No.64 京商 1/18 フォルクスワーゲン ザ・ビートル

2024年3月完成

アウディA4の次は1/18ミニカーのリペイント。京商の「ザ・ビートル」を小改造して「2019年デザインマイスター」のプラチナムグレーメタリックに再塗装しました。

「お手軽フィニッシュ」でのご依頼で研ぎ出し仕上げを行なっていないため、「鏡面」とはいきませんがウレタンクリアーを使ったのでまあまあきれいなツヤが出ました。

ドア、ボンネットなどは開閉可能

製作記録

1/43のような極小パーツがないので破損や紛失の心配は少ないですが、パーツ数や可動部が多くて分解にかなり手間ががかかりそうです。

ボディの分解と塗装剥離

分解①

1/43ミニカーであればシャーシ裏に固定用ビスが剥き出しになっていて簡単に分解できるのですが、これはネジ穴が隠されています。とりあえずエキゾーストパイプを分解しましたが、ネジ穴は見当たりません。

分解②

リアフェンダーの部分だけがプラスチック製だったので、とりあえず取り外しましたが、やっぱり分解用のビスは見つからない・・・(´・_・`)

分解③

ようやく発見!タイヤハウスの中に小さなビスが一本ずつ隠されていました。しかし、このままではドライバーが入らないのでホイールを外す必要があります。

分解④

ホイールの外し方が分かりませんでしたが、タイヤを外すとなんとかドライバーが入りました。ビスを外すとシャーシとボディが分解できました。

分解⑤

リアウィンドウは両面テープで貼り付けられていただけなので、かんたんに外せました。今回リアスポイラーは使用しないのでこちらも分解します。

分解⑥

ここまで目立った破損なく分解できましたが。右のドアの内張はガチガチに接着剤がつけられていて、ヒビと小さな穴が空いてしまいました。それほど目立たない部分ですし、このくらいならなんとかリペアできるでしょう。

分解⑦

一番手こずったのがダッシュボード。左右のネジを外してカシメの部分も削ったのですが、さらに強力な接着剤でガッチリと固定されていました。

分解⑧

結局、中央の接着部をカットしてボンネットのヒンジ部分を取り外し。力がかかる部分なのでしっかり補修する必要があります。

分解完了

なんとかボディに接着された樹脂パーツを全部分解できました。

小パーツの保管

灯火類やビスなどの小パーツは紛失したり、組み立て方を間違えたりしないようにピルケースに入れて保管しておきます。

破損パーツの補修

ドア内張りの補修

ウィンドウとドア内張りは一体成形になっていて分解できないので、キズや汚れがつかないようにマスキング。裏側から瞬着パテで割れた部分を補修して、表から溶きパテを流し込んでキズを消します。

ルーフ内張の補修

やはり分解時に欠けてしまったルーフ内張の角の部分を瞬着パテとポリパテで補修。

ボンネットヒンジの補修①

分解時に失われたヒンジの中央部分をプラ板で自作。力のかかる部分なので接着部に瞬着パテをたっぷりと盛りつけて補強します。

ボンネットヒンジの補修②

ボンネットがスムーズに開閉するかチェック。特に問題はないようです。

リアフェンダーのダボ補修

リアフェンダーを外す時に折れた右側のダボを補修。力のかかる部分ではないのであまり問題ありませんが、瞬着パテでアルミ線を固定しました。

サンルーフの処理

サンルーフのモールドは不要なので、黒い接着剤で埋めてしまいます。

ボディのリペイント

塗装剥離①

前回からはがし剤を「ナトコ スケルトンM-201」に変更。取り扱いは要注意ですが、あっという間に塗装が浮いてきました。

塗装剥離②

はがし剤を2〜3回塗ると、古い塗装がスッキリキレイにはがれました。ホームセンターで買った水性剥離剤はもう使う気になりません。

下地処理

ボディパーツにプライマーサフを吹いて表面のキズをチェック。

タミヤTS40メタリックブラック

実車写真やタッチアップペンを参考に塗装テストを行った結果タミヤのメタリックブラックを選択。しかし、ビン入りが売り切れでスプレーしか売っていませんでした。(´・_・`)

