No.76 タメオ 1/43 ティレル019(1990年モナコGP)

2024年9月完成

ベネトンB186とセットでご注文いただいたティレル019です。

60年代〜70年代にかけて大活躍したティレルチームは80年代に入ると強力なエンジンやスポンサーの獲得に恵まれずパッとしない時期が続きました。しかし、ハーベイ・ポスルスウェイト設計の018から戦闘力を取り戻し、019は空力設計担当のジャン=クロード・ミジョーのアイディアによるハイノーズデザインと中嶋悟のドライビングで注目を集めました。

ネットでよく「タイレルは間違い、ティレルが正しい」という発言を見ますが、映画『ブレードランナー』やGoggles翻訳では「タイレル」と発音しているところから単にアメリカ英語とイギリス英語の違いのようで、第二次F1ブームの頃から「ティレル」に変わったようです。個人的には001〜008までを「タイレル」、009以降を「ティレル」と呼んでいます。

019を初めて見た時、サイドのホワイトの部分がスカスカなのを不思議に感じました。実はメインスポンサーが「Rothmans」になる予定でデザインを決めたのですが、それが中止になったためこんな中途半端なカラーリングになったそうです。

80年代に入って空力の研究が進み、かつては剥き出しになっていたダンパーなどもボディに内蔵されて足回りがスッキリしています。さらに019はフロントサスがシングルタイプなのでノーズが非常に細くなっています。

019のセールスポイント、「ドルフィンノーズ」と「アンヘドラル(下反角)ウィング」。ミジョーのデザインではベネトンB192のような左右2本のピラーで一枚のウィングを吊り下げる方式でしたが、ポスルスウェイトが「格好悪い」と言ったためこの形式に落ち着いたそうです。

製作記録

今回もタメオのキットですが、ベネトンB186と比べるとかなり初期のものなので、パーツは少なめでパーティングラインのズレや表面の荒れが目立ちます。ウィングがついていないせいかもしれませんが、パーツ単体で見るとノーズが妙に太く見えます。

