ハセガワ 1/24 BMW 2002 ターボ

2024年6月製作開始

02シリーズの末弟であるBMW2002ターボは量産車で初めてターボエンジンを積んだマシンとして有名ですが、ドッカンターボで燃費も悪くオイルショックの影響もあってわずか1,672台で生産終了となりました。西風氏の漫画で年代物ターボエンジンのため、停車後すぐにエンジンを切らないでしばらくアイドリングをしておく必要があるというエピソードが印象的でした。

水冷直列4気筒SOHC  最高出力:170hp 最高速度:211km/h
全長:1,410mm 重量:1,060Kg    1973年発表

ハセガワの02シリーズは「ターボ」以外にも「2002ti」「2002tii」「ラリー仕様」「パトカー仕様」など数多くのバリエーションが売されており、このキットもベースキットにエアロパーツを追加する構成になっています。ハセガワのカーモデルは「ヒストリックカーシリーズ」などかえる工房好みのラインナップがそろっていますが、細かいツメが甘いのが悩みの種です。(⌒-⌒; )

キットの問題点

①タイヤ:ノーマルの足回りをそのまま流用しているためトレッドが狭い。

②シャーシ:ボディにはめ込むのが異常に難しい。

②内装:シートや内張りの造形が実にテキトー。

④パーツ成形:ゲートが多くて処理が面倒。

⑤デカール:ストライプの色がヘン。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

バリエーション展開のための不要パーツを差し引くとパーツ数は100点程度。モールなどのメッキパーツが細かく分割されているので、エンジンレスキットにしてはパーツ数は多めです。

デカール

赤・紺・青のラインの赤の部分が妙に薄くオレンジになっています。こういう仕様のものもあったのでしょうか?

シート

単体ではよくわかりませんが、妙にデカい・・・。形状も変に角張っていて、まるで段ボール箱で作った子供の工作のようです。(−_−;)

コクピット

一体成形のバスタブ型。それはいいのですが、よく見ると内張りは申し訳程度に横にモールドが入っているだけでドアノブもハンドルもありません。うっかり乗り込んだが最期、中からはドアが開けらfれないというステキ仕様です。(−_−;)

タイヤ・ホイール

オーバーフェンダーなしの状態(写真上)ではバランスがいいのですが、オーバーフェンダーをつけると内側に引っ込んで見えます(写真下)。ここは「02ターボ」の特徴なので、多少価格が上がってもいいから専用の足回りをつけてもらいたかったです。

ボディ製作

パーツ不良①

フロントのモールが成形不良でちぎれていました!タミヤのロータス25にも同じ不良がありましたが、細いメッキ部品は成形不良が起きやすいのでしょうか?

パーツ不良②

とりあえずハセガワさんに連絡したところ、無償ですぐに代替パーツを送ってくれました。(╹◡╹)

サイドモール

サイドモールはやたらとゲートが多くて表面処理をするとかなりメッキが剥がれたので、結局、メッキ落としをして、メッキシールで再現することにしました。

オーバーフェンダーのリベット

リベットの部分に0.3mmの虫ピンを埋め込み。少し手間はかかりますが、この方がモールドを塗装するよりキレイにできます。

内部塗装

説明書では内部はイエローで塗装するよう指示されていましたが、そのような資料は見当たらないしメンドくさいので、結局、セミグラスブラックで塗装。

表面処理完了

窓枠などモールドが甘い部分を掘り直して、ファンデーショングレーで下地塗装。

本塗装

説明書の指定通りクレオスの316ホワイトFS17875で塗装。昔の車によくあるクリーム色に近い白です。

ボディのストライプ

MSMクリエイションから、色合いを調整したデカールが発売されているのですが、ずっと売り切れ状態が続いているので、諦めてキット付属のデカールを使用。ハセガワのデカールは薄くて破れやすいので注意が必要です。

シャーシ製作

シャーシ仮組み

オーバーフェンダーと一体になるようにノーマルボディのフェンダーを削り込み。はめ込みを容易にするためタイヤハウス部を中心にシャーシを一回り小さく削りました。

塗装

シャーシはボディと同色のクレオスのホワイトFS17875。足回りやエンジン部をブラックとシルバーで細部塗装。仕上げにセミグロスクリアでツヤを整えてウェザリングマスターのマルチブラックで軽くウォッシング。

