80年代以降レーシングカーやチューニングカーなどにカーボンファイバーが使われるようになり、その再現が大きなポイントになります。平板な部分には市販デカールが使えますが、複雑な曲面にキレイに貼るのはなかなか難しいです。
フィギュアのアイペイント(筆塗り)
フィギュア製作にチャレンジしたもののアイペイントで挫折した人は多いと思います。国宝級の職人ならともかく、一般的なモデラーでは筆塗りでアイペイントが一発で描ける人はそうはいないでしょう。しかし、塗ったり消したりが自由にできれば、細かい塗装もグッと楽になります。ここではエナメル塗料とラッカークリアを使った筆塗り塗装について紹介します。アイペイントだけでなく細かい筆塗りが必要な時にも応用できるので、ぜひマスターしてもらいたいテクニックです。
エナメル系塗料とラッカー系塗料の性質を利用
ラッカー塗料は塗膜が強くエナメル塗料の溶剤で侵されることがほとんどないという性質を利用します。つまり「エナメル塗料で筆塗り→ラッカークリアでコート→エナメル塗料で筆塗り→ラッカークリアでコート・・・」という工程を何度も繰り返して少しずつ塗装を進めていくのです。この方法なら失敗した部分をエナメル塗料の溶剤で溶かしてもラッカークリアで保護されている部分が侵される心配はありません。この塗装法のポイントとなるのが下記の3点です。
①「光沢塗料」を使用する
この工程では全て光沢塗料で塗装します。ツヤ消し塗装をするとエナメル溶剤でふき取る時にザラザラの表面に塗料が染み込んでキレイにふき取ことが難しくなるからです。古いホワイトボードの表面のキズにインクが入り込んで、いくらこすってもなかなかキレイにならないのと同じ理屈です。
②「溶かす」というより「削る」という感覚で
エナメル塗料を「溶かす」と上に書きましたが、溶剤をつけすぎて溶かすとシミが広がったようになってシャープな塗装になりません。塗装部をしっかり乾燥させて、エナメル溶剤で湿らせた面相筆の筆先で何度もなぞって少しずつ理想のラインに近づけていきます。「溶かす」と言うよりヤスリ代わりに筆先で「削る」感覚に近いと思います。
③クリアーコートは慎重に
エナメル系塗料はラッカー系塗料に侵されるので、クリアー吹きをする場合は注意が必要です。最初は濃いめの塗料で砂吹きをしてしっかり乾燥をさせてからセミウエット→ウェットと3回くらいに分けて吹きます。最初からウェットで吹くとせっかく完成した塗装が溶けて流れてしまうことがあります。
塗料・道具
ガイアエナメルカラーシリーズ

タミヤのエナメル塗料でもいいのですが、ガイアカラーのほうが乾燥が早く純色がそろっているので、もっぱらこちらを使っています。純色以外に蛍光カラーも発売されているので、鮮やかな色で塗装をしたい場合に重宝します。
タミヤ モデリングブラシPRO
UVジェルクリア
惑星屋あるこ 塗装治具
塗装例
かえる工房では下記ように7段階の工程で塗装を完成しますが、自信がないうちはもっと細かく工程を分割してもいいでしょう。

アイペイント作例
木之本桜 OP1ver.


シェリス・アジャーニ


セーラーサターン ミュージカルver.


アスカ ゴスロリver.


レジンキットフィギュアの磁石接続
かえる工房では1/8以上のフィギュアを製作する場合、主要パーツを接着しないでネオジム磁石で接続します。この方法には以下のようなメリットがあります。
①塗装中に色合いをテェックしたい時に簡単に仮組みができる。
②最終組み立てで接着剤を使用しないため、塗装面を汚すリスクがなくなる。
③輸送する場合、分解して梱包すればコンパクトになり破損の危険も減る。
④パーツが磁石でヒコヒコくっつくのがなんか面白い(^◇^)。
1.材料とツール

ネオジム磁石②
1/6〜1/8フィギュアの場合、主に3mm×3mmの磁石(左)を使用。ごく細かい部品には2mm×1mm(右)を使うこともあります。写真のように繋いだ状態にしておくと作業がはかどります。
2.基本編
磁力が効けば十分なので軸打ちほどの精度は必要ありません。ちょっとしたコツがありますが、軸打ちがきちんとできる人であれば簡単にできると思います。まだ軸打ちに自信のない方は下のリンクからどうぞ。
★ちょっとしたコツ
①穴はやや深めに掘って、磁石同士がピッタリ接するように固定する。
②磁石を無理に押し込むと修正したい時に抜けなくなることがある。
③磁石を抜きたい時は熱湯につけるとレジンが柔らかくなって簡単に抜ける。
④逆にゆるすぎる場合は瞬着を一滴垂らして固定する。
3.応用編

