No.79 ハセガワ1/12 スズキ GSX-R750(逮捕しちゃうぞ白バイ仕様)

2024年11月完成

次のご依頼品は藤島康介の漫画「逮捕しちゃうぞ」に登場するGSX~R750白バイ仕様。かえる工房はカウル付きのバイクはあまり好きではないのですが、スズキの油冷エンジンに惚れこみ、本気で購入を検討しました。その頃、油冷エンジンの初代は中古しかなかったため、あちこちの中古屋を回りましたが、どの個体もリヤカウルのカカトが当たる部分の塗装が剥げていたのが印象的でした。

油冷4ストロークDOHC直列4気筒    最高出力 77ps/9,500rpm            乾燥重量 179kg   1985年発売   販売価格78万円

 

製作記録

パッケージイラストでは夏美と美幸が乗っていますが、実際は恋人(?)の白バイ警官中島くんのために美幸が改造したものです。カウル左右の赤色灯とヘッドライト部に埋め込まれたスピーカーが特徴で、ヨシムラ製のマフラーとキャブレター、ブレンボ製のブレーキキャリパーに換装していますが、このキットにはヨシムラのステッカーは付属せず、キャブレターもブレーキもノーマルのようです。

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は180点強。この前作ったマッハ同様、完成後には全く見えなくなる部分まで細かくパーツ分割されています。ハセガワのバイクや車のキットはなぜかやたらとゲートが多くて処理に手間がかかります。

デカール

黒のストライプは全てデカールで再現。ナンバープレートは劇中通りに「墨東 た・110」のデカールが付属します。

仮組み

主要パーツの仮組み完了。ステーが繊細すぎてカウルの仮組みが難しいので、まずフレームを完成させてから仮組みをすることにしました。

エンジン・フレーム

エンジン完成

キットの指定ではキャブ以外はセミグロスブラックの指定ですが、あまりに単調なので、エアクリーナーボックスは少量のグレーを混ぜて色調を変えました。

フレーム塗装

左右のフレームを繋ぐ横桁は全て別パーツ。タミヤのキットに慣れているのでつい接着してしまいましたが、先にヘッドパイプのみ接着してエンジンを乗せるときに横桁を接着した方が良かったかも・・・。

リアフェンダー加工

リアフェンダーの左右をカットしてフェンダーレス仕様に改造します。

エンジン・フレーム完成

ここまでは説明書通りのストレート組みで塗り分けも少ないので、割とサクサク進みました。

カウルの仮組み

完成したフレームにセンターカウルとアンダーカウルを仮組み。合いは悪くありませんが、ステーが非常に細いので扱いに注意が必要です。

シールドパーツ

ハセガワキットの特徴として、やたらにゲートが多いということがあります。成形不良を減らすためでしょうが、メッキパーツやクリアーパーツの扱いにはもう少し考えてもらいたいものです。(~_~;)

足回り

ホビーデザインのディティールアップパーツ

チェーン、チェーンガード、前後スプロケット、ブレーキディスク、マフラーのヒートガード、ミラー鏡面、ナンバープレートなどが付属します。

エッチングパーツ

ブレーキディスク、チェーンなど足回りパーツのみ使用します。チェーンは極小のコマを一つづつ接着する仕様で思ったより手間がかかりそうです・・・(´・_・`)

フロントブレーキディスク

エッチングパーツを2枚重ねして、キットパーツから切り出したスポーク部に接着します。写真下はフロントスタブライザーです。

リヤブレーキディスク

こちらは3枚重ねにして、ボルト部分に極小のピンを接着します。

チェーン・スプロケット

100本以上の極小ピンで2枚のチェーンパーツを繋いで、さらに外側にリンクを一つづつ接着と、まるで何かの修行のような作業です。チェーンの製作だけで2週間ほどかかってしまいました。(@_@)

リヤ足回り

チェーンが組み上がったので塗装して組み立て。ホイールはフィニッシャーズのピュアホワイト、スイングアームはタミヤのアルミシルバーを使用。ブレーキディスクとスプロケットはエッチングパーツの素材の色を生かしてクリアー仕上げにしました。