キットレビュー

メタルパーツ一覧

メタルパーツは全25点。タメオの初期のキットなのでエンジレスのシンプルな構成で説明書も白黒の簡潔なものです。

エッチングパーツなど

エッチングパーツはウィング用の薄いものと足回り用の厚いものの2種類が付属。

デカール

なぜか1セットしか付属しません。白の部分はデカールをそのまま使うか、マスキング塗装にするか検討中。

組み立て

ホイール

リムの精度が低くてスポーク部がスムーズに収まらないのですり合わせが必要。真鍮削りだしのものもあるようですが、このキットにはホワイトメタル製のものが付属します。

ギヤボックス

内部パーツはギヤボックス後部のみですが、ここが干渉してカウルがきちんと閉まらないので上下を削ってすり合わせをしました。

アンテナ

エッチング製のアンテナ(ピトー管?)は妙に太くてボッテリしているので、真鍮線などに交換したほうが良さそうです。

フロントウィング

エッチングパーツの翼端版は平板な形状なので、後部はタイヤの形に沿うように内側に曲げる必要があります。

仮組み完了

パーツ構成はBBRのマクラーレンと似たようなものですが、エッチングパーツがポキポキ折れるようなこともなく足回りやウィングの水平もきちんと出ました。

分解

アセトンに漬け込んでパーツを分解。仮組みには瞬間接着剤を使用していますが、このように簡単に分解できるのがメタルキットの利点です。

ボディ・ウィング組み立て

改めてパーツをキチンと接着し、フロントウィングの翼端版の曲線出し。ヤスリとポリッシャーで表面をピカピカに磨きます。

シャーシ組み立て

シャーシの方も細かいパーツを接着。ベースにネジ止めするため3mmナットを黒い接着剤で固定。さらに回転防止のため2mm真鍮線を埋め込みました。

シートベルト①

このキットにはシートベルトが付属しないので、別売のエッチングパーツを使用します。後期のキットに標準で付属しているものと基本的に同じものです。

シートベルト②

真鍮製のエッチングパーツを切り出してライターであぶって焼きなまし。シートの形状に合わせて曲線をつけます。

塗装

下地塗装

今回のキットは表面にピンホールなどが目立つので、プライマーサーフェイサーを吹いて細かいキズをチェックします。

本塗装①

フィニッシャーズのファンデーションホワイトで全体を塗装。デカールをコピーしたものを型紙にしてマスキングシートを作成しました。

本塗装②

青部分はフィニッシャーズのピュアブルーで塗装。マスキングもまずまずうまく行きました。

デカール貼り

結局ホワイト部分は塗装で処理したので、塗り分けラインのシルバーのみ使用しました。

シャーシ・足回り塗装

シャーシ、ホイール、サスペンションなどは全てセミグロスブラックで塗装。細かい部分はエナメル塗料で筆塗りをします。

シャーシ完成

コクピット、リアサスを取り付けてシャーシ側は完成。

足回り組み立て

ボディの研ぎ出しと磨きが完了したので、シャーシと合体させてサスアームを組み立て。微調整をしながら組む必要があるのでエポキシ接着剤を使いました。

タイヤ接着

サスアームの組み立てが完了したら、次はホイールを接着。水平、垂直がきちんと出るように真鍮ブロックで固定します。

リアウィング接着

同じようにリアウィングを接着。やはり真鍮ブロックで固定します。

小物接着

ミラー、ヘッドレスト、アンテナなどの小物を接着。ヘッドレストはキットのパーツは四角形ですが、資料を見ると円形が正解のようなので、プラ板を切り抜いて自作しました。

No.75 タメオ 1/43 ベネトンB186(1986年メキシコGP)

2024年8月完成

次のご依頼は1/43のF1メタルキット、ベネトンB186 メキシコGP仕様(ゲルハルト・ベルガー優勝車)です。

F1でスポンサー活動をしていたイタリアのアパレルメーカー「ベネトン」がトールマンチームを買収し、1986年に「ベネトン・フォーミュラ」として参戦を始めた最初のマシンがこのB186です。トールマン時代から引き続きロリー・バーンが設計を手がけ、マシンデザインはTG185の流れをくむものですが、BMW直4ターボエンジンにスイッチしたことで予選1400馬力、決勝900馬力という強烈なパワーを手に入れました。

今回のご依頼品はタメオの比較的新しいキットなので、ヘタなプラモデルよりも安心して製作できました。

アパレルメーカーのチームとあってド派手なグラフィックです。翌年のB187からは一般的な塗り分けに変わりましたが、これは評判が悪かったのでしょうか?

F1では珍しい直列4気筒エンジンを積んでいるためインテークは左側のみ。冷却上の問題があったのかメキシコGP仕様では右サイドポンツーンのパネルが外されていてエンジン部がチラリと見えます。

製作記録

キットレビュー

メタルパーツ一覧

パーツ数は約130点。1/20キット並みの精密さですが、今回はプロポーションモデルとして製作しますので、見えない部分の組み立てや塗装は極力省略します。

エッチングパーツ、その他

新品キットなのでパーツはピカピカです。この前のBBRのキットはタイヤやエッチングパーツの劣化がありましたが、これは大丈夫のようです。

デカール

質の高い(おそらくカルトグラフ製)デカールが2セット付属。海外製ガレージキットでは割と一般的ですが、国産キットでもグラフィックの重要なキットでは見習ってもらいたいところです。

