホンダCB750F

2021年12月完成

1979年発売

4ストローク 空冷DOHC4バルブ 並列4気筒

最高出力 68馬力 乾燥重量 228 kg

積みプラ整理シリーズバイク編。数十年前に購入し倉庫の奥でホコリをかぶっていたものを引っ張り出しました。バイクキットは久しぶりなので、今回は無改造、説明書通りに塗装、組み立てでいこうと思います。

マフラーの接着線だけはどうしても気に入らなかったので、メッキ落としをしてSHOW UPのリアルクロームライトで塗装。これがなかなかいい塗料で、思ったよりいい雰囲気を出すことができました。

製作記録

仮組み・下地処理

主要パーツの接着。タンクとフェンダーは補強のため裏打ちをしました。フェンダーやスイングアームにはけっこう大きなヒケがあったのでwaveの「黒い接着剤」でパテ埋めをしました。

主要パーツの仮組み。バイクキットは車と違って完成後のイメージがつかみにくいので、パーツの合いを確認するとともに完成状態のバランスを確認します。足回りはビスで取り付けるので、塗装前に一度ねじ込んでおいてプラスチックパーツにアタリをつけておきます。

主要パーツにサフ吹き。この後、表面処理をして塗装に入ります。

リアカウルの小物入れのフタはなぜか凸モールドになっているので、凹モールドに掘り直し。キーホールは虫ピンに置き換えます。

エンジン・フレーム

フレーム、スイングアームはブラック、リアフェンダー、エアクリーナーボックスはセミグロスブラックで塗装。エンジンとキャブは指定色のフラットアルミで塗りましたが、シルバーというよりライトグレーに見えるので、通常のシルバーで塗り直しました。

エンジンとキャブはほぼ完成。キャブとミッションのカバー部はキットのメッキパーツをそのまま生かしました。プラグコードやフーエルホースが太すぎる気がしますが気にしないことにします。

塗装済みのエンジンをはさんでフレームを接着。説明書をちゃんと読んでいなかったので、フレーム下の部分まで接着してしまいましたが、スイングアームが入らなくなることに気がついてあわてて外しました。(*´ω`*)

リヤタイヤ周り完成!80年代のホンダ車が採用していたコムスターホイールのデザインが独特で、塗り分けにけっこう時間がかかりました。

メッキパーツの塗装がまだですが、とりあえず足回りを組んでみました。

外装

捨てサフを400〜800番まで磨いて下地に黒を塗装。黒の上からシルバー、さらにクリアーレッドを吹き付けてキャンディレッドの塗装完了!デカールはなんとか使えそうですが、念のためクリアでコーティングしておきました。

デカールをぬるま湯につけて5分・・・10分・・・30分・・・1時間経ってもデカールが浮き上がる気配がありません。(´・ω・`)・・・・というわけで新品のデカールを購入。ネットで注文すると3日ほどで届きました。

デカール貼り完了!当たり前ですが実に簡単に綺麗にできました。やはり最初からケチらずにデカールは新品を使うべきだったと反省。(´・ω・`)

メッキパーツの処理

できるだけキットのメッキパーツをそのまま生かして製作するつもりでしたが、やはりFフォークやマフラーはパーティングラインが目立つので、塗装で処理することにしました。まずはサンポールに漬け込んでメッキ落とし。

下地に光沢ブラックを塗装。下地処理でメッキ塗装の輝きが違ってくるのでできるだけ丁寧に。

数種のメッキ塗料をテストした結果、今回はSHOW UPのリアルクロームライトを使用することにしました。

リアルクロームライトでマフラーを塗装!普通の銀塗装とは全く違うメッキ調の輝きがなかなかいい感じです。(^ω^)

本体に組み込み。エンジン周りはメッキパーツのままですが、塗装したパーツとの違和感はほとんどありません。

フロントフォーク周り。残念ながらこちらは少し曇ってしまいました。(´・ω・`)

ミラー、ヘッドライト、ウィンカーの塗装完了!

完成!(^O^)

ン10年積みプラになっていたものをようやく完成!デカールは死んでいたので新品を購入。バイクキットは久しぶりなので、ストレートにお手軽製作です。