タミヤ 1/20 タイレルP34(1977年モナコGP)R・ピーターソン仕様

2023年4月製作開始

F1シリーズ第6弾は依頼品のタイレルP34です。

P34は実戦に投入された唯一の六輪車であり一目で分かる特徴のせいか現在でも人気が高く、タミヤのキットも70年代に発売されて以来何度も再販されたりリニューアルされたりしています。かえる工房でも製作依頼の問い合わせがダントツに多いキットです。

しかし、興味も知識もなくただ、P34の人気に便乗したいだけのヤカラも多く、YouTubeのF1解説の中には「前輪を小さくすることで空気抵抗が少なくなり、より多くのダウンフォースを得られた」などとトンデモ解説をしているチャンネルもあって目を疑ってしましました。!(◎_◎;)

それは極端な例としても、P34をやたらすごいすごいと「名車」扱いをする人が多いのにはいささか違和感を感じます。76年は好成績を残したものの、優勝は1回のみで、あくまでも六輪車の将来性を感じさせる程度のものです。冗談だとしか思えなかった六輪車がスェーデンGPで1−2フィニッシュを決めたのが印象に残って名車であったかのような幻想を生んだのかもしれません。

今回は77年モナコGPのロニー・ピーターソン車の製作ですが、去年製作したものとほとんど絵面が変わらないので、いつか作ろうとストックしていたキットにも登場してもらいました。

タミヤの76年日本GP仕様(正確にはF1インジャパン仕様)

P34はレースごとに仕様変更が多く、このキットも下に延長されたリアウイング翼端版やピラミッド型のエアファンネルカバーが特徴ですが、なんといってもひらがなでマーキングされた「たいれる」「しえくたあ」「どぱいゆ」が1番のチャームポイントです。

フジミの77年日本GP仕様(正確にはF1インジャパン仕様)

77年には専用の小径タイヤの開発がすすまず、アンダーステアに悩まされて迷走したあげく、「空気抵抗を減らす」という本来のコンセプトを捨ててトレッドを広げた前輪がスポーツカーノーズからはみ出してしまいました。

しかしながらロータスなら79より80、ウィリアムズならFW 07より、FW 08Bといろいろやりすぎた「迷車」が好きなかえる工房としては、当時、だれもが考えもしなかった六輪車を実戦に投入し、あーでもない、こーでもないと迷走しまくった結果、訳のわからないマシンになった77年後期型が一番好きだったりします。問題はこのキット、フジミ製なんですよね・・・(⌒-⌒; )

製作記録

キットレビュー

お手つきパーツ

キットレビューはP・デパイユ仕様の時にやったので省略。今回はお手つきキットの製作でカウルやエンジンなど一部パーツが接着済みですが、特に問題はなさそうです。

シャーシ・カウルの製作

エンジン・ミッション・足回りの製作

塗装

R・ピーターソンの製作

GAFFE 1/43 TOYOTA FJ60 PARIS DAKAR 1986

2023年3月製作開始

1/43ガレージキットの製作依頼が入りました。GAFFEのキットは初めてですが、パーツ数は少なめでボディにはカチカチのレジンを使っていて、同じフランスのメーカーTENARIVの「リジェJS7」を作ったことがありますが、それとよく似た感じです。「リジェJS7」を製作したときはカチカチのレジンがパキパキ折れたり、劣化したデカールがバラバラにちぎれたり苦労させられましたが・・・(´・ω・`)

TOYOTA FJ60は1986年のパリ・ダカールラリー出場車のようですが、かえる工房はそちら方面は疎く、ネットで検索してもこの個体についての情報はほとんど見つからず、頼りになるのは完成写真一枚とペラペラの説明書一枚だけです・・・(´・ω・`)

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約30点。エンジンレスで足回りやコクピットも簡素な作りで、エブロの1/43ミニカーなんかとよく似た構成です。

ボディパーツ

国産キットと違って柔軟性のないカチカチのレジンで成形されています。離型剤が残っているのか表面がベトベトしています。バキュームフォームのウィンドウは精度がイマイチですり合わせが大変そうです。

その他のパーツ

ホワイトメタルの小物パーツとゴム製タイヤ。ダッシュボード、シート、デファレンシャルギア、ドライブシャフトは着色済みのレジンのようです。

デカール

いちばんの懸念はデカール。かなり劣化が見られます・・・。以前作ったTENARIVのデカールは水につけるとバラバラになって繋ぎ直すのにかなり苦労しましたが、さて・・・(´・ω・`)

