No.68 BBR 1/43 マクラーレンMP4/8(1993年ブラジルGP)

2024年3月製作開始

しばらくミニカーリペイントが続きましたが、次のご依頼は1/43のF1メタルキット、マクラーレンMP4/8ブラジルGP仕様(アイルトン・セナ車)です。

MP4/8は当時無敵のホンダエンジンを失い、非力なフォードHBエンジンを搭載するしかなかったため当初は苦戦が予想されましたが、フタを開けてみると優勝5回の好成績を残しました。アイルトン・セナは翌94年にウィリアムズに移籍したため、MP4/8がマクラーレン時代最後のマシンということになります。

1/43のF1キットは昔大量に作りましたが、その時はタメオのルノーRS01、ウィリアムズFW06、タイレル006と足回りやエンジン周りが複雑なものがほとんどでした。BBRのキットは初めてですが、SRCやタメオの初期キットと似た感じのシンプルなキットです。

MP4/8といえばコクピットの左右につけられたバージボードが特徴ですが、ブラジルGPではこれを外していたようです。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

ホワイトメタル製のボディとホイール、エッチング製のウィング、足回りなどが付属します。エンジンレスキットなのでF1キットとしてはパーツ数は少なめです。

エッチングパーツ①

前後ウィングは全て真鍮のエッチングパーツを折り曲げて組み立てます。

エッチングパーツ②

足回りはウィングより厚いエッチングパーツで作られていますが、材質に粘りがなく折れやすいので注意が必要です。

デカール

イタリア製のキットはだいたいデカールの質がいいし2セット付属しているので安心です。この辺は国産のプラモデルでも見習ってもらいたいところです。上の方に「Marlboro」マークがまとめられ折り線がついているところを見ると輸出先の国によってはカットするのかもしれません。

ホイール

メタル製のホイールパーツにエッチングのスポークをはさんで組み立て、さらに真鍮削り出しのリムを接着するという構造です。

タイヤ

「GOODYEAR」ロゴが印刷済み。経年劣化のせいか、少し硬化しています。

ディスプレイケース

ミニカーショップロムの1/43アクリルケースを使用。少し値段がはりますが、タミヤやWAVEのものに比べて高級感があります。

組み立て

脱脂作業

パーツをアセトンに数分漬け込んで、表面の離型剤を除去。表面にシールを剥がしたような跡があったので、さらに歯ブラシで磨きました。

ネジ止め固定

WAVEの黒い瞬間接着剤でシャーシに3mmナットを固定。ディスプレイベースには固定用の穴が最初から空いているので便利です。穴は三つ空いているので適当な位置のものを一つ選びます。

ボディ&シャーシ

ボディのパーティングラインはけっこう大きな段差があったので、パテ埋めをして修正。ヤスリで表面を磨いて表面処理完了。

前後ウィングの組み立て①

エッチングパーツを折り曲げてウイングと翼端板を接着。直角がキチンとでるように真鍮ブロックで固定して一晩硬化させます。

前後ウィングの組み立て②

ウィング完成。フロントウィングのボーテックスジェネレーターの部分にスキマができるのでパテ埋めをしました。

仮組み完了

全体的なプロポーションや接地性は悪くないですが、足回りの組み立てを少し検討する必要があります。

フロントサスペンション

フロントサスは上下一体のままでは塗装後にボディにはめるのが難しいので、アッパーアームとロワーアームに分割します。

リアサスペンション

リアもアッパーアームとロワーアームを分割。ドライブシャフトを通さないとアップライトがしっかり接着できないので、ドライブシャフトを半分にカットして後ハメができるように加工しました。

塗装

下地塗装完了

マルチプライマーで足付けをした後、ファンデーショングレーで下地塗装。この状態で細かいキズを修正したら、次はいよいよ本塗装に入ります。

本塗装

表面処理を完了してからピュアホワイトで本塗装。

デカールはり

カルトグラフほどではありませんが、デカールはなかなか質がいいものでした。ボディ下面に回り込む部分が少し厳しかったですが、マークソフターを塗って少しずつ馴染ませました。

