塗装テスト(メッキシルバー)

50〜60年代のカーモデルやバイクを作っていると、バンパー、窓枠、トリムなどメッキパーツの表現に悩まされます。最近は各社から様々なメッキ塗料が発売されているようなので、塗装テストをやってみました。

使い方はほぼ同じで、下地には光沢ブラックを塗って、1時間以上しっかり乾燥させます。この段階でのツヤの出かたが仕上げを左右します。塗料はシャブシャブの状態でビンに入っており希釈する必要はありません。エア圧を弱目にして「吹きつける」というより「ミストになった塗料をフワリとかぶせる」感じで3〜5回に分けて塗装します。

BORN PAINT メッキ調お試しセット

メッキ塗料は非常に美しいのですが、塗面が弱くて色がハゲやすいのが難点です。かといってクリアーコートをするとせっかくの輝きが曇ってしまいます。そんな時にクリアーコートが可能なメッキ塗料があると聞いてさっそく試してみました。

お試しセットはアンダーブラックII、ボーンクロームII、フィニッシュクリヤの3種が付属し、各15ml入りで1,375円です。

ボーンクロームⅡのフタを開けるとジャーマングレイのような溶剤が入っています。

SHOW UP リアルクロームライト

クレオス、ガイアのものと比べてはるかにメッキ感があります。SHOW UPは模型専門メーカーでないため店頭に置いている店は少ないので、ネット販売で購入しました。アルコール系なのか消毒薬のような匂いがします。テストピースはやや暗く見えますが、吹き付け方が足りなかったのかもしれません。

メーカーの説明によると薄めにで5〜8回重ね吹きし24時間乾燥させると書いてあります。非常に質の高い塗料なのですが、弱点は値段が高いこと。15mlで1,500円ほど、50mlで3,500円ほどします。写真は50mlビンでかなり大きく見えますが、希釈済みなので少し広い面積を塗るとあっという間に無くなってしまいます。

タミヤ 1/12 CB750F

マフラー、フロントフォーク、リアサスに使用。塗装のシルバーとは明らかに違うメッキ調に仕上がりました。キャブやクラッチカバーはメッキパーツのままですがほとんど違和感がありません。

タミヤ 1/6 CB750F

エンジン周辺のパーツはキットのメッキをそのまま生かし、マフラー、ミラー、リアサスなどをメッキ塗装。

タミヤ1/20タイレルP34

ロールバー、エアファンネルなどをメッキ塗装しました。

タミヤ1/12 ヤマハRZ350改

チャンバーにメッキ塗装を施し、クリアイエローで焼けあとを表現しました。

ガイアノーツ プレミアムミラークローム

金属塗装としては十分に金属移管が出ていますが、キラキラしたシルバーメッキというよりマット仕上げのメッキに近いです。

トヨタ2000GTのマフラーを塗装。リアルクロームライトに比べるとメッキ感は少ないですが1/24なのでこのくらいの方がいいでしょう。

セーラーサターンのサイレンスグレイブの刃部分に使用。鋭い刃先の金属感がうまく出せました。

クレオス Mr.カラー メッキシルバーNEXT

通常のシルバーより輝きはありますが、銀塗装の範疇を出ない発色です。かなり前に購入したものなので塗料の粒子が劣化していたのかもしれません。機会があれば新品でまた試してみたいと思います。

トヨタ2000GTのホイールを塗装。メッキ部品ではなく金属の地肌の感じを出すのに向いています。

クレオス ガンダムマーカーEXメッキシルバー

輝きはなかなかのものですが、広い面積をマーカーで塗るのはかなり厳しくムラになってしまいました。小部品などワンポイントに使ったほうが良さそうです。

1/144ガンプラのパンツァーファースト頭部を塗装。このくらいのサイズなら本当にメッキをかけたかのような輝きです。

ハセガワ ミラーフィニッシュ

塗装ではなくメタリックシールですが、メッキ表現の一種として紹介します。以前使っていたモデラーズの「メタルック」は極薄のアルミ箔シールですぐにちぎれたりシワができたりしましたが、ハセガワの「ミラーフィニッシュ」はビニールのような素材で少し引っ張ったくらいでちぎれることはなくなかなか使いやすいです。

デコトラ颯大丸のフェンダー部分に使用。

トヨタ2000GTの窓枠に使用。