No.81 Otto Mobile 1/18 アウディRS2アバント

2024年9月製作(予定

今回も1/18ミニカーのリペイントですが、「Otto Mobile」はフランスのミニカーブランドですが、マイナーなアイテムを数多く発売しています。そのためボディは亜鉛合金ではなくレジンを使用していてミニカーというよりガレージキットの完成品という感じです。

製作記録

ボディの分解と塗装剥離

分解①

ボディのリペイント

最終組み立て

ハセガワ 1/24 BMW 2002 ターボ

2024年6月製作開始

02シリーズの末弟であるBMW2002ターボは量産車で初めてターボエンジンを積んだマシンとして有名ですが、ドッカンターボで燃費も悪くオイルショックの影響もあってわずか1,672台で生産終了となりました。西風氏の漫画で年代物ターボエンジンのため、停車後すぐにエンジンを切らないでしばらくアイドリングをしておく必要があるというエピソードが印象的でした。

水冷直列4気筒SOHC  最高出力:170hp 最高速度:211km/h
全長:1,410mm 重量:1,060Kg    1973年発表

ハセガワの02シリーズは「ターボ」以外にも「2002ti」「2002tii」「ラリー仕様」「パトカー仕様」など数多くのバリエーションが売されており、このキットもベースキットにエアロパーツを追加する構成になっています。ハセガワのカーモデルは「ヒストリックカーシリーズ」などかえる工房好みのラインナップがそろっていますが、細かいツメが甘いのが悩みの種です。(⌒-⌒; )

キットの問題点

①タイヤ:ノーマルの足回りをそのまま流用しているためトレッドが狭い。

②シャーシ:ボディにはめ込むのが異常に難しい。

②内装:シートや内張りの造形が実にテキトー。

④パーツ成形:ゲートが多くて処理が面倒。

⑤デカール:ストライプの色がヘン。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

バリエーション展開のための不要パーツを差し引くとパーツ数は100点程度。モールなどのメッキパーツが細かく分割されているので、エンジンレスキットにしてはパーツ数は多めです。

デカール

赤・紺・青のラインの赤の部分が妙に薄くオレンジになっています。こういう仕様のものもあったのでしょうか?

シート

単体ではよくわかりませんが、妙にデカい・・・。形状も変に角張っていて、まるで段ボール箱で作った子供の工作のようです。(−_−;)

コクピット

一体成形のバスタブ型。それはいいのですが、よく見ると内張りは申し訳程度に横にモールドが入っているだけでドアノブもハンドルもありません。うっかり乗り込んだが最期、中からはドアが開けらfれないというステキ仕様です。(−_−;)

タイヤ・ホイール

オーバーフェンダーなしの状態(写真上)ではバランスがいいのですが、オーバーフェンダーをつけると内側に引っ込んで見えます(写真下)。ここは「02ターボ」の特徴なので、多少価格が上がってもいいから専用の足回りをつけてもらいたかったです。

ボディ製作

パーツ不良①

フロントのモールが成形不良でちぎれていました!タミヤのロータス25にも同じ不良がありましたが、細いメッキ部品は成形不良が起きやすいのでしょうか?

パーツ不良②

とりあえずハセガワさんに連絡したところ、無償ですぐに代替パーツを送ってくれました。(╹◡╹)

サイドモール

サイドモールはやたらとゲートが多くて表面処理をするとかなりメッキが剥がれたので、結局、メッキ落としをして、メッキシールで再現することにしました。

オーバーフェンダーのリベット

リベットの部分に0.3mmの虫ピンを埋め込み。少し手間はかかりますが、この方がモールドを塗装するよりキレイにできます。

内部塗装

説明書では内部はイエローで塗装するよう指示されていましたが、そのような資料は見当たらないしメンドくさいので、結局、セミグラスブラックで塗装。

表面処理完了

窓枠などモールドが甘い部分を掘り直して、ファンデーショングレーで下地塗装。

本塗装

説明書の指定通りクレオスの316ホワイトFS17875で塗装。昔の車によくあるクリーム色に近い白です。

ボディのストライプ

MSMクリエイションから、色合いを調整したデカールが発売されているのですが、ずっと売り切れ状態が続いているので、諦めてキット付属のデカールを使用。ハセガワのデカールは薄くて破れやすいので注意が必要です。