ボディ塗装

スプレー塗料をビンに移してエアブラシで塗装。なかなかいい感じになりました。

ドア内張り

ドア内張りの周囲もボディ色で塗装。

部分塗装

ボディ色が黒っぽいので分かりにくいですが、エンジンルーム部分をセミグロスブラックで、ライト部をシルバーで塗装。

ウレタンクリアーGP1

クリアコートは通常フィニッシャーズのオートクリアーを使っていますが、今回は可動部のハゲが心配なので硬度の高いウレタンクリアーを使用します。

クリアコート

ボディパーツにクリアーコート完了。ウレタンクリアーが硬化したら表面のホコリをチェックします。

組み立て

1/43と比べるとパーツ数が多く可動部もありますが、せっかく再塗装したボディにキズをつけないように注意して組み立てます・・・。

最終組み立て

パーツや可動部が多いので思ったより組み立てに時間がかかってしまいましたが、ようやく完成!

ラブ・バッグシリーズ(1968〜77年・米)

ラブ・バッグ(1968年・米)原題:The Love Bug

落ち目のレーサー、ジム・ダグラスが意思を持ったフォルクスワーゲンの「ハービー」と出会い、レースで連戦連勝を続ける・・・。実写のカースタントはあまりなく、ウィリーをするなど派手なシーンはコマ落としや合成技術を使ってアニメ的に表現するところがディズニーらしいです。ストーリーは敵役の卑怯な妨害もあり、ヒロインとのラブロマンスもありと良くも悪くも一昔前のレースコメディの典型です。

舞台はサンフランシスコで、有名なロンバートストリートの坂道を軽快に降っていくシーンが印象的でした。


続ラブ・バッグ(1973年・米)原題:Herbie Rides Again

キャストを総入れ替えした本作ではハービーはレースを引退したポンコツ車という扱いになり、車映画としては物足りない内容になっています。大型スーパーの建設を画策する不動産業者からどうやっておばあちゃんの家を救うか?・・・というストーリーに、人気者のハービーを無理やり割り込ませた印象でいささかバランスの悪い作りになっています。合成が多用され、ハービーがゴールデンゲートブリッジや高層ビルに登るなどファンタジー感は増していますが、リアルなカーアクションはほとんどありません。

ラブ・バッグ モンテカルロ大爆走(1977年) 原題:Herbie Goes To Monte Carlo

シリーズ3作中で私のイチオシはコレ!

第1作の主人公ジム・ダグラスが再登場し、ダイヤモンド盗難事件に巻き込まれながらもフランス縦断レースに出場します。エッフェル塔からスタートし、パリの街中から田園地帯をぬけ、アルプスの山越えを経てモンテカルロへと観光映画的な楽しさもあり、登場する車種もヒロインの愛車、ランチアベータモンテカルロ、ライバルレーサーのポルシェ917(のレプリカ)の他にも背景としてチラリと写る程度ですが、デ・トマソ・パンテーラ、フェラーリデイトナ、ロータスエラン、ポルシェ911、フェアレディZ、ランチアストラトスと私好みの車が続々と登場します。

スタート地点のエッフェル塔に参加車が集合。

予選レースでカワイイ車を見つけたハービーは興奮します。ハービーは今回4回ほどウィリーを披露しますが、全て機械的な仕掛けを使った特撮で合成ではありません。

今回、ハービーのガールフレンドになる「ランチア ベータ モンテカルロ」。車名に「モンテカルロ」が入っているのもなんだかベタベタでイイ!。ヘッドライトが変なリトラクタブルに改造されているのはウィンクをする演技があるからでしょう。

公園で戯れるハービーとランチア。「まてよ〜❤️」「うふふふふふ❤️捕まえてごらんなさい❤️」というシュールなシーン。よくみるとランチアは髪飾りの花をつけています。