シャーシ・足回りの塗装

シャーシや足回りなどはセミグロスブラックで塗装しました。

No.67 タミヤ 1/35 日本陸軍歩兵セット

2023年4月完成

次の依頼品はタミヤのMMシリーズ1/35日本陸軍歩兵セットです。

ミリタリーモデルはあまり経験がないのですが、小スケールフィギュアは「ボトムズ」のATパイロットやカーモデルのドライバーをいくつも作っているのでその応用でやってみます。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

歩兵が4体セットでパーツ数は全57点。1/35スケールですが、アニメキットと違って装備品など細かいパーツがたくさんあってなかなか作りがいがありそうです。

組み立て

組み立て①

とりあえず主要パーツを組み立て。足に0.8mm真鍮線を埋め込んでベースに固定できるようにしました。

組み立て②

主要パーツの接着線やパーティングラインを処理して、サフ代わりにファンデーショングレイで下地塗装。

塗装

塗装①

肌部分をガイアカラーのノーツフレッシュで塗装。この後は筆塗りに切り替え、エナメル塗料でチマチマと塗装をしていきます。

塗装②

エナメル塗料のカーキ、バフ、グリーンなどで少しずつ筆塗り。スミ入れやドライブラシをかけてだんだん立体感を出していきます。

塗装③

フラットクリアで肌や軍服のツヤを調整してから、銃や日本刀などの装備を塗装。

完成!

アオシマ 1/12 ホンダ ドリームCB750FOUR

2024年3月完成 定価:4,400円

オートバイシリーズ第7弾はホンダドリームCB750FOURです!(^∇^)

「大型バイク=ナナハン」の名称を浸透させ、量産車で初の最高速200km/hオーバーを達成してホンダの名前を世界に知らしめた名車です。長らく1/12スケールのプラモデルがありませんでしたが、アオシマから発売されると聞いて速攻でポチってしまいました。

空冷4ストローク2バルブSOHC4気筒  最高出力 67ps/8,000rpm
乾燥重量 235 kg  1969年発売  販売価格38万5,000円

かえる工房にとってCBと言えばCB750Fがドンズバ世代で、「ドリームナナハン」は子供時代に漫画や映画で見ただけのまさしく夢のバイクでした。K0は『ワイルド7』の飛葉ちゃんの愛車として有名ですが、将来K2が発売されたら赤に塗装して『750ライダー』の早川光くんのマシンも作るつもりです。

上から見ると幅広のタンクがいかにも「ナナハン」という感じです。ただ、サイドカバーが飛び出していて足つき性に問題があったため後に小型化されたそうです。

製作記録

キットレビュー

アオシマのバイクキットはZⅡを作ったことがありますが、かなり古いキットでいろいろビミョーな点がありました。今回のCB750は新金型の最新キットなのでかなり期待しています。アオシマといえば昔はスーパーカーブームやガンプラブームに便乗してオモチャっぽいキットを乱発するメーカーという印象でしたが、90年代以降はしっかりしたキットを発売するようになり、かえる工房のランキングではハセガワやフジミを抜いて国内模型メーカーNo.2になっています。(^∇^)

パーツ一覧

パーツ数は約240点とタミヤのキットの倍以上(値段も・・・)。意味なくパーツ数が多くて作っていてストレスのたまるだけのキットもありますが、さて、これはどうでしょうか?

外装パーツ

かえる工房はスケールキットでは塗装をするのが当たり前だと考えているので、カラフルな成形色を使うのに否定的ですが、このキットではボディ色に塗装するパーツのみブルーに色分けされていて製作の便宜を図っているようです。

シリンダー①

シリンダーは冷却用フィンを一枚づつ重ね合わせる方式。フィンを薄く再現するためでしょうが、ちょっとメンドくさそうです(´・_・`)。上部は6枚、下部は9枚の計15枚。順番を間違えないように切り出してからきちんと並べます。

