No.35 ハセガワ 1/35 メカトロウィーゴ ウォーム&クール 東雲研究所ver.

2023年11月完成

次の依頼品はハセガワの1/35 メカトロウィーゴ。模型屋に行くとよく見かけるので、存在自体は知っていました。ロボットといってもMSやCAのようにビームライフルやミサイルで戦うものではないのでスルーしていましたが、一部では根強い人気があるようです。

今回の依頼品はあらゐけいいち氏原作漫画の「日常」とコラボした「東雲研究所ver.」で、かわいいイラスト入りのパッケージの中には「メカトロウィーゴ」2体と「はかせ」「なの」「阪本さん」のフィギュアが付属しています。

メカトロウィーゴ クール

子供用で武装がないためサイズが小さいですが、胴体部がほぼコクピット空間で内燃機関を積んでいない点など「装甲騎兵ボトムズ」に登場するATと設計思想がかなり似ています。

メカトロウィーゴ ウォーム(コクピット開状態)

胴体はほぼコクピット空間で内燃機関はありません。おそらく背中のバッテリーから電力を供給し、手足に設置された超小型モーターで関節を可動させるという設定なのでしょう。ファンシーなデザインですが、現在の科学技術の延長で実現可能な設計になっています。

はかせ・阪本さん・なの

オマケの1/20 はかせ

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

メカトロウィーゴのパーツ数は約70点×2体。1/35というのでスコープドックくらいかと思いましたが、子供用ロボットなので、一回り小さく(ツヴァークくらいか?)手足が細くて細かい部品が多いです。

メカトロウィーゴ

仮組み

接着剤なしで組み立て可能。パーツごとにうまく色分けされており、無塗装でもほほイラスト通りに仕上がります。「ウォーム」と「クール」は成形色以外は全く同じです。

腕関節

ヒジの可動はこのくらいが限度。腕にロール軸がないのでポージングが限られます。ポリキャップは肩関節のみで、ヒジや手首は軟質プラの組み合わせなので折れないように注意が必要です。

足関節

腰が解放式なのでモモは360度可動しますが、ヒザと足首の可動はこのくらいが限度です。モモつけ根と足首のみポリキャップ+ボールジョイント式です。

バイザー開閉

肩の内側に仕込まれたポリキャップでバイザー部が開閉可能。まるで、ボトムズのATみたいです。(^∇^)

コクピットハッチ開閉

バイザーと同軸で胸のハッチがガバッと開いてコクピット解放。中の2本のレバーで操縦します。まるで、ボトムズの(以下略)

塗装①

今回は成形色を生かして部分塗装のみのご依頼です。

①口?:ホワイト ②テールライト:ダークグレー ③シート:オレンジ ④ツメ:ブラックグレー

塗装②

足の細部塗装は発色を良くするために下地にホワイト塗っておいてから本塗装。

デカールはり

ボディ前後に「東雲研究所」などのデカールはり。お腹の部分は丸みがきついので、マークセッターを塗って馴染ませました。

塗装完了

全パーツの塗装完了後にフラットクリアーでコーティング。クリアが完全乾燥したら、各パーツを組み立てて完成です!

フィギュア

仮組み

左から1/20のはかせ(大)、1/35のなの、阪本さん、はかせです。はかせ(大)は1/20のメカトロウィーゴと組み合わせるためボーナスパーツのようです。

サフ吹き

軟質プラで成形されていて塗料の食いつきが悪そうなので、プライマーサーフェイサーで下地塗り。今回、メカトロウィーゴはお手軽コースなので、こちらの方がメインになります。

デカールはり

肌と口を塗装して瞳デカールはり。瞳が入るとぐっと可愛くなります。1/35の口はすごく細いので、時間をかけて描いては修正してを何度も繰り返しました。

阪本さん塗装完了

「しゃべれるスカーフ」で人間の言葉で話すクロネコの阪本さん。赤のスカーフはエナメル塗料で筆塗りしました。

はかせ塗装完了

細部はやはりエナメル塗料で筆塗り。髪をオレンジで、ネクタイをレッドで塗装しました。

なの塗装完了

はかせに作られたロボット少女のなの。制服の塗り分けが複雑でかなり時間がかかりました。

WAVE 1/35 スコープドッグRSC(PS版)+旧キット

2023年4月完成

フィギュアや車に少し飽きたので、久しぶりにロボットを製作。大河原リアルロボットの究極、「装甲騎兵ボトムズ」に登場するATスコープドッグです。

タカラの旧キットは何体か作りましたが、WAVEのキットは初めてで、1/35シリーズは「ST版」と「PS版」が発売されていますが、降着機構はともかくコクピットが空っぽというのはいかがなものかと思って「PS版」をチョイスしました。