組み立て説明書

タメオの後期のキットはフルカラーの説明書がついています。この辺りもヘタなプラモデルよりよほどしっかりしています。

ネームプレート

エッチング製のネームプレートとデカールが付属。今回はメキシコGPで優勝したG・ベルガー車として製作します。

仮組み

脱脂作業

パーツを30分ほどアセトンに漬け置きをして脱脂作業。キツい溶剤を使っても侵される心配がないのがメタルキットのいい点です。

ディスプレイベース

ロムの1/43アクリルケースホワイトベースを使用。シャーシ側に3mmナットを黒い接着剤で固定。スペーサーはキット付属のものを使用します。

エンジン周り組み立て

カウルを脱着して鑑賞できるようにM12/13エンジンが精密に再現されています。足回りは若干すり合わせが必要です。

仮組み

ボディに前後ウィングと足回りをつけてバランスを確認。接地性は良好で特に調整する必要はありませんでした。

サイドカウル

80年代のマシンなので、当然フルカバーカウルだと思っていましたが、なんと右サイドのカウルが外されています!資料がなくてよくわかりませんがメキシコGPだけの特別仕様のようです。

塗装

下地塗装

マルチプライマーを吹いてから、ファンデーショングレイで下地塗装。細かいキズをチェックしてから本塗装に入ります。

塗装①

フィニッシャーズのピュアホワイトで塗装してからマスキング。

塗装②

緑の部分はフィニッシャーズのピュアグリーンで塗装。

シャーシ塗装

シャーシ、前後ウィングはセミグロスブラックで塗装します。

デカール貼り

ボディと前後ウィングにデカール貼り。デカールは質の良いものでシワもワレもなくキレイに貼れました。アパレルメーカーのチームとあって後部のグラフィックが実にハデです。

コクピット

シート、ステアリングホイール等を塗装。シートベルトはキット付属のエッチングパーツを使用しました。

シャーシ側完成

シャーシにエンジン、コクピットを接着。サイドポンツーンの右側は外から見えるので、細かい内部パーツも組み立てて塗装しました。

ボディ完成

ボディにウレタンクリアを吹いて、1000番〜3000番のヤスリで研ぎ出しをしてコンパウンドで磨いて完成。あとは各パーツを組み立てるだけです。

最終組み立て

フロントサス完成

サスアームの取り付け位置が決まったら、プッシュロッド、タイロッドを取り付けてフロントサスは完成です。

足回り組み立て

エポキシ接着剤で足回りを接着。水平、垂直が正確に出るように接着剤が完全硬化するまで真鍮ブロックで固定します。

ウィング組み立て

エポキシ接着剤でウィングを接着。足回りと同じように真鍮ブロックで固定します。

細部組み立て

コクピット周り細部組み立て。シールドは極薄の透明シートを切り抜いて丸みをつけてから接着するようになっていて、この作業だけで三日もかかってしまいました。

ミニカーリペイント

※金属製ミニカーが対象です。ボディがプラスチックやレジン製の場合はご相談ください。

基本メニュー

①おまかせコース
明らかなミスやごく簡単な修正は無料で承りますが、微妙な形状や色合いについてはこちらにお任せいただきますので、事前にできるだけ正確な指示をお願いします。
作業開始後の依頼内容変更は追加料金が発生します。

②こだわりコース
作業内容はおまかせコースと同じですが、工程ごとにチェックしていただき、微妙な形状や色合いなどをお客様が納得いくまで修正します。費用も手間もかなりかかりますが、理想通りの完成品を手に入れたいお客様にオススメします。

①パーツ分解

カシメ部を削り、接着部を溶剤や熱湯で溶かしてパーツを完全に分解します。

②破損部の補修

パーツがガッチリ接着されていて分解時に破損してしまった場合はできるだけ目立たないように修復します。写真の作例では二つに裂けた天井の内張りを繋ぎ直しました。

③塗装剥離

オリジナル塗装に重ね塗りするとシャープさが失われるので、剥離剤を使って塗装を全剥離します。(プラスチックやレジン製ミニカーではボディも溶けてしまうので不可能です)