シリンダー

シリンダーフィンの取り付けダボは組み立てミスを防ぐために、一枚一枚形状が変えてあります。ここ以外にもホイールやキャブなど位置を間違えやすいパーツには同じような処理がされています。こういうユーザー視点に立った設計がされているとすごく感動します。(^∇^)

シリンダー③

これまた頭のおかしい設計(ほめ言葉)。ピストンこそ入っていませんが、ピストンの穴が再現されカムカバーの裏にはバルブのモールドが入っています。

クランクケース

ミッションやオイルパンにも内部構造がモールドされています。完成すれば100%見えなくなるのに・・・。これは「整備中のジオラマをつくってね♡」というメーカーからのメッセージなのでしょうか?

ホイール

ワイヤーホイールの場合、左右2パーツはり合わせが一般的ですが、このキットでは4パーツ構成。今回もスポークを張り替える予定ですが、前回のマッハとはやり方を変える必要がありそうです。

チェーン

チェーンは前後スプロケットと一体成形。ちゃんとチェーンのたるみが再現されているのがウレシいですが、モールドが少しダルい・・・。

ウィンカーとブレーキランプ

ウィンカーとブレーキランプはクリアーオレンジとクリアーレッドで成形されていて塗装不要。他の色に塗装する可能性はほとんどないのに塗装の必要なクリアーパーツを採用するメーカーが多いのはコスト的な問題なのでしょうか?

組み立て説明書

タミヤのビッグスケールのような冊子形式で見やすい作りになっています。実車についての解説がついていればカンペキだったのですが・・・。

仮組み完了

主要パーツを仮組み。まだハンドルをつけていないのでノーマルとはかなり印象が違います。クリップオンハンドルとシングルシートをつけてカフェレーサー仕様に改造するのもおもしろそうです。

外装パーツの製作

塗装テスト(キャンディゴールド)

取説にはカッパー+クリアオレンジ(1:5)と指示されていますが、キャンディ塗装をすることにしました。写真はカッパーの下地にクリアイエロー+クリアオレンジ(少量)を吹いたもの。

下地塗装

サフ代わりにファンデーショングレーを吹いて表面状態をチェック。さらにカッパーで下地塗装をしました。

本塗装

カッパーの下地にクリアイエロー+クリアオレンジ(少量)を重ね塗りをしてキャンディ塗装にしました。実車でも写真によって色合いが異なるので、調色にだんぶ悩みました。

デカール&クリアコート

タンクにデカールを貼ってからクリアコート。昔のマシンなのでメッキパーツが多くてめんどうですが、グラフィックは至ってシンプルです。

外装パーツ完成

クリアー層を1500〜3000番のヤスリで研ぎ出してから、タミヤコンパウンドの粗目→細目→仕上げ目で磨いて、エンブレムやモールを接着。

スポーク張り替え

メッキ落とし①

ホイールをキッチンハイターにつけてメッキ落とし。メッキを生かした製作もしたいのですが、キズをつけずにスポーク張り替えをする自信がないので、今回もメッキ塗料で再塗装をします。

メッキ落とし②

キッチンハイターに30分ほどつけるとキレイにメッキが落ちました。今回はフロントフォークは通常のシルバー塗装をすることにしたので、ついでにこちらもメッキを落としました。

スポーク張り替え①

リムの部分のみを接着。後で穴を開けるので、接着面がはがれないようにしっかりと固めます。スポークの刺さる角度をマーキングしておきます。

スポーク張り替え②

片面だけスポークを切ってハブを分離させます。

スポーク張り替え③

スポークの取り付け部をキレイに切り取って、ハブ側には0.4mm、リム側には0.6mmの穴を開けます。張り替え時にハブの位置がズレないようにビスで固定します。

スポーク張り替え④

マッハⅢの時は0.35mmの虫ピンを使いましたが、それでも少し太い感じだったので、今回は0.3mmを使用。汚れを避けるため今回は瞬着ではなく流し込みセメントを使用しました。

スポーク張り替え⑤

もう片面も同じように張り替えて完成!