車軸延長

トレッドを広げるためにホイールの車軸をフロント2mm、リア1mmほど延長しました。

ホイール完成

ホイールをシルバー+グレーで塗装しデカールを貼って完成。タイヤはフジミのスカイライン2000GT-Aから流用。少しバリが目立ちますが、オリジナルよえり若干幅が広いです。

コクピット製作

ダッシュボード

全体をセミグロスブラックで塗装。メーターはデカールを貼ってからエナメルクリアでガラスの感じを表現。ステアリング中央のエンブレムはMSMクリエイションのメタルロゴエンブレムステッカーを使用。

コクピット完成

見えない(目立たない)部分は気にしない主義なので、キットのままストレートに製作。コクピット全体をセミグロスブラックで塗装。この時代の車の塗装はシンプルで実に楽です。

ナンバープレート製作

ナンバープレートメーカー

以前はWAVEやフジミのデカールを使っていましたが、最近はアオシマの「ナンバープレートメーカー」を使っています。

印刷

ハイキューパーツの水転写デカールも試しましたが、インクジェットプリンタ用は滲んでキレイに印刷できないので、最近はA-oneの光沢ラベルを使っています。

エブロ 1/24 シトロエンDS19

2024年製作(予定)

気分転換にガンプラやフィギュアに手をつけましたが、どうにも調子が出ないので久しぶりにロードカー製作に切り替え。最近の依頼品は80年代以降の(かえる工房的に)新しい車ばかりだったので、思い切って50年代車を選びました。

フランスを代表するシトロエンの変態車DS19です。当時としては極めて先進的な「ハイドロニューマチック・システム」を搭載し、サスペンションだけでなく、パワーステアリング、ブレーキ倍力機構などを油圧で制御します。しかし、かえる工房が最もシビレるのは宇宙船のようなアバンギャルドなデザインで、21世紀の車なんかよりはるかに未来的です。

エブロといえばミニカーメーカーだと思っていましたが、2000年代になってマニアックなF1や市販車のプラモデルを次々と発売。最近、倒産したというウワサを聞きますが、このようなメーカーには何とか生き残ってもらいたいものです。

OHV水冷直列4気筒 1,911 cc 最高出力75 HP 最高速度145 km/h            全長4.81 m 全幅1.8 m 全高1.47 m 1955年発売

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

製作開始を決めてから気がつきましたが、タイヤがない・・・(@_@)。ヤフオクで購入したのですが、どうもジャンク品をつかまされたようです。メーカーは倒産そうでHPも無くなっているし・・・(´・∀・`)

表面処理

ボディ製作

シャーシ製作

コクピット製作

No.76 タメオ 1/43 ティレル019(1990年モナコGP)

2024年8月製作開始(予定

ベネトンB186とセットでご注文いただいたティレル019です。

ネットでよく「ティレルが正しい、タイレルは間違い」という発言をよく見ますが、映画『ブレードランナー』のTyrrell社やGoggles翻訳では「タイレル」と発音しているところから単にアメリカ英語とイギリス英語の違いのようです。個人的には001〜008までが「タイレル」、009以降を「ティレル」と呼んでいます。ちなみに「ロニー・ピーターソン」も英語読みで母国のスウェーデン語に従うと「ペテルソン」となるそうです。

今回はタメオのキットナンバーTNK445とかなり新しいものなので、ヘタなプラモデルよりもよほど安心して製作できそうです。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

デカール

組み立て

塗装

No.75 タメオ 1/43 ベネトンB186(1986年メキシコGP)

2024年7月製作開始

次のご依頼は1/43のF1メタルキット、ベネトンB186 メキシコGP仕様(ゲルハルト・ベルガー優勝車)です。

F1でスポンサー活動をしていたイタリアのアパレルメーカー「ベネトン」がトールマンチームを買収し、1986年に「ベネトン・フォーミュラ」として参戦を始めた最初のマシンがこのB186です。トールマン時代から引き続きロリー・バーンが設計を手がけ、マシンデザインはTG185の流れをくむものですが、BMW直4ターボエンジンにスイッチしたことで予選1400馬力、決勝900馬力という強烈なパワーを手に入れました。