④塗装剥離

オリジナルの塗装をキレイに剥がします。

⑤下地処理

模型用塗料は金属面には定着しにくいので、メタルプライマーやプライマーサーフェイサーで下地処理をします。

⑥下地塗装

リペイントの赤の発色を良くするためにピンクサーフェイサーで下地塗装をします。

⑦塗装テスト

本塗装の前に塗装テストを行います。塗装テストは3種類まで行いますが、それ以上のテストが必要な場合や調色が必要な場合は「こだわりコース」で注文をお願いします。

⑧本塗装

作例では5種類の塗料をテストした結果、フィニッシャーズの「シルクレッド」を使用しました。

内装のリペイント

①パーツ分解

ボディと同じようにパーツを分解します。

②再塗装

内装をブラックで再塗装。フロアのチェック模様はシールを自作して再現しました。

オプションメニュー

①クリアーフィニッシュ1

ラッカー系のクリア塗料でボディをクリアコートして塗装面やデカールを保護します。さらにクリアー面をコンパウンドやワックスで磨き込んで光沢をだします。

②クリアーフィニッシュ2

作業内容はクリアーフィニッシュ1と同じですが、ウレタン系クリア塗料を使用します。ウレタン塗料は値段が高く扱いも難しいので料金は高めになりますが、塗膜が頑丈で硬質感のあるカチッとした仕上がりになります。

 

No.68 BBR 1/43 マクラーレンMP4/8(1993年ブラジルGP)

2024年6月完成

しばらくミニカーリペイントが続きましたが、次のご依頼は1/43のF1メタルキット、マクラーレンMP4/8ブラジルGP仕様(アイルトン・セナ車)です。

当時無敵のホンダエンジンを失い非力なフォードHBエンジンを搭載したMP4/8は苦戦が予想されましたが、フタを開けてみると優勝5回と好成績を残しました。アイルトン・セナは翌94年にウィリアムズに移籍したため、MP4/8がマクラーレン時代のセナの最後のマシンということになります。

1/43のF1キットは昔大量に作りましたが、その時はタメオのルノーRS01、ウィリアムズFW06、タイレル006と足回りやエンジン周りが複雑なものがほとんどでした。BBRのキットは初めてですが、SRCやタメオの初期キットと似たのシンプルなキットです。

MP4/8といえばタミヤの1/20キットのようにコクピットの左右につけられたバージボードが特徴ですが、ブラジルGPではこれを外していたようです。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

ホワイトメタル製のボディとホイール、エッチング製のウィング、足回りなどが付属します。エンジンレスキットなのでF1キットとしてはパーツ数は少なめです。

エッチングパーツ①

前後ウィングは全て真鍮のエッチングパーツを折り曲げて組み立てます。

エッチングパーツ②

足回りパーツはウィングより分厚いですが、材質に粘りがなくポキポキ折れてしまうので、いったんバラバラにして改めて接着し直すことにしました。

デカール

イタリア製キットはだいたいデカールの質がいいし2セット付属しているので安心です。この辺は国産のプラモデルでも見習ってもらいたいところです。上の方に「Marlboro」マークがまとめられ折り線がついているところを見ると輸出先によってはカットして販売するのかもしれません。

ホイール

メタル製のホイールパーツにエッチングのスポークをはさんで組み立て、さらに真鍮削り出しのリムを接着するという構造です。

タイヤ

「GOODYEAR」ロゴが印刷済み。経年劣化のせいか、少し硬化しています。

ディスプレイケース

ミニカーショップロムの1/43アクリルケースを使用。少し値段がはりますが、タミヤやWAVEのものに比べて高級感があります。

組み立て

脱脂作業

パーツをアセトンに数分漬け込んで、表面の離型剤を除去。表面にシールを剥がしたような跡があったので、さらに歯ブラシで磨きました。

ネジ止め固定

WAVEの黒い瞬間接着剤でシャーシに3mmナットを固定。ディスプレイベースには固定用の穴が最初から空いているので便利です。穴は三つ空いているので適当な位置のものを一つ選びます。