説明書(表)

上段はフランス語、下段は英語の説明。念のため辞書を片手に読んでみましたが、レジンキットの組み立ての基礎知識とおおまかな塗装指示が書いてあるだけでした。

シフトレバー&消化器

組み立て説明図にはシフトレバーと消化器を接着するように指示されていますが、パーツの中にありませんでした。販売店のHP写真にも写っていないところを見ると不良品というよりメーカーが最初から入れ忘れていたようです。海外製キットあるあるですね・・・(−_−;)

説明書(裏)

車体の四面図、これを見てデカールをはれ・・・ということなのでしょうが、白黒なので塗りわけかたがよく分かりません。

組み立て

レジンパーツの洗浄①

中性洗剤で煮沸すると表面のベタベタはキレイに落ちましたが、説明書にはアセトンで洗浄するように書いてあったので念のためこちらも試してみました。

レジンパーツの洗浄②

「in aceton for a few minuts」と指示されていたので、5分ほどつけ置き。アセトンは引火性が強いので火気厳禁。臭いもキツイので、屋内で作業する場合は換気に注意しましょう。

シート、ダッシュボードなど

おそらく黒に着色済みのレジンで成形されているようですが、アセトンで脱脂すると塩を吹いたかように真っ白に・・・。どうせ塗装をするので問題ありませんが。

シャーシの組み立て

フロントサス、ドライブシャフトなどを接着。車軸を通す穴がきちんと開いていないので、掘り直しましたが・・・ドリルが通る時のテンションでリアサスの一部が欠けてしまいました・・・・( ´△`)・・・瞬着で補修できましたが、フランス人はなんでこんなにカチカチのレジンが好きなのでしょうか?・・・。

車軸の調整

ホイールに車軸のはまる穴をあけて仮組みをしましたが、少し長すぎました。これ以上穴を深くすると貫通してしまう恐れがあるので、車軸を5mmほどカットしました。

前後バンパーの調整

前バンパーは取り付けダボがボディの穴と微妙にずれていて左側が下がってしまうため修正。リアバンパーは取り付け位置がかなりズレていたのでダボをカットして真鍮線で作り直しました。

サイドミラーの調整

ホワイトメタル製のサイドミラーはステーの長さが左右で違いますが、自分で適当な長さにカットして使うようです。ミラーの取り付け穴が狭いのでドリルで広げたら、またしてもパーツの欠けが(o_o)。欠けたパーツをプラ板で新造して補修しました。

仮組み

塗装

ソルマック胃腸液プラス

今回の新兵器「ソルマック胃腸液プラス」・・・といっても胃の調子が悪いわけではありません。

最終組み立て

1/8 結城奈緒 制服ver.

2023年2月製作開始

メーカー:グレインズワークス 原型製作:ぶんめい

久々にフィギュアの依頼品が入りました。ロボットアニメの老舗サンライズ制作の「舞-HiME」に登場する12人のHiMEの一人、結城奈緒ちゃんです。

「舞-HiME」は名前だけは知っていましたが未見だったので、ググって少し調べてからAmazonプライムで無料の第1話のみ視聴。「仮面ライダー龍騎」を美少女キャラに置き換えて、前半はラブコメ、後半はHiME同士のバトルロワイヤルといった内容のようです。依頼品の結城奈緒ちゃんはサブキャラですが、結構人気があるようでフィギュアも複数発売されています。家族の不幸をきっかけに人間不信に陥り、一人美人局をする不良少女という設定で「まどか☆マギカ」でいうと杏子ちゃんポジションにあたるのかな?無料配信のサイトがあればいずれ全話視聴してみようと思います。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は27点。組み立て説明書のほかになぜかカラーパンフが3セット付属しています。同じグレインズワークスのシェリスと同様キレイな成形で、気泡やパーティングラインの段差などはほとんどありません。