エンジン・フレーム・足回りの製作

エンジン完成

説明書ではシルバー一色の指定ですが、あまりにも単調なのでシルバー、スーパージュラルミン、メタリックグレー、クロームシルバーなどで部分的に色調を変えました。

フレーム完成

エンジン周りのパイピングはかなり複雑なので、フレームに載せる前にやっておきます。

ホイール塗装

下地にプライマーサフを吹いてから、ブラック→ SHOW UPのリアルクロームライトでメッキ塗装。

リア足回り完成

足回りの組み立てはずいぶん変わった方式で少し戸惑いました。スイングアームはネジ止めでなくフレーム裏側のダボにはさみ込む方式になっています。

フロント足回り完成

フォークは上下分割されているので歪まないように注意して接着。メッキパーツのフェンダーは接着がけっこう面倒でした。

フレーム・足回り完成

エンジンと前後足回りを組んで、車体側は概ね完成。

その他小物の製作

バッテリー

中身こそないもののバッテリーケースは透明パーツで再現。「YUASA」のデカールも付属します。問題は完成後にはほとんど見えなくなること・・・(´・ω・)

メーター

デカールの印刷がキレイでガラスカバーのパーツも付いていて、なかなかいい雰囲気です。

ナンバープレート

ナンバープレートのデカールは「HONDA」と「•7 50」の2種が付属。地域は「静岡」「浜松」「品川」「埼」「三」、ひらがなは「ま」「み」「か」「せ」が選択可能。

マフラー①

ヒートガードはマフラーと一体成形になっているので、マスキングをしてシルバーで塗装。完成後に見えなくなるような部分に凝るよりこういう部分を細かく再現してもらいたかったです。

マフラー②

マフラー完成。ヒートガードの黒部分はデカールで再現。リアサスペンションはスプリングを組み込む形式でリアリティマシマシです。

シート

セミグロスブラック+グレー(極少量)で塗装。レザーの質感を出すためにあえて砂吹きで塗装しました。メッキモールの部分はキット付属の詩ルーを貼り付け。

車体側完成

小物類を取り付けて車体側はほぼ完成。あとは外装をつけるだけですが、そうすると内部パーツが見えなくなるのでその前に記念撮影。

No.66 T-Modell 1/43メルセデスベンツEクラスワゴン

2024年3月完成

なぜかミニカーリペイントのご依頼が続いていますが、今回はメルセデスベンツEクラスをホワイトに再塗装しました。

「T-Modell」というブランドは初めてですが、ケースの形からするともしかしたらエブロのOEM品なのかもしれません。

製作記録

分解

分解①

シャーシ裏のネジを外せばシャーシとコクピットが分解可能。ボディはダイキャスト製ですが、前後フェンダーのみプラスチック製になっています。

分解②

主なパーツは接着部を溶かして分解できましたが、ルーフキャリアとアンテナがどうしても外れないので熱湯につけて分解。

分解③

ボディパーツ分解完了。少し破損したパーツもありますが、目立たない部分なので、きちんと修復すれば問題なさそうです。

破損部の補修

二つにちぎれた天井内張りを丁寧に繋ぎ合わせ、キズをパテで埋めました。

塗装剥離

いつものように剥離剤を塗ってオリジナルの塗装を剥がします。

ナンバープレート

なぜかフロントフェンダーとリアハッチはプラスチック製の別パーツ。国内用のオリジナルナンバープレートに変更するため、0.5mmプラ板を切り出したプレートを接着。

リペイント

下地塗装

プライマーサーフェイサーを吹いて表面処理をしてから、ファンデーショングレーで下地塗装をしました。

本塗装

前後のプラスチックパーツを接着して、フィニッシャーズの「ファンデーションホワイト」で本塗装。

仕上げ

ボディ下部のシルバーラインはデカールで再現。クリアーコートをしてから研ぎ出し、コンパウンド研磨を行ってボディはほぼ完成。

内装

内装の分解

リペイントをするために内装を分解。細部塗装は不要のためシートはつけたままにします。

内装の塗装

内装をつや消しブラックでリペイント。

完成!