シャーシ製作

シャーシ仮組み

オーバーフェンダーと一体になるようにノーマルボディのフェンダーを削り込み。はめ込みを容易にするためタイヤハウス部を中心にシャーシを一回り小さく削りました。

塗装

シャーシはボディと同色のクレオスのホワイトFS17875。足回りやエンジン部をブラックとシルバーで細部塗装。仕上げにセミグロスクリアでツヤを整えてウェザリングマスターのマルチブラックで軽くウォッシング。

車軸延長

トレッドを広げるためにホイールの車軸をフロント2mm、リア1mmほど延長しました。

ホイール完成

ホイールをシルバー+グレーで塗装しデカールを貼って完成。タイヤはフジミのスカイライン2000GT-Aから流用。少しバリが目立ちますが、オリジナルよえり若干幅が広いです。

コクピット製作

ダッシュボード

全体をセミグロスブラックで塗装。メーターはデカールを貼ってからエナメルクリアでガラスの感じを表現。ステアリング中央のエンブレムはMSMクリエイションのメタルロゴエンブレムステッカーを使用。

コクピット完成

見えない(目立たない)部分は気にしない主義なので、キットのままストレートに製作。コクピット全体をセミグロスブラックで塗装。この時代の車の塗装はシンプルで実に楽です。

ナンバープレート製作

ナンバープレートメーカー

以前はWAVEやフジミのデカールを使っていましたが、最近はアオシマの「ナンバープレートメーカー」を使っています。

印刷

ハイキューパーツの水転写デカールも試しましたが、インクジェットプリンタ用は滲んでキレイに印刷できないので、最近はA-oneの光沢ラベルを使っています。

エブロ 1/24 シトロエンDS19

2024年製作(予定)

気分転換にガンプラやフィギュアに手をつけましたが、どうにも調子が出ないので久しぶりにロードカー製作に切り替え。最近の依頼品は80年代以降の(かえる工房的に)新しい車ばかりだったので、思い切って50年代車を選びました。

フランスを代表するシトロエンの変態車DS19です。当時としては極めて先進的な「ハイドロニューマチック・システム」を搭載し、サスペンションだけでなく、パワーステアリング、ブレーキ倍力機構などを油圧で制御します。しかし、かえる工房が最もシビレるのは宇宙船のようなアバンギャルドなデザインで、21世紀の車なんかよりはるかに未来的です。

エブロといえばミニカーメーカーだと思っていましたが、2000年代になってマニアックなF1や市販車のプラモデルを次々と発売。最近、倒産したというウワサを聞きますが、このようなメーカーには何とか生き残ってもらいたいものです。

OHV水冷直列4気筒 1,911 cc 最高出力75 HP 最高速度145 km/h            全長4.81 m 全幅1.8 m 全高1.47 m 1955年発売

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

製作開始を決めてから気がつきましたが、タイヤがない・・・(@_@)。ヤフオクで購入したのですが、どうもジャンク品をつかまされたようです。メーカーは倒産そうでHPも無くなっているし・・・(´・∀・`)

表面処理

ボディ製作

シャーシ製作

コクピット製作

No.74 京商 1/43 レクサスRX500h

2024年6月製作開始

去年からミニカーリペイントのご依頼が急に増えてきましたが、今回はホワイトボディのレクサスを「ソニックカッパー」にリペイントします。

製作記録

ボディの分解と塗装剥離

分解①

シャーシ裏のネジを外してボディ、コクピット、シャーシを分解。後部のネジはマフラーの下に隠されていたので、マフラーも外しました。

分解②

カシメ部を削り落としてから熱湯につけて接着部を分解。いろいろな方法を試しましたが、結局、温熱法が一番効果的です。ただし、熱しすぎて樹脂パーツが歪まないように注意が必要です

分解③

ボディ分解完了。樹脂製パーツは塗装剥離剤で溶けてしまうので、外し忘れがないかしっかりチェックします。

ナトコスケルトン

いつものようにナトコスケルトンで塗装はがし・・・。と思いましたが、缶がベコベコに・・・(°_°)。踏んだり落としたりした覚えはないのですが・・・。

塗装剥離①

溶剤には問題なかったようで塗装剥離はできましたが、缶が凹んだ理由が気になる・・・。メーカーに問い合わせましたが、1週間経っても返事なし・・・( ´△`)