レース本戦がスタート!各車は凱旋門の前を通ってパリの街中へ。

ライバルのポルシェ917(モドキ)とデ・トマソ・パンテーラ。

定番の土管くぐり。敵役のベンツが後に続いて・・・結果は言うまでもありませんね(^_^;)

アルプス越えをしてモンテカルロの街中へ。有名なロウズヘヤピンでタイヤを滑らせてコーナリングをするフォルクスワーゲンとポルシェ917(モドキ)。

レース終了後にヘンな日本人がチラリと登場。メガネに出っ歯にスーツ姿で写真を撮りまくる。77年にしてまだこの日本人ギャグが生きていたのですね(^_^;)。

レース映画として改めて作り直そうとがんばったのか、第1〜2作と比べるとカースタントが充実していて、特にゴールのモンテカルロ市街地コースでライバルのポルシェ917とデットヒートを繰り広げるシーンはかなり燃えます。コマ落としを使っているのではないかと思いますが、アニメっぽい合成シーンに比べれば100倍マシです。唯一残念なのが、前作までは16:9のビスタサイズで撮影されていたのに、この作品だけは4:3のスタンダードサイズになっていることです。

この3作の後、1980年製作の「ビバ!ラブ・バッグ」という4作目があるそうですが、なぜかDVDセットには入っていませんでした。そして、2005年には「ハービー 機械じかけのキューピッド」がリメイクされましたが、これも未見なのでそのうち見てみるつもりです。

タミヤ 1/24 フォルクスワーゲン ビートル

2021年6月完成

1年以上前に製作したものをリメイク。適当に塗ったボディ色が気に入らなかったので、今回は真面目に調色したバハマブルーで塗装しました。

ボンネット開状態

製作記録

8割方完成したところで放置していたビートルの製作を再開。シャーシはほぼ完成しています。 

途中で嫌になって放り出した理由はこの色!ルノーか?リジェか?どう見てもフランス車にしか見えないぞ!Σ( ̄。 ̄ノ)ノ本当はバハマブルーを塗りたかったのですが、調色が面倒で「似たようなものだろう」と手元にあったフレンチブルーを適当に塗ったのです。

というわけで薄め液にドボンして塗料を完全に落とします。

表面処理をやり直して1200番のサーフェイサーで下地作り。

説明書の指示ではホワイト:10+ブラック:1+ライトグリーン:1とありましたが、これでは緑がかったグレーにしかならないので、自分で考えました。スカイブルー:3+ホワイト:2+ルマングリーン:1+ブラック:少量を混合。最初グリーンが強すぎたので、スカイブルーとホワイトを少しずつ混ぜていって最終的に5番に決定しました。

下地にベースホワイトを吹いてから、本塗装!鮮やかなフレンチブルーと違ってちょっとくすんだブルーがビートルらしくてやっぱりイイっ!

メタルシールのエンブレムとトリムにはハセガワの「ミラーフィニッシュ」を貼り込んだ上からクリアーでコーティング。

ボディとフェンダーの接合部は細い黒線が入っていますが、塗装よりシャープに仕上がるかと考え、ハセガワの「つや消し黒フィニッシュ」を細切りにして貼り付け。幅は0.3mmくらいにしたかったのですが、私の技術では0.5mmが限界でした。

キットのナンバープレートは「VW」のモールドが入っていますが、市販車仕様にしたかったので、モールドを削ってwaveの「Nデカール」で作成したデカールを使用。

ウィンカー、ミラー等の小物を取り付け。今までメッキパーツの接着にはエポキシ接着剤を使っていましたが、今回「ハイグレード模型用セメダイン」を使用。硬化に30分以上とやや時間がかかりますが混ぜ合わせる必要がなくて手軽に使えます。

ボディを乗せる前にコクピット、エンジン周りの記念撮影。

ボディ色と内装色が合っていませんが、今回は気がつかなかったフリをします・・・(^_^;)

(^O^)完成!

洋白線を曲げてボンネットとエンジンフードを支えるための簡単なステーを作りました。