表情パーツ

好みに合わせて表情が違う3種類の顔パーツが選択できます。今回はいちばん右を使用します。

腕と指パーツ

ガラケーを持った通常の指と爪のエレメントを発現させた指が選べます。それに合わせて腕も2種類付属。

組み立て

離型剤落とし

中性洗剤を混ぜた熱湯で20分ほど茹でて離型剤落とし。念のため奥まった部分は歯ブラシで磨きます、

髪の組み立て

とりあえず左右の後ろ髪を接着。髪の前後も接着する予定ですが、作業上の効率を考えて、磁石接続にしました。

首部の組み立て

頭部に2mm真鍮線とネオジム磁石を埋め込んで脱着可能に。タートルネックの部分も軸打ちをしましたが、完成時に接着する予定です。

右腕の組み立て

肩に2mm真鍮線とネオジム磁石を埋め込んで脱着可能に。爪と手首には1mm真鍮線を埋め込んでおき完成時に接着します。

左腕の組み立て

右腕と同じように肩に2mm真鍮線とネオジム磁石を、爪と手首には1mm真鍮線を埋め込み。

腕のすり合わせ

依頼者様のご希望で右腕はツメ指用、左腕は通常指用のものを使用。右腕はほとんど同じに見ますが、微妙に形状が違い、左腕に干渉するヒジの部分がえぐられています。

腕のすり合わせ

何度も仮組みをして腕の干渉する部分を少しずつ削ってすり合わせをしました。

腰の組み立て

上半身、スカート、下半身を2mm真鍮線で貫通。3mmネオジム磁石を埋め込んで上半身を脱着可能にしました。

足の組み立て

靴と足は2mm真鍮線を埋め込んで完成時に接着。太ももとパンツも接着する予定ですが、作業の効率を考慮して磁石接続にしました。

仮組み

ヒジのすり合わせに少し手間がかかりましたが、なんとかキレイにおさまりました。

仮塗装

今回は「こだわりコース」のご依頼ですので、いったん仮塗装をして依頼者様にチェックしていただいたうえで修正を加えて本塗装を行います。

エリのV,字ゾーン

早速チョンボを発見。上着のV字部分はエリと同じ色に塗り分けるのを忘れていました・・・(´・ω・`)

手のひらの塗り分けとツメの色

手のひらの肌色部分も塗り忘れ。ツメの色はもう少し赤みを強くするようにとのご希望だったので。本塗装で修正します。

本塗装

塗装の剥離

仮塗装のチェックが終わったのでシンナー風呂にドボン。いつもなら失敗した時の作業でワジワジした気分になりますが、今回は予定通りの工程なのでむしろスガスガしい気分です!d(^_^o)!

捨てサフ吹き

レジンパーツに直接塗装すると簡単にハゲてしまうので、プライマーサーフェイサーで下地塗装をします。

ディスプレイベースの製作

木製デコバージュ

ディスプレイベースはいくつかの候補から依頼者様に選んでもらって、円形の木製デコバージュを使用することになりました。

椅子の組み立て

椅子は上下2パーツ構成。負荷のかかる部分なので2mm真鍮線と1mm真鍮線でガッチリ接着します。

椅子の接続

椅子を固定できるように2mm真鍮線で接続。

下地処理

霧吹きで木製ベースを湿らせて一晩乾燥。ケバダチを240番のヤスリで落として砥の粉で目止め。砥の粉と水を1:1で混ぜたものを表面に塗り付け。ウェスで磨くようにして半乾きになった砥の粉を木目に擦り込みます。

ニス塗り

目止めが完了したベースにハケで水性ニスを塗布。陰干しをして乾燥したらヤスリで研ぎ出し。これを何回か繰り返して色付けとツヤ出しをします。

本塗装

クレオスのパープルをそのまま吹き付け。高級感のある光沢を出すためウレタンクリアーでコーティング。

ハセガワ 1/200 ANA B787-8

旅客機シリーズ第2弾。今回の依頼品は機体番号を「JA808A」に変更するだけで、新品のキットを普通に製作します。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

ハセガワの飛行機キットとしては一般的なパーツ構成で、全面に繊細なモールドが入っています。ネットの評判では作りやすい良キットらしいです。

組み立て説明書・デカール

青のストライプはデカールで再現。MD11のリペイントではデカールの劣化に泣かされましたが、今回は新品なので大丈夫でしょう。駐機状態で製作するので、スタンドは使用しません。

組み立て

仮組み①

とりあえず仮組み。ハセガワらしく精度が高くパーツがピッタリと合いますが、胴体と主翼ははめ込みがキツいので少しクリアランスを取る必要があります。

仮組み②

B787は機首が短めで主翼の先端がイルカのヒレのような独特の形状をしていて、この角度からがいちばん美しく見えます。

胴体の組み立て

駐機状態でバランスをとるため機首にオモリを入れる必要がありますが、このキットにはオモリ用のネジが付属していました。昔は自分で粘土や鉛を詰め込んだのですが、ずいぶん親切になったものです。