今回は比較的新しいタメオのキットなので、ヘタなプラモデルよりも安心して製作できそうです。

製作記録

キットレビュー

メタルパーツ一覧

パーツ数は約130点。1/20キット並みの精密さですが、今回はプロポーションモデルとして製作しますので、見えない部分の組み立てや塗装は極力省略します。

エッチングパーツ、その他

新品キットなのでパーツはピカピカです。この前のBBRのキットはタイヤやエッチングパーツの劣化がありましたが、これは大丈夫のようです。

デカール

海外製ガレージキットでは割と普通ですが、デカールは2セット付属。国産キットでもグラフィックの多いキットでは見習ってもらいたいところです。

組み立て説明書

タメオの後期のキットはフルカラーの説明書がついています。この辺りもヘタなプラモデルよりよほどしっかりしています。

ネームプレート

エッチング製のネームプレートとデカールが付属。今回はメキシコGPで優勝したG・ベルガー車として製作します。

組み立て

脱脂作業

パーツを30分ほどアセトンに漬け置きをして脱脂作業。キツい溶剤を使っても侵される心配がないのがメタルキットのいい点です。

ディスプレイベース

ロムの1/43アクリルケースホワイトベースを使用。シャーシ側に3mmナットを黒い接着剤で固定。スペーサーはキット付属のものを使用します。

エンジン周り組み立て

カウルを脱着して鑑賞できるようにM12/13エンジンが精密に再現されています。足回りは若干すり合わせが必要です。

仮組み

ボディに前後ウィングと足回りをつけてバランスを確認。特に調整しなくても四輪ともキチンと設置しました。

サイドカウル

80年代のマシンなので、当然フルカバーカウルだと思っていましたが、なんと右サイドのカウルが外されています!資料がなくてよくわかりませんがメキシコGPだけの特別仕様のようです。

塗装

下地塗装

マルチプライマーを吹いてから、ファンデーショングレイで下地塗装。細かいキズをチェックしてから本塗装に入ります。

塗装①

フィニッシャーズのピュアホワイトで塗装後、マスキング。

塗装②

緑の部分はフィニッシャーズのピュアグリーンで塗装。

シャーシ塗装

シャーシ、前後ウィングはセミグロスブラックで塗装します。

デカール貼り

ボディと前後ウィングにデカール貼り。デカールは質の良いものでシワもワレもなくキレイに貼れました。アパレルメーカーのチームとあって後部のグラフィックが実にハデです。

コクピット

シート、ステアリングホイール等を塗装。シートベルトはキット付属のエッチングパーツを使用しました。

シャーシ側完成

シャーシにエンジン、コクピットを接着、サイドポンツーンの右側は丸出しになるので、細かい部分まで塗装しました。

足回り組み立て

エポキシ接着剤で足回りを接着。水平、垂直が正確に出るように接着剤が完全硬化するまで真鍮ブロックで固定します。

No.71 ハセガワ 1/24 スバル インプレッサ WRX

2024年6月完成

セリカGT-Rとセットで注文された依頼品です。インプレッサWRXは1992年にデビューし世界ラリー選手権(WRC)で活躍してスバルの名を世界に広めた名車です。一見、普通の4ドアセダンに見えますが、ボンネットにエアスクープ、リアにスポイラーを装備とかえる工房の好物「羊の皮をかぶった狼」です。

『頭文字D』の主人公の父親の愛車がこの初代インプレッサですが、「プロジェクトD編」に入った頃から飽きて読まなくなったので、すっかり忘れていました。(^◇^;)

ハセガワのカーモデルはパーツ状態で見ると繊細なモールドが美しくすばらしいキットに見えるのですが、繊細すぎて破損しやすかったりプラモデルとしてのアレンジが足りなかったりして、実際に組んでみるとストレスを感じることがよくあります。昔のハセガワはタミヤに次いで「国内第二の模型メーカー」というイメージだったのですが、得意の飛行機模型と違ってカーモデルはどうもすっきりしない点が目立ちます。

キットの問題点

①バリやヒケが結構あり、特に足回りやサイドミラーなど小物の成形がヒドい。

②ドライブシャフトが反っているためアライメントがきちんと出ない。

③取り付けダボが小さく合いがキツいため、すぐに折れてしまう。

④センターピラーのウィンドウの塗り分けラインがおかしい。

⑤ホイールの塗装指示が「黒鉄色」になっているのはおかしい。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約70点。タミヤのセリカGT-R同様エンジレスキットですが、パーツが細かく分割されていてフロアマットを再現するシールやウィンドウのマスキングシートが付属するなど差別化が図られています。