ブルーティッシュドックや旧タカラキットからパーツを流用して「ノーマルタイプ」「パラシュートザック」「ラウンドムーバー」と交換可能にしました。

基本装備

降着ポーズ

RSC用装備

パラシュートザック装備

ラウンドムーバー装備

製作記録

WAVEの1/35キットは決定版と言えるものですが、現在のところRSC仕様しか発売されていないので、タカラの旧キットを流用してラウンドムーバー、ソリッドシューター、パラシュートザックに交換できるようにしました。

キットレビュー

パーツ一覧

深い箱にギチッとつまったパーツは約200点。RSC用パーツのせいかと思いましたが、チェックしてみるとほとんどが本体用パーツでした。

仮組み

タカラの1/35キットと比べると細く絞られながらもATらしいガッチリした体格が再現されています。関節などもアニメ設定に準拠していて、つまらない現代的アレンジがないところも個人的に好みです。

腕部の可動

ポリキャップ内蔵で肩やヒジが後ハメできますが、ヒジは約90度、肩は45度ほどと可動範囲は旧キットとそれほど変わりません。

脚部の可動

「PS版」最大のウリ、スネに仕込まれた二重関節のフレームで降着機構を見事に再現(下)。しかし、そのために関節軸の位置が限定されて、通常の可動では少し不自然な曲がりかたになります。(右上)

コクピット

ハッチを開くとパイロットフィギュアが。胸部の幅を絞っているせいかフィギュアがやや小さいような気がします。

本体の組み立て

胸部の組み立て

キットでは内装を取り付けてから胸部を組み立てるようになっていますが、塗装の都合を考えて取り付けダボをカットして胸部を組み立ててから後ハメできるように加工。

アンテナ

破損防止のためアンテナを0.5mm真鍮線と1.0mmスプリングを組み合わせたものに置き換え。

手首

手首の丸モールドはボンヤリしているので、いったん削り取ってWAVEのHアイズを接着。

アームパンチスペアカートリッジ

RSCはヘビイマシンガンの予備カートリッジしかついていないので、ブルーティッシュドッグからパーツを流用。

ヒジのコード追加

ヒジのコードはまるで魚のヒレのように見える(右)ので、モールドを削り取ってコードを追加(左)。

武装パーツの組み立て

ロケット弾ポッド

ロケット弾ポッドを差し込んで何気なくねじったら、軸パーツがポッキリいってしまいました・・・( ´△`)。成形上の都合で軸パーツ基部の強度が不足していたようです。仕方なくランナーを削ったものを接着して補修しました。

左腹ガトリングガン

RSC用装備は脱着可能ですが、装備を外すと腹部に取り付けダボの大穴が開くので、2mmネオジム磁石を埋め込んで脱着可能としました。

右腹ミサイルランチャー

左腹と同様に、2mmネオジム磁石を埋め込み。

左腕ソリッドシューター

ここにも2mmネオジム磁石を埋め込んで脱着可能に。

旧キットからパーツ流用

タカラの旧キットからラウンドムーバー、ソリッドシューター、パラシュートザック等を流用します。

WAVEのキットに取り付け

当然、加工が必要だろうと覚悟していましたが、なんと!無加工でピタリと装着することができました。WAVEさんは流用することを想定して設計したのかな?