フロント足回り

エッチングのブレーキディスクはリア同様にクリアー仕上げ。ブレーキキャリパーの合いが悪いので、かなりすり合わせが必要でした。

マフラー

エキパイ×4パーツ、マフラー部×2パーツとえらくシンプルな構成。見えないところをやたら細かくパーツ割りするくらいなら、こういう大事な部分にもっと凝ってもらいたいものです。

マフラー・オイルクーラー

前後足回り、マフラー、オイルクーラーを塗装して本体に接着。

ステアリングダンパー

組み立て説明書ではフレーム側のステーを事前に接着するよう指示されていますが、位置決めがかなりシビアなので、フォークを組みながら現物合わせした方がうまく決まります。ステアリングに連動して稼働しますが、例によって完成するとほぼ見えなくなります。(*´ω`*)

カウル・タンク

アンダーカウル加工

アンダーカウル左側の形状がノーマルとは違います。複雑な切り欠きが入っていますが、パーツ裏にモールドが入っているのでそれに沿って慎重に切り抜きます。

リヤカウル加工

ヘルメットホルダーとタンデムグリップは使用しないので穴埋め。シングルシートに結構段差ができるので、パテ埋めをして成形。アンテナ部は真鍮線で軸打ちをしました。

シート

シートの縫い目部分のモールドが恐ろしく甘く、少し厚塗りをすれば消えてしまいそうだったので、しっかりと掘り直しました。

表面処理完了

カウル裏側をセミグロスブラックで塗装してからマスキング。サフ代わりにファンデショングレーを吹いて400〜600番のヤスリで表面処理。カウルの接着線がなかなか消えずに苦労しました。

基本塗装

ホワイトの部分をフィニッシャーズのピュアホワイトで塗装。ブラックのラインはタンクやカウル全体につながるので、シャーシに組み込んだ状態でデカール貼りをします。

クリアーコート

デカール乾燥後にクリアーコート。今回はフィニッシャーズのウレタンクリアーGP1を使いました。

シート塗装

レザーの質感を出すため、ブラックにごく少量のグレーを加えて砂吹きで塗装しました。

ヘッドライト完成

左はヘッドライト、右はスピーカーという特徴的なカスタムがされています。ヘッドライトはメッキ落としをしてリフレクターの部分をガイアカラーのプレミアムミラークロームで再塗装。

最終組み立て

カウル取り付け

おそらく実物通りなのでしょうが、カウルの組み立てがやたら繊細なので、カウルを先に本体に取り付け、シールドの接着とリベット埋め込みは後回しにしました。

灯火類組み立て

かなり手間取ってしまいましたが、カウルの取り付けが完了。ウィンカーや赤色灯を接着。もう少しで完成です。

ハセガワ 1/24 BMW 2002 ターボ

2024年11月完成

02シリーズの末弟であるBMW2002ターボは量産車で初めてターボエンジンを積んだマシンとして有名ですが、ドッカンターボで燃費も悪くオイルショックの影響もあってわずか1,672台で生産終了となりました。西風氏の漫画で年代物ターボエンジンのため、停車後すぐにエンジンを切らないでしばらくアイドリングをしておく必要があるというエピソードが印象的でした。

水冷直列4気筒SOHC  最高出力:170hp 最高速度:211km/h
全長:1,410mm 重量:1,060Kg    1973年発表

ハセガワの02シリーズは「ターボ」以外にも「2002ti」「2002tii」「ラリー仕様」「パトカー仕様」など数多くのバリエーションが売されており、このキットもベースキットにエアロパーツを追加する構成になっています。ハセガワの「ヒストリックカーシリーズ」はかえる工房好みのラインナップがそろっていますが、いろいろと細かいツメが甘いのが悩みの種です。(⌒-⌒; )

 