ボディの成形

ボディはモールドが浅くてぼんやりとしていてルーフ裏側にはでっかいゲートが残っています。どうも金型屋さんの技術力がかなり低いようです。

仮組み①

90年代発売のキットですが精度が低いので、仮組みは必須です。特に足回りのパーツにバリがひどく、けっこう時間をかけてすり合わせをしました。

仮組み②

一応仮組みはできましたが、リアの接地が悪くて少しガタつくのでさらに調整が必要です。ボディにも若干ヒケがあり、モールドが浅めなので掘り直したほうが良さそうです。

ウィンドウのライン①

ウィンドウのフチはブラックで塗装しますが、塗装用のケガキ線がずいぶん前に飛び出しています。普通はセンターピラー中心に重なるものだと思うのですが・・・。

ウィンドウのライン②

実車写真をいくら見てもよく分からなかったので、説明書の塗装図通りにセンターピラー中心に合わせた位置で塗装することにしました。

表面処理

捨てサフ吹き

パーティングラインやヒケの目立つ部分にサフ代わりのファンデーショングレーを吹いて240〜600番のヤスリで表面処理。ついでにモールドを深く掘り直しました。

ボディ製作

下地塗装

セリカ同様ボディ色はレッド系なのでやはりピンクサフで下地塗装。

ヒケの修正

下地塗装をしてからフロントフェンダーにヒケがあることを発見!(@_@)。溶きパテを盛って処理をしました。

本塗装

ボディ色はフィニッシャーズのディープレッドを使用。アルファロメオなどに使われる色でセリカのリッチレッドよりかなり暗い赤です。

ボディの研ぎ出し

クリアコートをしてから、クリア面を1500〜3000番のヤスリで研ぎ出し、コンパウンドで磨き込み。だいぶツヤが出てきました。

ウィンドウのマスキング

キットにはマスキング用のシールが付属。最近は飛行機模型でもこのようなオマケがついていて非常に助かります。

基本塗装完了

窓枠、ドアノブ、サイドモールなどをセミグロスブラックで塗装。だいぶ完成状態に近づいてきました。

ボディ完成

ウィンドウ、ミラー、灯火類、ナンバープレートなどを接着してボディ完成!

シャーシ製作

塗装

シャーシ関連パーツの塗装完了。改めて確認すると一体成形になったドライブシャフトが微妙に反っているためリアタイヤのアライメントが狂うことがわかりました。

アライメント調整

足回りパーツを取り付けてから、リアヤスとタイヤハウスの接続部に接着剤を流し込み。接着部が固まるまで指で押さえて四輪がきちんと設置するように調整しました。

シャーシ完成

足回りのアライメントが決まったら、シャーシ関連パーツを取り付け。軽くスミ入れをしてシャーシは完成です。

ホイール塗装①

リムはメッキの地肌をそのまま生かし、スポーク部は組み立て説明書の指示通りクレオスの(28)黒鉄色で塗装。・・・しかしなんかおかしい・・・。

ホイール塗装②

依頼者様からご指摘をいただきましたが、実車のホイールはほとんどシルバーに近い色・・・。かえる工房ランキングでハセガワさんの評価がまた一段落ちました・・・(−_−;)

ホイール塗装③

完成した塗装を剥がして、シルバー+黒鉄色(少量)で調色したもので再塗装。

コクピット製作

フロアマット

フロアマットには起毛シールが付属。ノリが強くて微調整がしにくいので、はみ出した部分はナイフでカットしました。

コクピット完成

内装はブラックと36 RLM74 グレーグリーンで塗り分け。シートの模様はデカールで再現します。

No.70 タミヤ 1/24 トヨタ・セリカ GT-R(T180型)

2024年6月完成

次の依頼品はタミヤのセリカGT-R。

かえる工房にとって「セリカ」といえば初代の「ダルマセリカ」こと1600GTなのですが、1989年にデビューした5代目セリカはヌルッとした曲面主体のボディにリトラクタブルヘッドライトを装備と時代の流れを感じさせます。このT180型は直4ターボエンジンを搭載しラリーマシンのベースにもなった名車です。