塗装剥離②

オリジナルの塗料を完全に剥離できました。前後のフェンダーはプラ製なので、IPAにつけ置きして塗装を剥がします。

ボディのリペイント

内部塗装

マルチプライマーを吹いて下地処理。内装部をセミグロスブラックで塗装してからマスキングをします。

下地塗装

本塗装の前にファンデーションホワイトで下地塗装。

本塗装

ガイアノーツの「133パールカッパー」で塗装。実車はもう少し赤っぽい色ですが、既製品塗料ではこれが一番近いようです。

最終組み立て

ミニカーリペイント

※金属製ミニカーが対象です。ボディがプラスチックやレジン製の場合はご相談ください。

基本メニュー

①おまかせコース
明らかなミスやごく簡単な修正は無料で承りますが、微妙な形状や色合いについてはこちらにお任せいただきますので、事前にできるだけ正確な指示をお願いします。
作業開始後の依頼内容変更は追加料金が発生します。

②こだわりコース
作業内容はおまかせコースと同じですが、工程ごとにチェックしていただき、微妙な形状や色合いなどをお客様が納得いくまで修正します。費用も手間もかなりかかりますが、理想通りの完成品を手に入れたいお客様にオススメします。

①パーツ分解

カシメ部を削り、接着部を溶剤や熱湯で溶かしてパーツを完全に分解します。

②破損部の補修

パーツがガッチリ接着されていて分解時に破損してしまった場合はできるだけ目立たないように修復します。写真の作例では二つに裂けた天井の内張りを繋ぎ直しました。

③塗装剥離

オリジナル塗装に重ね塗りするとシャープさが失われるので、剥離剤を使って塗装を全剥離します。(プラスチックやレジン製ミニカーではボディも溶けてしまうので不可能です)

④塗装剥離

オリジナルの塗装をキレイに剥がします。

⑤下地処理

模型用塗料は金属面には定着しにくいので、メタルプライマーやプライマーサーフェイサーで下地処理をします。

⑥下地塗装

リペイントの赤の発色を良くするためにピンクサーフェイサーで下地塗装をします。

⑦塗装テスト

本塗装の前に塗装テストを行います。塗装テストは3種類まで行いますが、それ以上のテストが必要な場合や調色が必要な場合は「こだわりコース」で注文をお願いします。

⑧本塗装

作例では5種類の塗料をテストした結果、フィニッシャーズの「シルクレッド」を使用しました。

内装のリペイント

①パーツ分解

ボディと同じようにパーツを分解します。

②再塗装

内装をブラックで再塗装。フロアのチェック模様はシールを自作して再現しました。

オプションメニュー

①クリアーフィニッシュ1

ラッカー系のクリア塗料でボディをクリアコートして塗装面やデカールを保護します。さらにクリアー面をコンパウンドやワックスで磨き込んで光沢をだします。

②クリアーフィニッシュ2

作業内容はクリアーフィニッシュ1と同じですが、ウレタン系クリア塗料を使用します。ウレタン塗料は値段が高く扱いも難しいので料金は高めになりますが、塗膜が頑丈で硬質感のあるカチッとした仕上がりになります。

 

No.72 Cararama 1/24 BMW Z4 クーペ(改造リペイント)

2024年6月完成

次の依頼品はBMW Z4の改造リペイント 。BMWといえば箱型セダンのイメージがありますが、Z4はジャガーEタイプのようなロングノーズ、ショートデッキで一目でスポーツカーと分かるスマートなスタイリングをしています。

製作記録

「Cararama」というのは香港のミニカーメーカー「HONGWELL」のブランドのようです。ドアやボンネットは全て開閉可能。細部の作り込みが甘く塗装が波打っているなど、エブロや京商などのミニカーと比べると明らかにクオリティが低く大味な作りですが、全体のフォルムはなかなかカッチョいいです。

ボディの分解と塗装剥離

ボディ分解

ドアとエンジンフードのヒンジはネジ止め。それ以外のパーツははめ込みかカシメで固定されていて接着剤はほとんど使われていません。ヒンジにバネが入っていないため勝手にパタパタ開いたりします。