ネオジム磁石埋め込み

塗装がはげないように接続ラックのクリアランスを大きめに取って、磁石接続で安定するようにしました。

パラシュートザック

ザックのサイドには細かいモールドが入っていますが、接着線を消すために一旦削りとって、後からプラ板で作ったモールドをはりつけました。

ラウンドムーバー①

左右のパイプ部分は本体と一体成形になっていていささか安っぽいので、アルミ線を曲げたものに交換。

ラウンドムーバー②

バーニアはキットのままでは肉厚がありすぎて実感にかけるのでコトブキヤのバーニアパーツ(4mm)に変更。

ソリッドシューター

グリップの幅が広すぎてWAVEのキットには合わないので幅を2.5mmほどに削り込み。トリガーガードも若干前に延長しました。

キリコのフィギュア

WAVEのキットは搭乗ポーズのみなので旧キットの立ちポーズフィギュアを流用。デキはイマイチですがやはりフィギュアを並べるとサイズ感が出て、グッと引き立ちます。

塗装

下地塗装

本体の下地塗装完了。今回はガイアのメカサフ(スーパーヘヴィ)を使用しました。

濃い緑

説明書に調色のしかたが書いてありましたが、やたら複雑でメンドくさいので、ガイアノーツ ボトムズカラー AT-01 グリーンを使用することにしました。

薄い緑

同様にボトムズカラー AT-02 ライトグリーンを使用。ベタ塗りのままでは色合いが明るめなので、軽くシャドーを入れる予定です。

肩アーマーとスネの塗装

最近のガンプラと違ってほとんどのパーツが塗装後に組み立てられるようになっていますが、肩アーマーとスネの裏だけはパーツを接着してから塗装しなければなりません。

塗装チェック

基本塗装完了(右)。色合いはなかなかいいのですが、無塗装(左)とほとんど印象が変わらない・・・(*´ω`*)・・・まあ、それだけキットのデキがいいと言うことですが。

スミ入れ

ベタ塗りのままではあまりにも単調なので、ウェザリングカラーのマルチブラックでスミ入れ。

ヘヴィマシンガン&ソリッドシューター

完成!ブルーティッシュドックの不要パーツを流用して握り手はそれぞれ専用のものを製作。

RSC用パーツ

肩パーツは2セット製作してRSC用と一般用に交換できるようにしました。

パラシュートザック

ほとんどがブルー・グリーン系の地味な塗装ですが、意外と塗り分けが多くて結構手間がかかりました。

ラウンドムーバー

塗装の参考になる適当な資料がなかなか見つからず、結局本体色はパラシュートザックと同じ色にしました。

キリコフィギュア①

エアブラシで基本色のオレンジを塗装をしてから、エナメル塗料で細部をチマチマ筆塗り。最近のレジンキットに比べると顔のモールドがノッペリしていてイマイチのデキですが、雰囲気は出たでしょうか?

キリコフィギュア②

完成したキリコをコクピットに乗せましたが、操縦桿がつかえてハッチがきちんと閉まらないかったので、少し調整しました。

完成!

RSC用パーツ以外に、ラウンドムーバー、ソリッドシューター、パラシュートザックを装備。ペンタトルーパーやロックガンも欲しいところですがそれはまた別の機会に・・・(^∇^)

バンダイ 1/35 17式TA ライデン

1998年に放映された『ガサラキ』に登場するTA(タクティカルアーマー)ライデンです。

90年代から2000年代にかけて、『ブレンパワード(1998年)』『 ビッグオー(1999年)』『ラーゼフォン(2002年)』『ザ・マーズ・デイブレイク(2004年)』等、ガンダムに代わるロボットアニメが製作され、プラモデルも発売されましたが、新たなブームを作るところまではいかず忘れ去られてしまいました。このキットもその一つですが、比較的人気があるのか2020年になってロボット魂から新製品が発売されました。

製作記録

70~80年代の作品と違って作画がしっかりしていてけっこう燃えるシーンもあったのですが、肝心のストーリーがエヴァンゲリオンとパトレイバーと諸星大二郎を足して水で薄めたような内容でした。パクリ的な作風は高橋良輔監督の持ち味ですが、ボトムズやレイズナーなどはB級作品的なところに可愛げがあって笑えたのですが、この作品は暗いキャラクターが漏らす世迷言をひたすら聞かされるという作風が見ていて非常につらかったです。何よりもロボットほとんど活躍しないという決定的な問題がありました。

キットレビュー

仮組み状態。設定画に比べるとややがっちりした体形ですが、なかなかカッコいいです。一昔前のバンダイフォーマットで関節部にはポリキャップが使用され各関節は全て後ハメできます。

背部から。デザインの印象と違って関節の可動範囲はさほど広くなく、一部ポリキャップが露出しているところもあります。

背部ハッチを開くとパイロットのフィギュアが入っています。設定は身長4.4mとボトムズのATとほぼ同じです。ハッチを開くとオープンカーのようになるATと比べてはるかに密閉感があり、可変ロボですがイメージとしては『メガゾーン23』のガーランドのほうに近いものです。