主要パーツの接着

胴体、主翼、水平尾翼を接着。長いパーツは接着剤が乾燥する前にハガレて来ることがあるので、輪ゴムやクリップで固定して一晩放置。

パテ埋め

精度が高いと言っても多少の段差はできるためパテ埋めをします。瞬間接着剤のほうが作業時間が短縮できるのですが、繊細なモールドをツブさないようにあえて溶きパテを使用しました。

ランディングギア仮組み

ランディングギアを仮組み。きちんと地面に接地するようにすり合わせをします。

パーツ洗浄

組み立てが完了したので、次はいよいよ塗装作業ですが、その前にパーツ洗浄を行います。ぬるま湯に中性洗剤をまぜて歯ブラシで磨きます。

本体塗装

サフ吹き

モールドが埋まらないように、ファンデーショングレーをサーフェイサー代わりに使用。表面の細かいキズをチェックして600〜1000番のヤスリで磨きました。

ホワイト塗装

胴体と主翼を接着してファンデーションホワイトで塗装。水平尾翼とエンジンはまだ仮組みです。

翼端のシルバー塗装

主翼、水平尾翼、垂直尾翼のそれぞれ翼端をマスキング。

翼端のシルバー塗装

翼端をシルバーで塗装。大きなはみ出しもなく割とキレイに塗り分けられました。

デカールはり

通常なら塗装を済ませてからデカールをはるのですが、デカールのラインと下面色をピッタリと合わせる必要があるので、先にブルーのラインのみ貼りつけ。デカールが乾燥したら保護のためクリアーコート。

機体下面塗装

1週間以上かけてデカールとクリアコートを乾燥。マスキングをしてグレーFS16440で機体下面を塗装。

マスキングはがし

デカールがはがれないように注意してマスキングはがし。下面色のラインはキレイに出ましたが、やはりデカールの一部が持っていかれました・・・。

デカールの修復

マスキングで持っていかれたデカールをタッチアップ。

機体番号の変更

今回のご依頼は機体番号「JA808A」で製作ですが、このキットには「JA804A〜JA807A」のデカールしか付属しないので切り貼りをして「JA808A」を再現。

エンジン塗装

下地塗装

エンジン周りは主にシルバーなので、とりあえずブラックで下地塗装。

エンジン中心の渦巻きマーク

キットには黄色の渦巻きデカールが付属するのですが、依頼者様のご希望でホワイトで筆塗りしました。

エンジン前縁部

エンジン前縁部はシルバーに塗装しましたが、組み立て説明書をよく見ると、機体色と塗り分けがあることが判明・・・(´・_・`)。改めて塗り直しましたが、もう少し分かりやすく塗装指示をしてもらいたいものです。

エンジン噴射口

エンジンの噴射口は黒鉄色、シルバー、焼鉄色で塗り分け。

エンジン完成

エンジン吸気ファンの塗装は説明書では黒鉄色と指示されていますが、依頼者様のご希望でシルバーで塗装、ブラックでスミ入れをしました。これはこれで模型映えしてなかなかいい感じです。

1/20 タミヤ レーシングチームセット

2023年1月製作開始

1/20フィギュアの製作依頼が入ったので、それと並行して前々から作ろうと思っていたレーシングチームセットに手をつけました。

ヤフオクでジャンクキットを入手。デカールは完全に死んでいますが、どのマシンにも合わせられるような汎用フィギュアとして製作するので特に問題はありません。

製作記録

組み立て・表面処理

仮組み

フィギュアは8体ありますが、とりあえずC・チャップマン風のチームマネージャーを仮組み。最新のフィギュアに比べるとデキはイマイチですが、まあ、マシンを引き立てるためのオマケなので・・・(⌒-⌒; )