リヤハッチ

リヤハッチのヒンジはハメ殺しになっていて分解不可能。ヒンジをカットして固定式にした方がキレイに塗装できるのですが、依頼者様のご希望で可動を生かすことにしました。

シャーシ分解

背もたれは外せましたが、シートはフロアと一体成形。成形色の黒一色で塗装はほとんどされていません。

コクピット

お客様のご希望は左ハンドルから右ハンドルに改造するというものですが、パーツ数が少なくシンプルな構成なのでなんとかなりそうです。

コクピット改造

ダッシュボード①

写真の四角の部分を切り取って右に移植します。ダッシュボードにきついテーパーがついているところはパテで修正する予定です。

ダッシュボード②

メータ部を右側に移植。左右でテーパーのつきかたが逆なので、ポリパテを盛って形状を修正します。

ペダル類

フロアーからペダルを切り取ってこれも右側に移植。

ステアリング部

ステアリングシャフトの受けとステアリングと連動するタイロッドの部分をプラ板で新造しました。

動作チェック

仮組みをしてスムーズに動くか確認。写真では分かりにくいですが、前輪を左右に切るとステアリングホイールが連動して回ります。

ボディのリペイント

塗装剥離①

ボディを金属パーツだけに分解して「ナトコ スケルトンM-201」をハケで塗り付け。数分で塗料がモコモコと浮いてきます。

塗装剥離②

オリジナルの塗料を完全に剥離。この後、塗料がしっかりくいつくようにメタルプライマーを吹いて下地処理をします。

本塗装①

ボディ塗装はタミヤのLP-70アルミシルバーを使用。複数の塗料見本から依頼者様に選んでもらいました。

本塗装②

写真を撮り忘れましたが、下地にブラックを吹いてから、アルミシルバーで塗装しました。

タッチアップ

表面の荒れやパーティングラインなど気になる部分をタッチアップ。普通のミニカーならしっかり表面処理がしてあるのですが、この製品は手を抜いて塗料の厚塗りで誤魔化していたようです。

塗装完了

クリアーコート乾燥後に研ぎ出し、コンパウンドで磨いてボディ塗装は完了!

エンブレム①

BMWエンブレムはMSNのメタルロゴエンブレムステッカーを使用します。

エンブレム②

BMWマークは水転写式、「Z4」マークは圧着式と方式は違いますが、どちらも立体感があっていい雰囲気です。

内装のリペイント

塗装①

内装はダークグレーとレッドのツートンカラーにリペイント。とりあえず基塗装としてクレオス(40)ジャーマングレーで塗装してマスキングしました。

塗装②

シート表面、ドア内張などをタミヤのTS85ブライトマイカレッドで塗装。暗めの赤なのであえてジャーマングレーの下地に直接塗装しました。

メーターデカール

オリジナルのメーターは丸モールドが彫ってあるだけなので、ハセガワのBMW 2002ターボからスピードメーターとタコメーターのデカールを流用します。

コクピット完成

シルバー部分は少し金が入っているように見えたのタミヤのチタンシルバーで塗装しました。

最終組み立て

パーツすり合わせ

全パーツを組み込み、ドアやボンネットがスムーズに動くか確認。可動部にスプリングが入っていないので取り付け部のネジの締め込みで調整します。

No.73 オートアート 1/18 日産 スカイラインGT-R(KPGC10)

2024年6月製作開始

次のミニカーリペイントの依頼品は初代GT-R(KPGC10)、いわゆる「ハコスカ」というやつです。オートアートのレーシングタイプをベースにして走り屋仕様に改造されています。色は違いますが、漫画『シャコタン☆ブギ』のジュンちゃんのハコスカを思い出します。

製作記録

1/18の大スケールとあって、ドアやボンネットは全て開閉可能。フロントには精密に再現されたS20型エンジンが鎮座していますが、KGC10型のL型エンジンが乗っていれば完璧に一昔前の走り屋仕様になるなのですが・・・。