エアブラシ関連ツール

クレオス ドレン&ダストキャッチャーⅡ

エアブラシを3本同時に使えるようになったのはいいですが、使用するエアブラシを変えるたびにエア圧を調整し直すのが面倒なので購入してみました。

タミヤ エアブラシ用三連ジョイント

エアブラシの使い分けをするたびにホースの差し替えをして、そのたびにカップに入った塗料をこぼしたり・・・ということを繰り返していたので、三本のエアブラシを同時に使えるように三連ジョイントで接続しました。おかげで非常に作業効率が上がりました。

クレオス Mr.エアブラシスタンド

クレオスのスタンドと組み合わせてセットすると、ちょっとした要塞のようなルックになりました(^_^)。

ヤマゼン YDA-500W 食器乾燥機

塗装スペースが屋外にあるためドライブース導入を検討しましたが、クレオスのものはすでに絶版になっていました。ネットで調べると食器乾燥機が流用できることを知って購入しました。中の食器を支えるための突起を切り取り「Mr.ネコの手ステーション」を敷き詰めました。おかげで雨の日でもカブることがなくなり、ホコリ除けとしても重宝しています。

マックスファクトリー 1/72 ダグラム UPDATE ver.

2024年製作予定

どっちを見てもガンプラだらけな世間の流行に逆らって、久しぶりにコンバットアーマーの製作です。

マックスファクトリーのダグラムシリーズは最近では珍しい手書きのボックスアートで往年のMSVシリーズを彷彿とさせる熱いモノです。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約200点。旧キットのパーツを一部流用しているので、使用しないものもけっこうあります。

本体の組み立て

武装パーツの組み立て

旧キットからパーツ流用

塗装

完成!

煩悩亭1/12ボディシリーズ

PCのデータを整理していたら、アマチュア時代に製作したものが出てきたので、まとめて紹介します。スマホで撮ったので写真がイマイチですが:::(*´ω`*) DF研のキット同様、figmaなど3mm軸の首がすげ替えできるシリーズです。

①1/12ぽっちゃりボディ

② 1/12女王様ボディ

③ 1/12ブラジル水着ボディ

1/7 エスカレイヤー〜ダメージver.〜

2024年製作予定

メーカー:グリフォンエンタープライズ 原型製作:石川 智

青い地球を守るため、胸の鼓動が天を衝く!エスカレイヤー、悪の現場に只今参上!

アダルトゲーム「超昂天使エスカレイヤー」のヒロイン、高円寺沙由香が変身するエスカレイヤーです。かえる工房はあまりゲームに興味がないのですが、OVAでこの作品を知りました。アダルトアニメやゲームの中には「美◯女◯士◯ーラー◯ーン」のパロディ的作品は結構ありますが、同人作品的なものばかりで、商業作品としてセンスまとめられたのは本作のみではないでしょうか?

エスカレイヤーのフィギュアはかなり発売されていますが、デザインの可愛らしさからか18禁以外のもののほうがよく見かけるような気がします。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

組み立て

塗装

ディスプレイベース

綾波レイ パジャマベイビー(脱衣ver.)

PVCフィギュア改造

2024年2月完成

前回の製作は露出度の高いコスチュームでしたが、今回はしっかり服を着たフィギュアを脱がすことにチャレンジ。何をベースにするか考えた結果、「綾波レイ パジャマベイビー」を選択。かえる工房は「アスカ派」というわけではないのですが、なぜかアスカのフィギュアばかり作っているので、今回は綾波を選びました。