製作記録

キットの問題点

①ボディとシャーシの組み立てが異常にタイトではめ込みが難しい。

②足回りがノーマルのままでトレッドが狭くタイヤも細い。

②シートや内張りの造形が実にテキトー。

④ゲートが異常に多くて処理が大変だし、メッキパーツのあちこちがハゲる。

⑤デカールのストライプの赤が薄いように思える。

 

キットレビュー

パーツ一覧

バリエーション展開のための不要パーツを差し引くとパーツ数は100点程度。モールなどのメッキパーツが細かく分割されているので、エンジンレスキットにしてはパーツ数は多めです。

デカール

赤・紺・青のラインの赤の部分が薄くてオレンジに見えます。こういう仕様のものもあったのでしょうか?

シート

単体ではよくわかりませんが、妙にデカい・・・。形状も変に角張っていて、まるで段ボール箱で作った子供の工作のようです。(−_−;)

コクピット

一体成形のバスタブ型。それはいいのですが、よく見ると内張りは申し訳程度に横にモールドが入っているだけでドアノブもハンドルもありません。うっかり乗り込んだが最期、中からはドアが開けらfれないというステキ仕様です。(−_−;)

仮組み①

とりあえず仮組みをしてみましたが、なんかおかしい・・・。

仮組み②

ターボ専用の足回りを追加しなかったようで、ノーマルならバッチリなのですが、ターボ仕様としてはトレッドが狭くタイヤも細く見えます。

シャーシ製作

シャーシ仮組み

シャーシのはめ込みが異常にタイトなのでタイヤハウス部を中心に一回り小さく削りました。以前作ったランチアストラトスもそうですが、ハセガワさんでは試作→修正というのをしないのでしょうか?

塗装

シャーシはボディと同色のクレオスのホワイトFS17875。足回りやエンジン部をブラックとシルバーで細部塗装。仕上げにセミグロスクリアでツヤを整えてウェザリングマスターのマルチブラックで軽くウォッシング。

車軸延長

トレッドを広げるためにホイールの車軸をフロント2mm、リア1mmほど延長しました。

ホイール完成

ホイールをシルバー+グレーで塗装しデカールを貼って完成。タイヤはフジミのスカイライン2000GT-Aから流用。少しバリが目立ちますが、オリジナルよえり若干幅が広いです。

コクピット製作

ダッシュボード

全体をセミグロスブラックで塗装。メーターはデカールを貼ってからエナメルクリアでガラスの感じを表現。ステアリング中央のエンブレムはMSMクリエイションのメタルロゴエンブレムステッカーを使用。

コクピット完成

見えない(目立たない)部分は気にしない主義なので、キットのままストレートに製作。コクピット全体をセミグロスブラックで塗装。この時代の車の塗装はシンプルで実に楽です。

ナンバープレート製作

ナンバープレートメーカー

以前はWAVEやフジミのデカールを使っていましたが、最近はアオシマの「ナンバープレートメーカー」を使っています。

印刷

ハイキューパーツの水転写デカールも試しましたが、インクジェットプリンタ用は滲んでキレイに印刷できないので、最近はA-oneの光沢ラベルを使っています。

貼り付け

完成したシールをキットのパーツに貼り付け。

ボディ製作

パーツ不良①

フロントのモールが成形不良でちぎれていました!タミヤのロータス25にも同じ不良がありましたが、細いメッキ部品は成形不良が起きやすいのでしょうか?

パーツ不良②

とりあえずハセガワさんに連絡したところ、無償ですぐに代替パーツを送ってくれました。d(^_^o)