頭部ハッチを開くとパイロットの頭が見えますが、この状態で行動することはできないようです。人間の「目」に当たるメインカメラはあごの下の6本のスリットにあります。ダグラム⇒ボトムズに続く「顔のないロボット」の究極的なデザインで、同じデザイナーの出渕裕氏がパトレイバーでデザインしたブロッケンとよく似ています。

降着姿勢。ヒザ関節が差し替え式であるため、ポージングが劇中のイメージに近くロボット魂と比べて唯一優れているポイントです。

背部から。AT同様、搭乗しやすくするためのシステムですが、スタンドアローンでの運用ができない兵器のためか劇中で活用されたことはありませんでした。常に生体データをモニターされ、必要とあれば応じて怪しい薬品を注入されるというシステムでとても操縦してみたいとは思えませんでした。

組み立て

けっこう出来のいいキットなので無改造で行きたかったのですが、どうしても気になるポイントだけ小改造をしました。まず、手首関節はプラ製ですぐにユルユルになってしまうので、市販のボールジョイントに交換しました。

シートとパイロットははさみ込み方式になっていて塗装が面倒なので、ポリキャップとプラ棒を使って後ハメができるようにしました。

パイロットも搭乗可能にしたかったのですが、頭と肩が干渉して不可能でした。さすがエヴァンゲリオン以上の非人道兵器TAですね。仕方ないので「出動準備中」を再現することにしました。

塗装

ポリキャップを使用した設計は個人的には好みですが、最近のガンプラと違って接着線が多くて表面処理に思いのほか手間がかかってしまいました。今回、下地は全てガイアノーツのメカサフHEAVYを使用しました。

真っ黒でなかなかカッコいい!いつも感じることですが、サフ吹きのこの段階が一番カッコよくてもうこのままで完成にしてもいいと思えます。

軟質素材のフィギュア。こんなことをするのはバンダイだけで他のメーカーでは見たことがありません。表面処理が非常にやりにくいのですが、どういうメリットがあるのでしょうか?塗料がちゃんと定着するか心配なのでプライマーサーフェイサーを吹きました。

本体塗装完了。17式のメインビジュアルはサンディブラウンですが、劇中では砂漠戦の印象があまりなかったので、ダークグリーンにしました。メカサフの色合いが透けて見える程度にエアブラシで薄く吹き付けました。

75mm低圧砲完成!

デカールではなくシールが付属。質感はデカールに近いものですが、粘着剤が強くて位置決めに苦労しました。

マーキングの上からつや消しクリアを吹き、ウェザリングカラーでスミ入れをしました。

写真立てとスチレンボードを加工して格納庫の床風の飾り台を作製。降着姿勢で飾ることも考慮して長方形の台にしました。

角の部分にエナメル塗料をスポンジでチッピング。

フィギュアを塗装して完成!

ロボット製作

※プラモデル以外にレジンキットやソフビキット等の製作も可能です。その他、何かご希望があればご相談ください。

基本メニュー

①おまかせコース
明らかなミスやごく簡単な修正は無料で承りますが、微妙な形状や色合いについてはこちらにお任せいただきますので、事前にできるだけ正確な指示をお願いします。
作業開始後の依頼内容変更は追加料金が発生します。

②こだわりコース
作業内容はおまかせコースと同じですが、工程ごとにチェックしていただき、微妙な形状や色合いなどをお客様が納得いくまで修正します。費用も手間もかなりかかりますが、理想通りの完成品を手に入れたいお客様にオススメします。

①仮組み

ナイフやヤスリでゲート跡やパーティングラインを処理します。

②後ハメ加工

最近のガンプラでは挟み込み構造の部分が多いので、必要に応じて後ハメ加工をして塗装をします。

③表面処理

240番⇒400番⇒600番のヤスリで磨いてから、サーフェイサーを吹いて表面を整えます。

④本塗装

主要パーツはラッカー系塗料をエアブラシで、細部はエナメル塗料を筆塗りします。

⑥仕上げ

クリアーコートをしてからウエザリングマスターでスミ入れをします。

オプションメニュー

シャドー入れ

黒立ち上げ塗装

プロポーションの変更

手足の延長、ボリュームアップなど

社外パーツに交換

モノアイ、バーニアなどを社外品パーツに交換します。

関節部の改造