この手のフィギュアはオークションに出品しませんので、興味のある方は「見積もり依頼・問い合わせ」からご連絡ください。

製作記録

レビュー

原型製作はVISPOの片桐克洋氏。造形に色気があってかえる工房の好きな原型師さんの一人です。

造形は素晴らしいのですが、2006年発売のプライズフィギュアとあって、ゲート跡や接着線がけっこう目立ち、塗装も少し退色しているようです。

パーツ分解

最近はあまり見かけませんが、2本のビスで両足を固定しています。このビスを外せばベースは簡単に分解できる・・・と思ったのですが。

毛布にも2本のダボがあってがっちりと接着されていました。1本はなかなか外れなかったので、ベースの裏からドリルでえぐって分解しました。

分解完了

接着剤がたっぷりついていてどうしても外れない部分はナイフで切り離して分解完了。パジャマの下にはなんとパンツや素肌がちゃんと再現されていました。

仮組み

このようになりました。今回の目標はボディを徹底的に造形することでしたが、結局、肩と胸を造形するだけになりました。(´・_・`)

改造・組み立て

不要部の切り取り

キズがつかないように顔をマスキングして肩と胸のパジャマ部分を削り取り。胸の造形さえすればすぐに完成しそうですが、ボディや足に接着跡やパーティングラインがけっこう残っているので、それなりに手間がかかりそうです。

腕の接続

腕の接続部にスキマができるので、パテで修正。改めて造形しなおすので、一旦胸を全て削り落としましたが・・・なんかこのまま仕上げればオトコの娘になりそうです・・・(⌒-⌒; )。

乳房の造形①

胸の中心に真鍮線で軸打ちをして、それを中心にエポキシパテで乳房を造形。造形の都合を考えてこの段階ではボディから外せるようになっています。

乳房の造形②

乳首の位置に穴を開けて乳房を造形。大まかな形状ができたら胸に接着してさらにラインを整えます。

アームレット

腕を接着してしまうと塗装がやりにくいので、腕にアームレットを造形して、塗装後に接着できるように加工しました。

ショーツ①

完全な「全裸」というのはあまり好きではないので、ショーツは残します。お尻の辺りにパテを盛って、ショーツの後ろが少し浮いた感じにします。

ショーツ②

このままで水着のようにも見えるので、プラ板とパテで小さなリボンを作ってショーツの前にをつけました。

下地塗装

プライマーサーフェイサーを吹いて表面の荒れた部分を修正。次はいよいよ塗装に入ります!

塗装

肌の塗装①

ベース色としてファンデーションホワイト→ノーツフレッシュホワイトをベタ塗り。

肌の塗装②

ガイアカラーのサフレスフレッシュピンク+サフレスフレッシュオレンジでシャドー入れ。時々マスキングをはがして顔の色と合っているかをチェックします。

パンツの塗装①

腰も太ももも分解できないので、少し面倒ですが、肌部分をマスキングします。

パンツの塗装②

シルク生地の感じを出すためにホワイト→ムーンストーンパールを重ね塗り。

髪の塗装①

下地としてガイアカラーのサーフェイサーEVOスカイブルーを塗りましたが、なかなかいい色なのでそのまま生かすことにしました。

髪の塗装②

髪のモールド部にクリアーブルーでシャドーを入れて立体感を出します。

毛布の塗装①

オリジナルでは茶色ですが、ちょっと地味な気がしたので、ピンクに塗装。明るいピンクで基本塗装をして、濃いピンクでシャドーを入れました。

完成!

今回の目的はきっちり着込んだ服を脱がしてボディを作り込むことでしたが、パジャマの下に素肌がきっちり造形されていたので、結局おっぱいを作るだけになってしまいました。(⌒-⌒; )

No.65 タミヤ 1/12 ストレートランライダー(平忠彦)

2024年2月製作開始

オートバイモデル第8弾はレーシングライダーの依頼品。このキットはもともとケニー・ロバーツ用でヘルメットの形状がか平忠彦のものとはかなり違うので、ここを中心に改造します。

かえる工房はバイク大好き人間なのでヤマハYZR500(OW70)もかなり前に購入しましたが、ストリートマシンばかり作っていて、押入れのスミに積みっぱなしになっていました。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は13点。20年ほど前の古いキットなので、デカールがちゃんと使えるかどうかがいちばんのキモです。

ヤマハYZR500(OW70)