ボディの分解と塗装剥離

改造部①

ホイールはハの字シャコタンに改造され、パテで作ったオーバーフェンダーが付けられています。

改造部②

シャーシ裏には2本出しのサイレンサーが付けられていますが、なぜかエキゾーストのセンターパイプがついていません。

改造部③

ベタベタのシャコタンに改造されていてシャーシが地面についています。そのためエキパイがつけられなかったようです。

分解①

シャーシ裏にある小ネジを外してシャーシとコクピットを分解。ここまでは実に簡単だったのですが・・・。

分解②

エンジン、内装などの分解完了。ミニカーはネジやカシメでパーツが固定されているものが多いのですが、これはほとんどが接着で、傷つけずに分解するのに気を使いました。

分解③

ボディ側のパーツも分解完了。オートアート製品はミニカーよりもプラモデルに近い作りで、ヒンジ部には極小のネジが使われており、ほとんどのパーツは接着剤で固定されていました。

塗装剥離とパーツの補修

塗装剥離①

ナトコスケルトンを塗って塗装剥離。柔らかい塗料を使っているのか、あっという間に塗料がモコモコ浮いてきて、スクレーバーでかき取るとボロボロと剥がれてきました。

塗装剥離②

金属パーツの塗装剥離完了。前後スポイラーとオーバーフェンダーは樹脂製で塗装剥離ができないので、オリジナル塗装の上から重ね塗りをします。

仮組み

分解時に破損した部分を補修して仮組み。ナンバープレートは助手席ダッシュボードにつけます。

オーバーフェンダー

全体的な形状はいいのですが、表面がガタガタなので、ボディに再接着してから、パテを盛って表面を整えます。

ボディのリペイント

下地塗装

オーバーフェンダーの修正に時間をとられましたが、ようやく表面処理ができたので下地塗装。本塗装はシルバー系なので、下地はブラックにしました。

本塗装

ボディ塗装にはフィニッシャーズの「ライトガンメタル」を重ね吹きします。明るいメタリックグレーで、フィニッシャーズのHPでも「ハコスカにもピッタリ」とのことです

本塗装②

ブラックの下地の上からライトガンメタルで塗装。しっかりかき混ぜないとシルバーが沈んで、色合いが変わるので注意が必要です。

最終組み立て

No.71 ハセガワ 1/24 スバル インプレッサ WRX

2024年6月完成

セリカGT-Rとセットで注文された依頼品です。インプレッサWRXは1992年にデビューし世界ラリー選手権(WRC)で活躍してスバルの名を世界に広めた名車です。一見、普通の4ドアセダンに見えますが、ボンネットにエアスクープ、リアにスポイラーを装備とかえる工房の好物「羊の皮をかぶった狼」です。

『頭文字D』の主人公の父親の愛車がこの初代インプレッサですが、「プロジェクトD編」に入った頃から飽きて読まなくなったので、すっかり忘れていました。(^◇^;)

ハセガワのカーモデルはパーツ状態で見ると繊細なモールドが美しくすばらしいキットに見えるのですが、繊細すぎて破損しやすかったりプラモデルとしてのアレンジが足りなかったりして、実際に組んでみるとストレスを感じることがよくあります。昔のハセガワはタミヤに次いで「国内第二の模型メーカー」というイメージだったのですが、得意の飛行機模型と違ってカーモデルはどうもすっきりしない点が目立ちます。

キットの問題点

①バリやヒケが結構あり、特に足回りやサイドミラーなど小物の成形がヒドい。

②ドライブシャフトが反っているためアライメントがきちんと出ない。

③取り付けダボが小さく合いがキツいため、すぐに折れてしまう。

④センターピラーのウィンドウの塗り分けラインがおかしい。

⑤ホイールの塗装指示が「黒鉄色」になっているのはおかしい。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約70点。タミヤのセリカGT-R同様エンジレスキットですが、パーツが細かく分割されていてフロアマットを再現するシールやウィンドウのマスキングシートが付属するなど差別化が図られています。