磁石埋め込み

ディスプレイベースに穴を開けずに固定できるように左足の裏にネオジム磁石を埋め込みました。

ヘッドホン

ヘッドホンは別パーツになっていますが、つけてみると耳が干渉して浮いてしまいます(左)。そこで、ヘッドホンの内側と耳を削り込んで密着するように調整しました(右)。

塗装

シタデルカラー

今回は肌塗装にシタデルカラーを使用してみました。

肌塗装

下地にホワイトを吹いてシタデルカラーで染め付け塗装。思ったより色が暗くて美少女フィギュアには合いそうにありません。

ディスプレイベース

ハセガワ 1/20 F-15J 女性パイロット

2023年1月製作開始

1/72のF15-Jに1/20のレジン製フィギュアが付属したキットですが、今回はフィギュアのみの製作依頼です。模型雑誌がガンプラ専門誌になって久しく、ハセガワさんもマクロスなどのキャラものに手を出し、飛行機やカーモデルにも美少女フィギュアを組み合わせたキットが発売されるようになりました。一昔前は「飛行機のハセガワ」と言われたものですが、時代の変化を感じさせます。「FSS」の作者の永野護氏がタミヤMMシリーズのファンであるが故に、自身がデザインしたモーターヘッドを「タミヤだけには商品化して欲しくない」と言っておられた気持ちがなんとなくわかります。

・・・とかなんとか言いながら、かえる工房もいつかハセガワの1/24MAT女性隊員付きマットビハイクルを手に入れようと思ってたりします・・・(^_^*)

製作記録

レビュー

パーツ一覧

ハセガワのHPによると原型製作は辻村聡志氏。1/20のごく小さいフィギュアですが、左足と左腕が分割されていて恐ろしく緻密なモールドが再現されています。

組み立て・表面処理

パーツ洗浄

中性洗剤を混ぜた熱湯でゆでて離型剤落とし。この後、念のため奥まった部分を歯ブラシで磨きました。

仮組み

大雑把にバリを取った状態でとりあえず仮組み。ううむ・・・、こんなに美人でスタイルのいい女性自衛官が現実に存在するのだろうか・・・なんて言ったら叱られるかな?

表面処理①

捨てサフを吹いてパーティングラインやバリを修正。首の周りの荒れた部分はWAVEの「ダイヤモンドヤスリナイフ型」でコリコリ削ってみがきました。

表面処理②

頭頂部にあったレジンの湯口をカットして、消えてしまった髪のモールドを雲母堂本舗の「ライナーソー」で掘り直しました。

塗装

塗装①

下地にマルチプライマーを吹いて、肌の下地塗装としてガイアノーツフレッシュホワイトを吹き付け。

塗装②

エナメル塗料で髪、衣装などを筆塗り。下地塗装なのでまだムラムラですが、ここから少しずつシャドーやハイライトを入れていきます。

塗装③

塗料を一段暗くして髪や衣装をウォッシング。同時に塗り分けの細かい部分を修正。

塗装④

一段明るくした塗料で髪や衣装にドライブラシ。ツナギの色がまだ暗いのでもう少し明るくします。

塗装⑤

さらに明るい色でドライブラシをかけてツナギの色を調整。階級章などのデカールをはって胴体部はほぼ完成。

塗装⑥

瞳はデカールを使いましたが、そのままでは少しブキミなので、クリアオレンジとクリアレッドで目のフチにシャドーを入れ、ホワイトでハイライトを入れました。

ディスプレイベース

ディスプレイベース①

キットにはディスプレイベースが付属しないので、適当なものをジャンクパーツからチョイス。

ディスプレイベース②

何に使われていたものか不明ですが、タタミのようなモールドが入っていて流石に不自然なので、グレーで塗りつぶしてコンクリート風にしました。

EBBRO 1/43 ホンダS660

2023年3月完成

1/43ホンダS660のミニカーをオリジナルのブラックからブリティッシュグリーンバールにリペイントするという依頼が入りました。今回のポイントはパーツをできるだけ細かく分解することとエンブレムやナンバープレートのデカールを自作することです。

かえる工房は少年時代にはホンダS600を、大人になってからはビートをいつかは手に入れたいと思っていましたが、2輪にばかりかまけているうちにビートは1996年に販売終了。S660はそのビートの生産終了後19年目に登場したミッドシップ2座席オープンスポーツカーです。

ギャラリー

ホロは脱着可能

製作記録

ベースとなるのはエブロ製の1/43ミニカー。エブロらしく手堅い作りですが、ブラック塗装はイマイチ地味でパッとしません。模型映えしないだけで実車はカッチョいいのかもしれませんが・・・。