今回のご依頼はライダーのみの製作ですが、フィッティングの必要があるので手持ちのキットを仮組みして治具にします。

仮組み

ライダーを仮組みしてとりあえずYZR500に乗せてみましたが、専用設計とあってピッタリと合いましたが、ピッタリすぎて組み立ててからライダーを乗せるのは難しそうです。

ボディ組み立て

各部の接着

頭部、ボディ、手足を接着。キットが古いせいか接着部に隙間ができるので、黒い接着剤を流し込んで整形。

ネオジム磁石埋め込み①

ライダーをバイクにスムーズに乗せられるようにネオジム磁石を埋め込んで両足、腰、肩が自由に脱着できるように加工しました。

ネオジム磁石埋め込み②

このように接着剤なしで無理なくバイクに乗せることができます。

ヘルメット組み立て

ヘルメット改造①

キットのヘルメットはアゴの部分がかなり飛び出していてまるでガンダムのMSザクのようです。ケニーロバーツagvヘルメットならこんな感じなのですが、平忠彦のアライヘルメットとはかなり形状が違います。白人の頭蓋骨は日本人に比べて前後に長いと聞いたことがありますが、そのためかもしれません。

ヘルメット改造②

左右パーツを接着してからアゴの部分をカット。前後長を2mmほどツメて、さらに額にポリパテを盛って丸みを出します。顔の出る部分も違うので角張った形状に修正しました。

ヘルメット改造③

顔の出る部分のフチに黒い接着剤を盛ってモールドを掘り直しました。

ヘルメット改造④

帽体の形状改造が完了したので、今度はヘルメットを前後にカットして首にポリパーツの受けを接着。これで完成後も左右に首を振ることができます。

ヘルメット改造⑤

顔をはめてみましたが、内装の部分にスキマができるのでパテで埋めました。造形は白人顔でどう見ても平忠彦には見えませんが、今回はこのままでいきます。(⌒-⌒; )

バイザーの製作①

ヘルメットの形状が変わってキット付属のバイザーが使えなくなったので、プラ板で自作します。まず、ヘルメットにマスキングシートを貼って大まかにアタリをつけます。

バイザーの製作②

マスキングシートをはがして0.2mm透明プラ板に貼り付け。アタリをつけた線を基準に少し大きめに切り抜きます。何度か試作した結果この形に決めました。

バイザーの製作③

ヘルメットにつけてみて形状をチェック。歪んだ部分やはみ出した部分にヤスリをかけて形を整えていきます。

耳カバーの製作①

バイザーの耳の部分にエポキシパテを盛り付け。パテが硬化してから外せるように表面にメンソレータムを塗っておきます。

耳カバーの製作②

パテが半乾きになった時点で大まかな形に削り出します。

ヘルメット完成

バイザー耳部分の形を整形。細かいキズを消してヘルメットの改造は完了です。

塗装

平忠彦

今回の製作で一番の難関は塗装とマーキング。塗り分け部にモールドなどが入っていないので、自分で位置を決めなければなりません。

下地塗装

とりあえず、ヘルメットをブラック、スーツはガイアカラーのサーフェイサーEVOブラックとピンクサーフェーサーで塗装。

デカールのコピー

ラインの幅や位置を確認するために、デカールをコピーします。

基本塗装①

コピーした紙を切り抜いて、腕や足に糊付けしてラインの位置や幅を調整します。

基本塗装②

お客様から「腕の赤部分をもっと太く」というご希望がありましたので、少し修正。

基本塗装③

さらに「腰の白部分をもっと太く」というご希望にそってさらに修正。

デカールはり①

スーツ部分にデカールを貼り付け。だいぶ完成状態に近づいてきました。

デカールはり②

表面にクリアを吹いて補強しておきましたが、やはり20年もののデカールとあって部分的にちぎれたりヒビが入ったりしました。

デカールはり③

デカールが乾燥したらクリアをかけてエナメル塗装で割れの部分をタッチアップしました。

細ライン

筆塗りで赤、白、黒の細いラインを追加。キットの塗装図は青ラインになっていましたが、実物写真に従って黒ラインにしました。

完成