ボディ&シャーシ

ボディのパーティングラインはけっこう大きな段差があったので、パテ埋めをして修正。ヤスリで表面を磨いて表面処理完了。

前後ウィングの組み立て①

エッチングパーツを折り曲げてウイングと翼端板を接着。直角がキチンとでるように真鍮ブロックで固定して一晩硬化させます。

前後ウィングの組み立て②

ウィング完成。フロントウィングのボーテックスジェネレーターの部分にスキマができるのでパテ埋めをしました。

仮組み完了

全体的なプロポーションや接地性は悪くないですが、足回りの組み立て方を少し検討する必要があります。

フロントサスペンション

フロントサスは上下一体のままでは塗装後にボディにはめるのが難しいので、アッパーアームとロワーアームに分割しました。

リアサスペンション

リアもアッパーアームとロワーアームを分割。ドライブシャフトを通さないとアップライトがしっかり固定できないので、ドライブシャフトを半分にカットして後ハメできるように加工しました。

塗装

下地塗装

マルチプライマーで足付けをした後、ファンデーショングレーで下地塗装。この状態で細かいキズを修正したら、次はいよいよ本塗装に入ります。

本塗装

表面処理ができたらフィニッシャーズのピュアホワイトで本塗装。

デカールはり

デカールはなかなか質がよくマルボロレッドの発色もキレイです。ボディ下面に回り込む部分が少し厳しいので、マークソフターを塗って少しずつ馴染ませました。

タッチアップ

デカールが乾燥したら各部をチェック。写真のようにハシが欠けた部分や長さが足りなかった部分などを塗装でタッチアップします。

クリアーコート

オートクリア→研ぎ出しを2回ほど行った状態。デカールの段差が消え、だいぶツヤが出てきました。

シャーシ・足回りの塗装

実際には微妙に色分けがあるのでしょうが、今回はキットの指定通りに全てセミグロスブラックで塗装しました。

タイヤ・ホイール完成

ホイールを組み立てて、塗装、デカールはり。経年劣化でタイヤが硬くなっていたので、ドライヤーで温めてからはめ込みました。

組み立て①

ボティの研ぎ出しが完了したのでFサスのロワアームとシャーシを合体。ここからは水平に注意して足回りを組んでいきます。

組み立て②

前後サスを組み立ててホイールを接着。垂直、水平がきちんと出るように真鍮ブロックで固定します。

組み立て③

コクピット前縁には小さなバイザーがつくのですが、キットのパーツは形状がおかしくてカウルにうまくつかないので、0.2mm透明プラ板で作り直し。

組み立て④

前後ウィング、小物類を接着して完成!

No.62 大怪獣総進撃 メカゴジラⅡ号

2023年12月完成

メーカー:WAVE 原型製作:酒井智史

次の依頼品はまたしてもWAVEの「大怪獣総進撃」シリーズの「メカゴジラⅡ号」です。

メカゴジラはキングギドラ、ガイガンと並ぶ東宝怪獣映画の悪玉で、初登場は「ゴジラ対メカゴジラ(1974年)」。メカゴジラⅡ号は翌年、昭和ゴジラ最後の(厳密には違うけど)作品、「メカゴジラの逆襲」に登場しました。メカゴジラはこの後、姿や設定を変えつつ平成の「VSシリーズ」「ミレニアムシリーズ」にも登場し続け、「レディ・プレイヤー1」「ゴジラvsコング」といったハリウッド映画にも出演するなどなかなかの人気怪獣です。

WAVEの「大怪獣総進撃」シリーズは3作目になります。全高約50mmとごく小さいサイズのホワイトメタルキットで、今回も無改造ベタ塗り塗装で製作します。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は全9点。秘密基地のドッグをイメージしたディスプレイベースが付属します。