組み立て説明書によるとキットの発売は実車デビューと同じ1989年。タミヤのカーモデルはその時代の最新のものをキット化する傾向がありますが、個人的にはもっとヒストリックカーに力を入れてもらいたいと思っています。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約50点。以前製作したシティターボがシリーズNo.30で、このキットがNo.56。さすがにモーターライズではなくなりましたが、パーツは少なめで、おもちゃ的プラモからディスプレイキットに移行する過程が見えて興味深いです。

仮組み①

パーツ数は少なめですがタミヤらしくカチッと組み上がり、4WDの足回りの雰囲気をよく再現しています。

訂正:T180型はFFでした・・・。フロアトンネルがあるのでFRか4WDだと思い込んでいましたが、おハズカシイ・・・(⌒-⌒; )

仮組み②

エキパイの左にドライブシャフトが通ります。えらく細いように感じますが、実物でもこんなに細いのでしょうか?

訂正:コメントでもご指摘がありましたが、このキットのセリカはFFなので、エキパイの隣のパイプはドライブシャフトではありませんでした。少し調べましたが、どうも4WSのシャフトのようです。

仮組み③

接地性は良好。2代目、3代目の角張ったデザインとは全く違うヌルッとした曲面主体のデザインです。リトラクタブルライトは固定式になっています。

表面処理

捨てサフ吹き

サフ代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレーを吹いて、180〜600番のヤスリでパーティングラインやヒケの目立つ部分を整えました。

ボディ製作

下地塗装

ボディはレッドで塗装するので、下地はガイアノーツのピンクサフで塗装しました。

本塗装

ボディ色はフィニッシャーズのリッチレッドを使用。複数の塗装見本から依頼者様に選んでもらいました。

デカールはり

フロントグリルは透明パーツになっていますが、デカールはりの段階でボディに接着して、クリアーコートをかけることにしました。

クリア研ぎ出し

1500番から3000番のヤスリで研ぎ出し→クリア→研ぎ出し→クリアを繰り返し、仕上げにコンパウンドで磨いて光沢を出しました。

ウィンドウ

ウィンドウのフチは裏側からエナメル塗料セミグロスブラックで塗装。

マスキング

ボディサイドのモールと窓枠を塗装するためにボデイをマスキング。

塗装完了

モール塗装後にウィンドウ、灯火類を接着。黒の差し色が入るとグッとしまって見えます。

シャーシ・コクピット製作

塗装①

シャーシはボディと同色で塗装。マスキングをしてからエンジン部やタイヤハウスをブラックで塗装します。

塗装②

シャーシ関連パーツの塗装完了。あとはエナメル塗料筆塗りで細部塗装をしたら組み立てに入ります。

シャーシ完成

各パーツを接着してから軽くスミ入れをしてシャーシ側は完成です。

コクピット完成

塗装指示がエナメル塗料だったので、近似色としてクレオスのラッカー系塗料C317グレー FS36231とC-331ダークシーグレーで塗り分けました。

完成

No.68 BBR 1/43 マクラーレンMP4/8(1993年ブラジルGP)

2024年6月完成

しばらくミニカーリペイントが続きましたが、次のご依頼は1/43のF1メタルキット、マクラーレンMP4/8ブラジルGP仕様(アイルトン・セナ車)です。

当時無敵のホンダエンジンを失い非力なフォードHBエンジンを搭載したMP4/8は苦戦が予想されましたが、フタを開けてみると優勝5回と好成績を残しました。アイルトン・セナは翌94年にウィリアムズに移籍したため、MP4/8がマクラーレン時代のセナの最後のマシンということになります。

1/43のF1キットは昔大量に作りましたが、その時はタメオのルノーRS01、ウィリアムズFW06、タイレル006と足回りやエンジン周りが複雑なものがほとんどでした。BBRのキットは初めてですが、SRCやタメオの初期キットと似たのシンプルなキットです。

MP4/8といえばタミヤの1/20キットのようにコクピットの左右につけられたバージボードが特徴ですが、ブラジルGPではこれを外していたようです。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