ボディの分解

パーツ一覧

シャーシ裏の2本のビスを外して、ボディ、内装、シャーシ、タイヤに分解。ここまでは実に簡単ですが・・・。

内装の分解

内装は全てプラスチック(ABS?)製。接着部をエナメル溶剤で少しずつ溶かしながらシート、ドア内張を分解しました。

ボディの分解①

フロントウィンドウとリアバルクヘッドはカシメでそれぞれ二カ所が固定されています。この部分が外れれば分解できるはずですが・・・。

ボディの分解②

2mmのドリルでカシメを削って、フロントガラスとリアバルクヘッドを分解。残るはナンバープレートとヘッドライトです。

塗装の剥離①

ナンバープレートは分解できませんでしたが、これ以上イジると壊してしまいそうなので諦めて塗装の剥離作業を開始。剥離が必要ない部分をマスキングして、アサヒペンの「強力塗料はがし液」を塗布。

塗装の剥離②

1時間ほど放置して柔らかくなった塗装膜が浮いてきたら、スクレーパー代わりのマイナスドライバーでコリコリ削って塗装をはがします。

塗装の剥離③

塗装剥離完了。フロントグリルやピラーなどは元の塗装を生かすのでそのまま残しました。

ボディのリペイント

塗装テスト

ボディ色は「ブリティッシュグリーンバール」ですが、そんな塗料は発売されていないので、いろいろ考えた結果、下地にゴールドを塗って、その上からクリアグリーン+クリアレッドを重ね塗り。明るさの違うテストピースをいくつか試作して、依頼人様のイメージに合うものを選んでもらいました。

塗装準備

塗装しない部分をマスキングして、マルチプライマーで下地塗装。前後グリルは細かい凸凹や曲面だらけなので、マスキングゾルを使用しました。

下地塗装

今回はクリアー塗料を重ね塗りするキャンディ塗装にしましたので、まず下地にゴールドで塗装します。

本塗装

ゴールドの上からクリアグリーン+クリアレッド(少量)を吹き付け。重ね塗りの回数によって濃さが変わるのでテスト時と同じように12回に分けて吹きつけました。

デカール製作

オリジネルのインレットシールは塗装剥離に伴って消えてしまったので、「自分で作る!デカールシール」で「H」と「S660」のエンブレムを製作。

組み立て

クリアーコートが乾燥したので、エポキシ接着剤で透明パーツやリヤバルクヘッドを接着。接着剤が硬化するまでマスキングテープで固定。

内装のリペイント

オリジナルでは黒一色だった内装をダークグレーとベージュで塗り分け。幌はレッドブラウンで塗装。

塗装済みのパーツを再接着してセミグロスクリアーを吹いてツヤを調整。オリジナルの黒一色と違ってツートンカラーは模型映えします。

最終組み立て

ボディ、内装の塗装完了。それぞれのパーツを組み立てればいよいよ完成です!😁😁😁

タミヤ 1/20 ロータス25

2023年1月製作開始

F1シリーズ第5弾。

コスワースDFVマシンに少し飽きたので、グッと趣向を変えて1.5リッター時代のマシンを選択。実は葉巻型F1は生まれて初めての製作だったりします。

ロータス25はモノコックシャーシを採用してF1界に革命を起こし、1963年シーズンにはジム・クラークのドライビングで10戦中7勝という圧倒的な成績をあげた伝説のマシンです。

モノコック構造を採用したロータス25はそれ以前のチューブラーフレームのマシンより軽量で剛性が高く安定したコーナリング性能を実現しました。このモノコックシャーシ以外にも60〜70年代のロータスはDFVエンジン、前後ウイング、ウェッジシェイプボディ、ウィングカーと変遷してゆき、改めてコーリン・チャップマンの影響力の大きさがつくづくわかります。

ギャラリー

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

マシンは60年代のものですが、キットは1997年発売と新しめで、最近の傾向としてドライバーフィギュアは付属しません。みなさんドライバーにはあまり興味がないのでしょうか・・・(´・_・`)。本当はジム・クラークを乗せたかったのですが・・・。

タイヤ

溝付きの細いタイヤには「DUNLOP」のロゴが印刷済み。これはうれしいサービスです。

Cパーツ

成形不良でリアサスのアームに歪みがあり、スタビライザーが折れていましたが、メーカーに問い合わせたところ無償で代替パーツを送ってもらえました。

主要パーツ仮組み

ボディ、シャーシ、エンジン、前後サスなど主要パーツを仮組み。70年代のマシンとはパーツ構成がかなり違うので、この時点で製作計画をしっかり検討しておきます。

主要パーツ仮組み②

製作中のウルフWR1と比較。60年代は葉巻型のボディが普通でしたが、70年代になるとフロントのラジエーターが左右に配置され、サイドポンツーンが大きく張り出すようになりました。10年少しでマシンデザインがガラッと変わったことがわかります。