組み立て

軸打ち

1mm真鍮線で両手両足に軸打ちをしました。

ディスプレイベース組み立て

こちらはパーツが薄くて軸打ちが難しいので、接着剤をたっぷりつけてマスキングテープで一晩固定。

組み立て完了

ワイヤーブラシで表面を磨いて組み立て完了。

塗装

下地塗装

プライマーサーフェイサーを吹いて表面処理をしてから、ブラックで下地塗装。

メカゴジラ本塗装

ガイアのEXシルバーで本塗装。目はクリアーオレンジ、耳はクリアーレッドを筆塗り。

ディスプレイベース本塗装

外側はフラットブラックで、内部はタミヤのメタリックグレーで塗装。窓?はエナメルのブラックで、照明?はシルバーで筆塗りをしました。

No.56 大怪獣総進撃 サンダ対ガイラ

2023年10月完成

メーカー:WAVE 原型製作:酒井智史

次の依頼品はWAVEの「大怪獣総進撃」シリーズ「サンダ対ガイラ」です。

「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(1966年)」は東宝が「ラドン」「バラン」「モスラ」など、ゴジラに続く新怪獣を生み出そうと試行錯誤をしていた頃の作品の一つで、東宝・円谷怪獣としては珍しく「人を食う」ことがはっきり描写されていてホラー色が強いのが特徴です。

モスラやラドンはその後ゴジラシリーズのゲストとしてたびたび登場しますが、「フランケンシュタイン」の版権に引っかかるためか、サンダとガイラの再登場はいまだにありません。人間のプロポーションに近い着ぐるみは格闘演技がやりやすく、後の「ウルトラマン」に繋がったという説があります。

WAVEの「大怪獣総進撃」シリーズは全高約50mmとごく小さいサイズで、今回もお手軽コースでの製作依頼でしたが、単色ベタ塗りではあまりにも単調なので、少しシャドーとハイライト入れてみました。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は全5点。シッポやツノのない人型怪獣なので造形は実にシンプルです。

組み立て

パーツの軸打ち

接着するだけでは強度が足りないので、軸打ちをします。腕には0.5mm、足には0.8mmの真鍮線を埋め込みました。

仮組み

とりあえず仮組みをしてポーズや体の向きを確認。ダイナミックなレイアウトで小さいながらもなかなかの迫力です。(^∇^)

表面処理

デザインナイフやヤスリでバリを削り、離型剤を落とすため表面を真鍮ブラシで磨きます。

塗装

下地塗装

塗料がしっかり食いつくようにマルチプライマーで下塗りしてから、暗いブラウン、グリーン、ブラックで下地塗装。

本塗装①

お手軽コースでのご依頼なので、塗装は単色ベタ塗りですが、それではあんまりなので、暗い色から明るい色を塗り重ねてかるくグラデーションをつけます。ベースのサイド部はマスキングをしておきます。

本塗装②

タミヤのウェザリングマスターで軽くハイライトを入れて、フラットクリアーでコーティング。

No.46 大怪獣総進撃 ゴジラと息子

2023年8月完成

メーカー:WAVE 原型製作:酒井智文

仮面ライダーの怪人に続いて、今度は手のひらサイズ(全高約50mm)のホワイトメタル製の怪獣フィギュアです。「大怪獣総進撃 ゴジラと息子」はゴジラシリーズ第8作「怪獣島の決戦 ゴジラの息子(1967年)」をモチーフとしたゴジラとミニラのキットです。

ドライブラシやウォッシングでグラデーションをつけた方が立体感が出るのですが、今回はお手軽コースでのご依頼でしたので、ベタ塗りで完成としました。

ゴジラ

ミニラ

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は7点+デェスプレイベース。ごく小さいキットですが全てホワイトメタル製なのでずっしりと重いです。