ボディの成形

ボディはモールドが浅くてぼんやりとしていてルーフ裏側にはでっかいゲートが残っています。どうも金型屋さんの技術力がかなり低いようです。

仮組み①

90年代発売のキットですが精度が低いので、仮組みは必須です。特に足回りのパーツにバリがひどく、けっこう時間をかけてすり合わせをしました。

仮組み②

一応仮組みはできましたが、リアの接地が悪くて少しガタつくのでさらに調整が必要です。ボディにも若干ヒケがあり、モールドが浅めなので掘り直したほうが良さそうです。

ウィンドウのライン①

ウィンドウのフチはブラックで塗装しますが、塗装用のケガキ線がずいぶん前に飛び出しています。普通はセンターピラー中心に重なるものだと思うのですが・・・。

ウィンドウのライン②

実車写真をいくら見てもよく分からなかったので、説明書の塗装図通りにセンターピラー中心に合わせた位置で塗装することにしました。

表面処理

捨てサフ吹き

パーティングラインやヒケの目立つ部分にサフ代わりのファンデーショングレーを吹いて240〜600番のヤスリで表面処理。ついでにモールドを深く掘り直しました。

ボディ製作

下地塗装

セリカ同様ボディ色はレッド系なのでやはりピンクサフで下地塗装。

ヒケの修正

下地塗装をしてからフロントフェンダーにヒケがあることを発見!(@_@)。溶きパテを盛って処理をしました。

本塗装

ボディ色はフィニッシャーズのディープレッドを使用。アルファロメオなどに使われる色でセリカのリッチレッドよりかなり暗い赤です。

ボディの研ぎ出し

クリアコートをしてから、クリア面を1500〜3000番のヤスリで研ぎ出し、コンパウンドで磨き込み。だいぶツヤが出てきました。

ウィンドウのマスキング

キットにはマスキング用のシールが付属。最近は飛行機模型でもこのようなオマケがついていて非常に助かります。

基本塗装完了

窓枠、ドアノブ、サイドモールなどをセミグロスブラックで塗装。だいぶ完成状態に近づいてきました。

ボディ完成

ウィンドウ、ミラー、灯火類、ナンバープレートなどを接着してボディ完成!

シャーシ製作

塗装

シャーシ関連パーツの塗装完了。改めて確認すると一体成形になったドライブシャフトが微妙に反っているためリアタイヤのアライメントが狂うことがわかりました。

アライメント調整

足回りパーツを取り付けてから、リアヤスとタイヤハウスの接続部に接着剤を流し込み。接着部が固まるまで指で押さえて四輪がきちんと設置するように調整しました。

シャーシ完成

足回りのアライメントが決まったら、シャーシ関連パーツを取り付け。軽くスミ入れをしてシャーシは完成です。

ホイール塗装①

リムはメッキの地肌をそのまま生かし、スポーク部は組み立て説明書の指示通りクレオスの(28)黒鉄色で塗装。・・・しかしなんかおかしい・・・。

ホイール塗装②

依頼者様からご指摘をいただきましたが、実車のホイールはほとんどシルバーに近い色・・・。かえる工房ランキングでハセガワさんの評価がまた一段落ちました・・・(−_−;)

ホイール塗装③

完成した塗装を剥がして、シルバー+黒鉄色(少量)で調色したもので再塗装。

コクピット製作

フロアマット

フロアマットには起毛シールが付属。ノリが強くて微調整がしにくいので、はみ出した部分はナイフでカットしました。

コクピット完成

内装はブラックと36 RLM74 グレーグリーンで塗り分け。シートの模様はデカールで再現します。

No.70 タミヤ 1/24 トヨタ・セリカ GT-R(T180型)

2024年6月完成

次の依頼品はタミヤのセリカGT-R。

かえる工房にとって「セリカ」といえば初代の「ダルマセリカ」こと1600GTなのですが、1989年にデビューした5代目セリカはヌルッとした曲面主体のボディにリトラクタブルヘッドライトを装備と時代の流れを感じさせます。このT180型は直4ターボエンジンを搭載しラリーマシンのベースにもなった名車です。

組み立て説明書によるとキットの発売は実車デビューと同じ1989年。タミヤのカーモデルはその時代の最新のものをキット化する傾向がありますが、個人的にはもっとヒストリックカーに力を入れてもらいたいと思っています。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約50点。以前製作したシティターボがシリーズNo.30で、このキットがNo.56。さすがにモーターライズではなくなりましたが、パーツは少なめで、おもちゃ的プラモからディスプレイキットに移行する過程が見えて興味深いです。

仮組み①

パーツ数は少なめですがタミヤらしくカチッと組み上がり、4WDの足回りの雰囲気をよく再現しています。

訂正:T180型はFFでした・・・。フロアトンネルがあるのでFRか4WDだと思い込んでいましたが、おハズカシイ・・・(⌒-⌒; )

仮組み②

エキパイの左にドライブシャフトが通ります。えらく細いように感じますが、実物でもこんなに細いのでしょうか?