ホワイトメタル製のボディとホイール、エッチング製のウィング、足回りなどが付属します。エンジンレスキットなのでF1キットとしてはパーツ数は少なめです。

エッチングパーツ①

前後ウィングは全て真鍮のエッチングパーツを折り曲げて組み立てます。

エッチングパーツ②

足回りパーツはウィングより分厚いですが、材質に粘りがなくポキポキ折れてしまうので、いったんバラバラにして改めて接着し直すことにしました。

デカール

イタリア製キットはだいたいデカールの質がいいし2セット付属しているので安心です。この辺は国産のプラモデルでも見習ってもらいたいところです。上の方に「Marlboro」マークがまとめられ折り線がついているところを見ると輸出先によってはカットして販売するのかもしれません。

ホイール

メタル製のホイールパーツにエッチングのスポークをはさんで組み立て、さらに真鍮削り出しのリムを接着するという構造です。

タイヤ

「GOODYEAR」ロゴが印刷済み。経年劣化のせいか、少し硬化しています。

ディスプレイケース

ミニカーショップロムの1/43アクリルケースを使用。少し値段がはりますが、タミヤやWAVEのものに比べて高級感があります。

組み立て

脱脂作業

パーツをアセトンに数分漬け込んで、表面の離型剤を除去。表面にシールを剥がしたような跡があったので、さらに歯ブラシで磨きました。

ネジ止め固定

WAVEの黒い瞬間接着剤でシャーシに3mmナットを固定。ディスプレイベースには固定用の穴が最初から空いているので便利です。穴は三つ空いているので適当な位置のものを一つ選びます。

ボディ&シャーシ

ボディのパーティングラインはけっこう大きな段差があったので、パテ埋めをして修正。ヤスリで表面を磨いて表面処理完了。

前後ウィングの組み立て①

エッチングパーツを折り曲げてウイングと翼端板を接着。直角がキチンとでるように真鍮ブロックで固定して一晩硬化させます。

前後ウィングの組み立て②

ウィング完成。フロントウィングのボーテックスジェネレーターの部分にスキマができるのでパテ埋めをしました。

仮組み完了

全体的なプロポーションや接地性は悪くないですが、足回りの組み立て方を少し検討する必要があります。

フロントサスペンション

フロントサスは上下一体のままでは塗装後にボディにはめるのが難しいので、アッパーアームとロワーアームに分割しました。

リアサスペンション

リアもアッパーアームとロワーアームを分割。ドライブシャフトを通さないとアップライトがしっかり固定できないので、ドライブシャフトを半分にカットして後ハメできるように加工しました。

塗装

下地塗装

マルチプライマーで足付けをした後、ファンデーショングレーで下地塗装。この状態で細かいキズを修正したら、次はいよいよ本塗装に入ります。

本塗装

表面処理ができたらフィニッシャーズのピュアホワイトで本塗装。

デカールはり

デカールはなかなか質がよくマルボロレッドの発色もキレイです。ボディ下面に回り込む部分が少し厳しいので、マークソフターを塗って少しずつ馴染ませました。

タッチアップ

デカールが乾燥したら各部をチェック。写真のようにハシが欠けた部分や長さが足りなかった部分などを塗装でタッチアップします。

クリアーコート

オートクリア→研ぎ出しを2回ほど行った状態。デカールの段差が消え、だいぶツヤが出てきました。

シャーシ・足回りの塗装

実際には微妙に色分けがあるのでしょうが、今回はキットの指定通りに全てセミグロスブラックで塗装しました。

タイヤ・ホイール完成

ホイールを組み立てて、塗装、デカールはり。経年劣化でタイヤが硬くなっていたので、ドライヤーで温めてからはめ込みました。

組み立て①

ボティの研ぎ出しが完了したのでFサスのロワアームとシャーシを合体。ここからは水平に注意して足回りを組んでいきます。

組み立て②

前後サスを組み立ててホイールを接着。垂直、水平がきちんと出るように真鍮ブロックで固定します。

組み立て③

コクピット前縁には小さなバイザーがつくのですが、キットのパーツは形状がおかしくてカウルにうまくつかないので、0.2mm透明プラ板で作り直し。

組み立て④

前後ウィング、小物類を接着して完成!