セーラーサターンミュージカルver.
スカートのフリルも磁石接続にしました。スペースがあまりないので最初は1mm径磁石を使いましたが、磁力が弱すぎて使い物にならないので2mm径のものに変更しました。内側に若干はみ出してしまいましたが普通見えないところなのでまあ、いいでしょう。
4.ディスプレイに応用

フィギュア全体の重量を固定するため、本体には6mm×2.5mm×4個、ベースには13mm×2.5mm×4個と大型磁石をそれぞれ二か所に埋め込みました。通常のピンバイスでは6mmサイズがないのでWAVEのHGワンタッチピンバイスを使用し、13mmの穴はリーマーで強引に広げました。
アスカ ゴスロリバージョン
キットにはディスプレイベースとお尻にダボがあり接着する仕様になっていましたが、5mm磁石を埋め込みました。
5.フィギュア以外での使用
レジンキットフイギュアの軸打ち
軸打ちをする意味
レジンキットは瞬間接着剤やエポキシ接着剤で接着可能ですが、プラモデル用接着剤のようにパーツ同士を溶融させる訳ではないので、ショックを与えたり横から力を加えたりするとヒビが入ったり、接着面がはがれてしまうことがあります。そのため、足、腰、肩など大きめで負荷のかかるパーツに軸打ちをしておくとあとあとまで安心できます。また、塗装時の持ち手にできるというメリットもあるので、私は塗装用クリップではさむことを考慮して長さや太さを決めています。
プラ棒はNG
人によってはプラ棒で軸打ちをするようですが、修理のために持ち込まれたフィギュアの中にはそのプラ棒の軸が折れたものがけっこうあります。やはりアルミや真鍮などの金属線を使ったほうがいいでしょう。
アルミ線か?真鍮線か?
真鍮線に比べてアルミ線は柔らかくて多少のズレならかんたんに調整できるというメリットがあります。以前はよく使用していましたが、一方で以下のようなデメリットもあります。
①ズレが調整できるといってもやはり限界がある。
②強度的には真鍮線に劣り、扱い方によっては簡単に折れてしまう。
③扱っている店舗が少なく入手しにくい。
そこで、試行錯誤の結果、現在はほぼ真鍮線のみで軸打ちをしています。このページでは真鍮線を使って正確でスムーズに軸打ちをする方法について紹介します。
1.材料とツール

真鍮線
主に2.0mmと1.5mmを使用。アクセサリーなど、ごく小さいパーツには1.0mmや0.5mmを使用することもありますが、1/6〜1/8フィギュアの軸打ちならこの2種類でほとんど間に合います。

ケガキ針とピンバイス
ピンバイスは0.5mm〜3.0mmを使用。事前にドリルをセットしたものを用意しておくと圧倒的に作業効率が上がります。費用的に厳しい人はクレオスの「ピンバイス5本セット」がおすすめです。質はそれなりですが安価なので、本格的なものをそろえるまでのつなぎとして有効です。

WAVE HG金属専用ニッパー
1.5mm径以上の真鍮線をカットする時に使用しています。小気味良い切れ味で切断面もきれいですが、ニッパー本体が重くて取り回しが悪く歯が分厚いため、細かいカット作業には向いていません。
2.一般的な軸打ち

写真はニューラインの藤崎詩織のレジンキット。このキットには軸打ち位置にモールドがあるのでこれを利用します。キットによってはこのモールドがなくて正確な穴あけが難しい場合があります。その対応は「4.ズレを修正したい場合」で紹介します。

軸打ち位置の中心にごく小さな穴が空きました。微妙なズレがあとあと大きなズレにつながるのでしっかり確認しましょう。もし、ズレてしまった場合はヘタに修正するより瞬着パテなどで穴を埋めて最初からやり直したほうが早くキレイにできます。

2.0mm真鍮線を通す予定ですが、まず1.0mmのドリルで下穴を開けます。斜めになったりしないように確認しながら慎重に穴あけをします。ピンバイスは細いものから段階的に太いものに変えて徐々に穴を広げていきます。
3.貫通式の軸打ち
4.ズレを修正したい場合

そこで軸打ちの穴を一回り広げます。この部分には2mm真鍮線を通したいので、2.5mmのピンバイスを使いました。この広げた穴に瞬間接着剤やシアノンなどを流し込んで、パーツを組み合われて正しい位置で固定します。
磁石を使った軸打ち
ヒジなどスペースがせまく、あまり荷重のかからない部分は軸打ちを省略して磁石そのもので軸打ちをかねる方法もあります。



















