訂正:コメントでもご指摘がありましたが、このキットのセリカはFFなので、エキパイの隣のパイプはドライブシャフトではありませんでした。少し調べましたが、どうも4WSのシャフトのようです。

仮組み③

接地性は良好。2代目、3代目の角張ったデザインとは全く違うヌルッとした曲面主体のデザインです。リトラクタブルライトは固定式になっています。

表面処理

捨てサフ吹き

サフ代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレーを吹いて、180〜600番のヤスリでパーティングラインやヒケの目立つ部分を整えました。

ボディ製作

下地塗装

ボディはレッドで塗装するので、下地はガイアノーツのピンクサフで塗装しました。

本塗装

ボディ色はフィニッシャーズのリッチレッドを使用。複数の塗装見本から依頼者様に選んでもらいました。

デカールはり

フロントグリルは透明パーツになっていますが、デカールはりの段階でボディに接着して、クリアーコートをかけることにしました。

クリア研ぎ出し

1500番から3000番のヤスリで研ぎ出し→クリア→研ぎ出し→クリアを繰り返し、仕上げにコンパウンドで磨いて光沢を出しました。

ウィンドウ

ウィンドウのフチは裏側からエナメル塗料セミグロスブラックで塗装。

マスキング

ボディサイドのモールと窓枠を塗装するためにボデイをマスキング。

塗装完了

モール塗装後にウィンドウ、灯火類を接着。黒の差し色が入るとグッとしまって見えます。

シャーシ・コクピット製作

塗装①

シャーシはボディと同色で塗装。マスキングをしてからエンジン部やタイヤハウスをブラックで塗装します。

塗装②

シャーシ関連パーツの塗装完了。あとはエナメル塗料筆塗りで細部塗装をしたら組み立てに入ります。

シャーシ完成

各パーツを接着してから軽くスミ入れをしてシャーシ側は完成です。

コクピット完成

塗装指示がエナメル塗料だったので、近似色としてクレオスのラッカー系塗料C317グレー FS36231とC-331ダークシーグレーで塗り分けました。

完成

No.66 T-Modell 1/43メルセデスベンツEクラスワゴン

2024年3月完成

なぜかミニカーリペイントのご依頼が続いていますが、今回はメルセデスベンツEクラスをホワイトに再塗装しました。

「T-Modell」というブランドは初めてですが、ケースの形からするともしかしたらエブロのOEM品なのかもしれません。

製作記録

分解

分解①

シャーシ裏のネジを外せばシャーシとコクピットが分解可能。ボディはダイキャスト製ですが、前後フェンダーのみプラスチック製になっています。

分解②

主なパーツは接着部を溶かして分解できましたが、ルーフキャリアとアンテナがどうしても外れないので熱湯につけて分解。

分解③

ボディパーツ分解完了。少し破損したパーツもありますが、目立たない部分なので、きちんと修復すれば問題なさそうです。

破損部の補修

二つにちぎれた天井内張りを丁寧に繋ぎ合わせ、キズをパテで埋めました。

塗装剥離

いつものように剥離剤を塗ってオリジナルの塗装を剥がします。

ナンバープレート

なぜかフロントフェンダーとリアハッチはプラスチック製の別パーツ。国内用のオリジナルナンバープレートに変更するため、0.5mmプラ板を切り出したプレートを接着。

リペイント

下地塗装

プライマーサーフェイサーを吹いて表面処理をしてから、ファンデーショングレーで下地塗装をしました。

本塗装

前後のプラスチックパーツを接着して、フィニッシャーズの「ファンデーションホワイト」で本塗装。

仕上げ

ボディ下部のシルバーラインはデカールで再現。クリアーコートをしてから研ぎ出し、コンパウンド研磨を行ってボディはほぼ完成。

内装

内装の分解

リペイントをするために内装を分解。細部塗装は不要のためシートはつけたままにします。

内装の塗装

内装をつや消しブラックでリペイント。

完成!