No.60グンゼ産業 1/32 キャデラック 1959 エルドラド セビル

2023年12月完成

次の依頼品はグンゼ産業の1/32キャデラック・エルドラド。かえる工房は日本車や欧州車だけでなく50〜70年代のアメ車もケッコー好きなのですが、勉強不足でコブラとコルベット以外はどれもこれも同じに見えてしまいます。(⌒-⌒; )

昔、これと同じシリーズの「‘63 サンダーバード」を作ろうと購入したのですが、その頃は知識や経験不足でメッキパーツの扱いに失敗して挫折してしまいました。当時、LSの1/32シリーズにハマっていたので50〜60年代の国産車と並べたかったのですが、結局実現しませんでした。・・・(*´ω`*)

 

今回はお手軽コースでのご依頼のためクリアーコートもしていないので、いまいちツヤが出ませんでしたが、まあまあキレイに仕上がりました。

製作記録

今回は依頼者様がボディとシャーシの塗装まで進めたキットを引き継いで完成させるというものです。

キットレビュー

仮組み

とりあえず主要パーツを仮組み。バカでかい車体と意味のないテールフィンが50年代の「ザ・アメ車」という感じで実にカッチョいい!

ホイール

メッキされたホイールはノーマルタイプとワイヤーホイールタイプの2種類が付属。今回はワイヤーホイールを使用します。

ルーフ

ルーフはハードトップ、ソフトトップ閉状態、ソフトトップ開状態の3種類が付属。

オプションパーツ

オプションパーツとしてアンテナ、車内電話、スペアタイヤなどが付属。今回はサイドミラーだけ使用します。

ボディ

テールフィンのバルジ①

ボディは塗装済みですが、別パーツのテールフィン裏側のバルジが未塗装だったので、クレオスのスカイブルーで塗装。

テールフィンのバルジ②

このようにテールフィンの裏側に接着します。塗装済みのボディ色と合わなかったので、少し色慣らしをしました。

メッキパーツの塗装

50年代アメ車とあって窓枠やモールは全てメッキ。どう処理するか考えた結果、今回はガンダムマーカーEXメッキシルバーを使用しました。

シャーシ・内装

内装の塗装

内装はセールカラーとセールカラー+レッドブラウンで塗り分け。仕上げにモール部分をエナメル塗料のクロームシルバーで筆塗り。

内装完成

塗装済みのパーツを組み立ててコクピット完成。ドアの内張りの合いが悪いので少しすり合わせが必要でした。

ホイール・タイヤ

立体感を出すためにワイヤーホイールにエナメル塗料のブラックでスミ入れ。昔懐かしのホワイトリボンタイヤもやはりエネメル塗料で筆塗りしました。

前後グリル

前後グリルのメッシュ部をブラックでスミ入れ。ウィンカーを塗装してボディに接着。あとはソフトトップとサイドミラーをつければ完成です。

No.59 タミヤ1/10 RC BBX ドライバーフィギュア

2023年11月完成

今回のご依頼は1/10電動ラジコンカーのフィギュア製作です。

ガンガン走行させる目的でのご依頼ですので、凝った塗装やディティールアップは無しで走行中に見栄えがする程度の基本的な塗装と組み立てのみを行いました。

電動ラジコンカーは昔、タミヤのタイレルP34を持っていました。この頃のタミヤはRCカーでもスケールキット並みのリアリティを追求していたようで、プラスチックボディを採用していたため、あちこちにぶつけてあっという間にボディがボロボロになってしまいました。(T ^ T)

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は全5点。ラジコン用フィギュアなので、胴体部は上げ底でハンドルは上部のみを接着と、極めてシンプルな構成です。