組み立て

軸打ち

中性洗剤で煮沸してから、真鍮ブラシで表面を磨いて離型剤落とし。尻尾は1.0mm、両手は0.5mmの真鍮線で軸打ち。

仮組み完了

説明書の完成写真はミニラがゴジラの尻尾にのって遊んでいる様子が再現されていますが、依頼者様のご希望で別々に立たせることにしました。

塗装

下地処理

バリ取りや接着線の処理をしてプライマーサーフェイサーで下地塗装をしました。

基本塗装

ゴジラはジャーマングレイ、ミニラは軍艦色(1)で基本塗装。光の関係で明るく写っていますが、実際にはもっと暗い色です。

ベースの塗装

ベースはサンディブラウン+ブラウンで塗装。

細部塗装

目、背びれ、ツメなど細部を筆塗りで塗装。

カーモデル製作

※プラモデル以外にレジンキットやタメオ等のメタルモデルの製作も承ります。その他、特にご希望があればご相談ください。

基本メニュー

①おまかせコース
明らかなミスやごく簡単な修正は無料で承りますが、微妙な形状や色合いについてはこちらにお任せいただきますので、事前にできるだけ正確な指示をお願いします。
作業開始後の依頼内容変更は追加料金が発生します。

②こだわりコース
作業内容はおまかせコースと同じですが、工程ごとにチェックしていただき、微妙な形状や色合いなどをお客様が納得いくまで修正します。費用も手間もかなりかかりますが、理想通りの完成品を手に入れたいお客様にオススメします。

①仮組み

主要パーツの仮組みをして、パーツのの合いやバランスをチェック。合いの悪い部分を調整します。

②表面処理

捨てサフを吹いて240〜600番のヤスリで磨いて接着線やバリやヒケをなめらかにします。表面状態がいいキットの場合はサーフェイサーの代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレイを使用します。

③塗装

塗装色に合わせた下地塗装をしてエアブラシで主要パーツを塗装。作例の場合はファンデーショングレイ→ホワイト→マスキング→ブルーで塗装しました。

④デカールはり

デカールが古い場合はクリアーコートで補強してから使用します。タバコデカールがついていないキットの場合はサードパーティーから発売されているデカールを使用します。

クリアーコート

カーキットの仕上がりはボディ塗装の良し悪しが大半を決めます。お客様のご予算に合わせてご希望のコースをお選びください。

①クリアーフィニッシュ1

ラッカークリアーでボディの塗装面をコーティングしてデカールのハガレ防止をします。この状態でも十分な光沢が出ますが、研ぎ出しを行わないので、表面に若干のうねりが残ります。

②クリアーフィニッシュ2

ラッカークリアーでコートをした上で塗装面を1000番〜3000番のヤスリで研ぎ出し、コンパウンドとモデリングワックスで仕上げます。

オプションメニュー

ドライバーフィギュアの製作

写真はタミヤの1/20ジョディ・シェクターです。スーツ部にドライブラシをかけて立体感を強調。ヘルメットにシールドを追加することもできます。

ディスプレイケースに固定

本体とベースをネジ止めで固定します。同じモデルでもディスプレイケースに入れて飾ると高級感が1〜2割アップします。また、運送中の破損防止にも役立ちます。

オリジナルナンバープレートの製作

写真は某スーパーカー漫画のマシンをコピーしたものです。自分の愛車と同じナンバーのモデルを手にいれることができます。

エアファンネルカバーを追加

プラモデルでは通常省略されるエアファンネルカバーも製作できます。

エンジンにプラグコードを追加

詳細な資料をご提供いただければプラグコード以外の配線やパイプの追加も承ります。

メッキ塗装

メッキパーツのメッキを落とし、パーティングラインや接着線を消した上でメッキ調の塗装をします。

エッチングパーツを使用

プラモデルではF1マシンの翼端版などがどうしても厚ぼったくなります。シャープな雰囲気をを再現するならエッチングパーツの使用が有効です。

カスタムバイクの製作

写真はタミヤの1/12RZ350をベースにアオシマのXJR400の足回りなどを組み込んだものです。適当なキットがあればミキシングビルドも可能です。

※ごく簡単な作業であれば基本メニューの料金内で行います。