2024年12月製作開始
次の依頼品は『機動戦士Zガンダム』に登場する資源採掘艦ジュピトリスです。
ジュピトリス本来の任務はヘリウム3採取で武装もほとんどありませんが、内部工場で生産されたメッサーラやジ・OなどのMSを搭載していてシロッコの移動基地としてグリプス戦役に参戦しました。
富野監督は『2001年宇宙の旅』の大ファンとして有名で、ジュピトリスはこの映画に登場する木星調査船「ディスカバリー号」がイメージソースではないかと思います。ファーストガンダムには未登場ですが、木星帰りのニュータイプ「シャリア・ブル」が乗っていたのもこの艦ではないかと勝手に想像しています。
全長2000mという巨大艦とあって、1/5000でありながら完成後の全長は50cm近くになります。メーカーのメイディックモデルはZガンダムを中心にアレンジが強めのMSや小林誠氏のメカなどのレジンキャストキットを発売しているようです。このキットはいつ頃発売されたものか不明ですが、クオリティは黎明期ガレージキットの水準でパーツの歪みや成形不良部分がかなりあります。
製作記録
キットレビュー
パーツ一覧
パーツ数は約100点。ハセガワのバイクキットなんかよりはグッと少ないですが、ガレージキットのお約束として成形不良や歪んだパーツなどがかなりあります。
組み立て説明書
組み立て説明書は不鮮明なコピー3枚とちっちゃい塗装見本写真が1枚付いているだけです。これをヒントにパズルのように組み立て方を推理しなければなりません。まあ、ガレージキットなので仕方ありませんが・・・😅😅😅
組み立て
説明書のミス
いきなり説明書のミスを発見。説明書の写真を信じるなら船体中央部は切り欠きが短いほうが前になりますが、それでは翼のパーツが合わなくなります。
船体部軸打ち
このように切り欠きが長いほうが前になるのが正解です。
船体部仮組み
1.5mm真鍮線を埋め込んで船体部を仮組み。説明書を信じて前後逆に組んでしまったため二度手間になってしまいました。(・ω・`)
気泡埋め
それほど古いキットではないようですが、薄い部分にはけっこうハデに気泡が入っています。
エンジンノズル
メカ部分には精密なモールドが入っていてこのキットの見せ場になっています。
居住区
居住区はアーム部分がモロくて破損しやすいので注意が必要です。表裏のアームが直角になっていませんが、各種資料で確かめたところこのくらいの角度で間違いないようです。
前部コンテナ部軸打ち
最初は真鍮線を貫通させて三つのコンテナを接続しようかと思いましたが、歪みが出そうだったので、左右の柱部分に1.5mm真鍮線を埋め込んで固定することにしました。
前部コンテナ部仮組み
前部コンテナ部仮組み完了。かなりパーツの歪みが目立ったので、熱湯につけて何度か修正しました。
船体下部の組み立て
船体下部の組み立ては詳しい説明もなく、設定資料を見てもはっきり分からないので、パーツ形状から推測して組み立てました。
仮組み完了
軸打ちは100ヶ所ほど。組み立て説明書が分かりにくくて何度もやり直しをしたため、仮組みだけで約1ヶ月かかりました。
モールド掘りなおし
モールドがくずれていたり消えたりしている部分が結構あるので、掘り直し。今回からファンテックのスジ彫りカーバイトを使用しました。値段が高いのが難点ですがなかなかいい感じです。
モールド追加
さすがにガレージキットらしくモールドを入れ忘れている部分がありました。あまり目立たない部分ですが、プラ板を張り込んでモールドを再現しました。
表面処理
捨てサフを吹いてヤスリで磨いてを繰り返し、だいたい表面が整ってきました。まだ細かいパーツが残っていますが、ヤスリがけに飽きてきたので、残りのパーツの表面処理は塗装と並行して行います。
塗装
船体塗装①
いろいろな塗料を試した結果、グレー部分はクレオスのRLM66ブラックグレーを使用することにしました。
船体塗装②
船体主要パーツの基本塗装完了。レジンの塊でパーツ単体でもかなり重いので、組み立ては最終段階で行います。
コンテナ部塗装
イエロー+黄燈色+ファンデーショングレー(極少量)で調色して、船体前部のコンテナ部を塗装。
ディスプレイベース
材料
ホビーベース「プレミアムパーツコレクション トラスセット」とタミヤの「ディスプレイベース ラージ300×160」を使用。トラスは大、中、小の3サイズが付属し、つないで長さを調節することができます。
組み立て①
ベースの3カ所に5mm径の穴を開けてトラスのベースパーツを接着。左と中央はトラス中サイズを、右はトラス小×2を使用します。
組み立て②
中央部のトラスは少し長いので10mmほどカットして再接着。補強のために1mm真鍮線を埋め込みました。
組み立て③
船体裏側にも5mm径の穴を開けてトラスのダボがはまるようにします。
補強
プラ製のトラスだけではレジンの塊を支えるには心ともないので、中心に2mm真鍮線を埋め込んで補強しました。
組み立て完了
ジュピトリスの船体を載せてみましたが、サイズ的にもピッタリで問題はなさそうです。
塗装
ベース部分はセミグロスブラックで、トラス部分は黒立ち上げ塗装のシルバーで塗装。ぐっと高級な感じになりましたが、写真で見ると無塗装との差がわからないのが悲しい・・・(・ω・`)