仮組み

1/20のF1ドライバーのように顔はヘルメットと一体。ネジ止めとスナップフィットで接着剤なしでも組み立て可能です。

組み立て・下地処理

組み立て

ヘルメット前後はビス留めになっていますが、接着線を消すためにきちんと接着します。

頭部の塗装

肌塗装

頭部は顔部分から塗装開始。ガイアカラーのノーツフレッシュをエアブラシで塗装。

顔の細部塗装

目と肌のシャドー部をエナメル塗料で筆塗りしました。

下地塗装

顔の部分をマスキングして、シルバーの下地にブラックを塗装します。

本塗装

ヘルメットをシルバーで塗装。乾燥してからオートクリアーでコーティング。

身体の塗装

基本塗装

まず、ベースの黒部分を塗装。マスキングをしてから赤部分をサフピンク→シャインレッドで塗装しました。

細部塗装①

細部はエナメル塗料で筆塗り。シートベルトはブルーで塗装しますが、その前にホワイトで下地塗装。

細部塗装②

下地のホワイトの上にブルーを塗装。純色に近いカラーは透けやすいので、下地塗装をしておくと発色がキレイになります。仕上げに金具をシルバーで塗装。

No.53 アオシマ1/24 Y31 セドリック グランツーリスモSV 後期型

2023年11月完成

次の依頼品はかつて日産の高級車に君臨していたセドリックの7代目Y31です。Y31がデビューした80〜90年代にはR32スカイラインやZ32フェアレディZ、シルビアといった名車が発売された日産の黄金時代でした。その後、経営不振に陥りフランスのルノー傘下に入ることになるのですが・・・(−_−;)

アオシマのこのキットは80年代に設計されたモーターライズキットをベースにしているので、エンジンレスで足回りなどは精密感より遊びやすさを優先しています。その後、ディスプレイモデルとして改修し、パーツ追加をして走り屋仕様や暴走族仕様として繰り返し再販されてきたもののようです。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

一見パーツ数が多く見えますが、不要パーツが大量に入っていて、実際に使用するのは半分くらいです。不要パーツがなぜかランナーまるごと付属しているという不思議なパッケージングです。

ホイールの取り付け

昔懐かしの金属ピンをハンマーで打ち込む方式。これは子供の頃によく失敗してパーツを割ってしまったので、ホイールの穴を拡大して接着式に変更します。

仮組み①

シャーシは一枚板でエンジン下面やドライブシャフトなど、ほとんどがモールドで表現されていてます。リアの車軸にモーターライズキットとして販売されていた時の名残が残っています。

仮組み②

コクピットはフロアー、シート×2、ドア内張×2、ダッシュボードの6点からなる一般的な構成。パーツ数は少ないですが、思ったよりデカールや塗り分けが多くてけっこう手間がかかりそうです。

仮組み③

仮組み完了。古いキットですが、バリやヒケはそれほどひどくありませんでした。ボディラインが少し角張っているような気がしますが、今回は無改造で製作します。

ボディ

フェンダーの裏打ち

フロントフェンダーの左右には補助灯がつくのですが、なぜか巣抜けになっています(左)。こんなところに窓があるのはおかしいので、プラ板で裏打ちをしました(右)。

ラジエーターグリル

バリエーション展開のためか、オリジナルボディではルーバーになっている部分をカットして付属のナイロンメッシュを貼りこみます。

下地塗装

240〜600番のヤスリでバリやパーティングラインを落として、ファンデーショングレイで下地塗装。

塗装テスト

ボディの塗装はキットの指定ではブラックですが、お客様のご希望でメタリックグレーで塗装。タミヤのメタリックブラック+グレーで調色しました。

ボディ塗装

今回のご依頼はお手軽コースなので、クリアーコートはなし。クリアコートなしでもある程度光沢が出るように塗料を薄めて何回も重ね塗りします。

フロントグリル

ご依頼者様のご希望で、フロントのラジエーターグリルはフラットブラックで塗装し、エンブレムとフチの部分だけをシルバーで塗装。

マスキング

ボディの塗装が十分乾燥したら、マスキングをして窓枠やサイドモールの部分をフラットブラックで塗装します。

ボディ細部塗装

ウィンドウ、ミラー、灯火類を接着して、エナメル塗料で細部塗装。完成状態にかなり近づいてきましたが、シルバー部が少しはみ出しているので、もう少し修正します。

シャーシ・内装

シャーシの塗装

シャーシはパーツ数が少なく塗り分けもシンプルなので、組み立ててから塗装。全体をセミグロスブラックで塗装してから、フロントサスのロワーアームをシルバーで、ミッション部をガンメタルで塗装。

内装の塗装

内装は、軍艦色(2)、RLMグレー、エアクラフトグレー、マホガニー、ブラックなどで塗装。塗り分けが細かくてマスキングにけっこう時間がかかりました。

内装完成

接着位置が曖昧なので、ボディ、シャーシと仮組みをしながら位置決めをしました。

シャーシ完成

内装を接着。ホイールをはめてシャーシは完成です。

完成!