ボディの製作

ディスプレイベースに固定

タミヤのディスプレイケースに穴をあけて3mm×15mmのビスとナットで固定できるようにしました。

主要パーツの接着

4分割されたシャーシ部を接着。人によって好みがありますが、かえる工房の場合、塗装後の接着が好きではないので、できるだけパーツを接着してから塗装に入ります。

メッキ落とし

60年台マシンなのでメッキパーツがたくさん使われています。フジミのBT46のメッキはやたらガンコでしたが、水で薄めたサンポールに30分ほど漬けておくとキレイにはがれました。

エンジンの製作

ドライバーフィギュアの製作

最終組み立て

DF研 1/12 フィギュア素体シリーズ①

アマチュア時代に製作したもので、ほとんど筆塗りで塗装しています。エアブラシを使って最近、塗装したものは下からどうぞ

① ESB-03「シナ立位」

② ESB-05「あぐら座」

③ ESB-06「屈み立位」

④ ESB-07「おしゃま立位」

⑤ ESB-08「しゃがみ座位」

⑥ ESB-09「女の子座位」

⑦ESB-10「誘惑側臥位」

⑧ESB-12「はじらい膝立ち位」

⑧ESB-16「はにかみ椅坐位」

1/6 セーラーサターン

2022年12月製作開始

メーカー:アミエ・グラン 原型製作:湊川あまは kip

セーラー戦士4作目にしてセーラーサターン2作目。

セーラー戦士の中で1番のお気に入り、セーラーサターンこと土萠ほたるちゃんです。竜人氏のミュージカルver.も素晴らしいキットでしたが、湊川あまは原型のこのキットはサイレンスグレイブを構えたダイナミックなポーズがカッチョいいです。

ヤフオクでもほとんど見かけることがなくなったレアなキットで、押し入れから出して眺めては仕舞い込んでを繰り返していましたが、思い切って製作を決心しました。ところで商品名が「セーラーサターンA」となっているのですが、この「A」ってなんの意味でしょうか?

ギャラリー

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は全部で34点。アクセサリーなど細かいパーツが多いですが、パーツの抜きがきれいなので、スムーズに製作できそうです。

頭部パーツ

髪は5パーツ構成でティアラも別パーツと、凝った構成になっています。髪のモールドに崩れが目立つので、ヤスリで細かく整える必要があります。

サイレンスグレイブ

柄の部分はレジンパーツの代わりにアルミパイプが付属。レジンキットではこのような細長いパーツはたいていゆがんでしまうので、これはナイスな判断です。

接合部

接合部の成形がきれいでピッタリ合います。

組み立て

仮組み

主要パーツを仮組み。アニメキャラではよくあることですが、ものすごくムッチリしたプロポーションで、とても小学6年生には見えません(^◇^;)。

太ももの接続

2mm真鍮線で軸打ちをして、周りの3か所に3mmネオジム磁石を埋め込み。

腰の接続

腰も2mm真鍮線と3mmネオジム磁石を埋め込み。ここまではいつも通り。

4mmネオジム磁石

今回、新兵器として用意した4mm×4mmのネオジム磁石。ハイキューパーツのものは1〜3mmしかないので、サイズの大きいものをAmazonで探して購入。

右肩の接続

右肩は軸打ちをせずに4mmネオジム磁石のみで接続。胴体側の磁石を2mmほど奥に、肩側の磁石は2mmほど飛び出すように埋め込みました。

左肩と左ヒジの接続

左肩と左ヒジも同じように4mmネオジム磁石のみで接続。3mm磁石より磁力が強いのでこれだけでガッチリと固定できます。

エリとリボンの接続

エリとリボンはパーツが薄いので、3mm×2mm厚のネオジム磁石を埋め込みました。

頭部の接続

前と横の髪は1mm真鍮線で軸打ちをして接着。後ろ髪と頭部はネオジム磁石で接続。

チョーカーの星

チョーカーの星は別パーツになっていますが、ゴミと間違えてうっかり捨ててしまったので、プラ板を六芒星に切り出して作り直し。

イヤリング

土星を模したイヤリング(上)はバリがひどくて折れやすいので、0.5mm真鍮線、2.0mmビーズ、プラ板、プラ棒を組み合わせて新造しました(下)。

塗装

サイレンスグレイブ

ディスプレイベース