サイドモール

サイドモールはやたらとゲートが多くて表面処理をするとかなりメッキが剥がれたので、結局、メッキを落として、塗装かシールで再現することにしました。

オーバーフェンダーのリベット

リベットの部分に0.3mmの虫ピンを埋め込み。少し手間はかかりますが、この方がモールドを塗装するよりキレイにできます。

内部塗装

説明書では内部はイエローで塗装するよう指示されていましたが、そのような資料は見当たらないしメンドくさいので、結局、セミグラスブラックで塗装。

表面処理完了

窓枠などモールドが甘い部分を掘り直して、ファンデーショングレーで下地塗装。

本塗装

説明書の指定通りクレオスの316ホワイトFS17875で塗装。クリーム色に近い白で、旧車の塗装にピッタリです。

ボディのストライプ

MSMクリエイションから色合いを調整したデカールが発売されているのですが、ずっと売り切れ状態なので、諦めてキット付属のデカールを使用。ハセガワのデカールは薄くて段差は出にくいのですが、破れやすいので注意が必要です。

クリアコート

今回はフィニッシャーズのウレタンクリアーGP1を使用。説明書には希釈は10〜30%とありますが、どう考えても濃すぎるので40〜50%程度に薄めました。

研ぎ出し

1500番〜3000番のスポンジヤスリで表面の凸凹を慣らしてから、田宮コンパウンドの粗目→細目→仕上げ目で磨いてツヤ出しをします。

窓枠塗装

ボディをマスキングして前後ウィンドウの窓枠とサイドモールをセミグロスブラックで塗装。ウレタン塗装の上から塗料がのるか心配でしたが、なんとかうまく行きました。

サイドモール

サイドモールと窓枠にハセガワのミラーフィニッシュを貼り込み。この年代の車はメッキパーツが多くて処理が大変です。窓枠はデカールも用意されていますが、メッキ感に欠けるので使用しませんでした。

フェンダーの黒フチ

フロントスポイラーとオーバーフェンダーの取り付け部分には細い黒ラインが入りますが、塗装で再現するのは難しいので、ハセガワのマスキングテープ 0.5mmを貼り込みました。

No.71 ハセガワ 1/24 スバル インプレッサ WRX

2024年6月完成

セリカGT-Rとセットで注文された依頼品です。インプレッサWRXは1992年にデビューし世界ラリー選手権(WRC)で活躍してスバルの名を世界に広めた名車です。一見、普通の4ドアセダンに見えますが、ボンネットにエアスクープ、リアにスポイラーを装備とかえる工房の好物「羊の皮をかぶった狼」です。

『頭文字D』の主人公の父親の愛車がこの初代インプレッサですが、「プロジェクトD編」に入った頃から飽きて読まなくなったので、すっかり忘れていました。(^◇^;)

ハセガワのカーモデルはパーツ状態で見ると繊細なモールドが美しくすばらしいキットに見えるのですが、繊細すぎて破損しやすかったりプラモデルとしてのアレンジが足りなかったりして、実際に組んでみるとストレスを感じることがよくあります。昔のハセガワはタミヤに次いで「国内第二の模型メーカー」というイメージだったのですが、得意の飛行機模型と違ってカーモデルはどうもすっきりしない点が目立ちます。

キットの問題点

①バリやヒケが結構あり、特に足回りやサイドミラーなど小物の成形がヒドい。

②ドライブシャフトが反っているためアライメントがきちんと出ない。

③取り付けダボが小さく合いがキツいため、すぐに折れてしまう。

④センターピラーのウィンドウの塗り分けラインがおかしい。

⑤ホイールの塗装指示が「黒鉄色」になっているのはおかしい。

 

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約70点。タミヤのセリカGT-R同様エンジレスキットですが、パーツが細かく分割されていてフロアマットを再現するシールやウィンドウのマスキングシートが付属するなど差別化が図られています。

ボディの成形

ボディはモールドが浅くてぼんやりとしていてルーフ裏側にはでっかいゲートが残っています。どうも金型屋さんの技術力がかなり低いようです。

仮組み①

90年代発売のキットですが精度が低いので、仮組みは必須です。特に足回りのパーツにバリがひどく、けっこう時間をかけてすり合わせをしました。

仮組み②

一応仮組みはできましたが、リアの接地が悪くて少しガタつくのでさらに調整が必要です。ボディにも若干ヒケがあり、モールドが浅めなので掘り直したほうが良さそうです。

ウィンドウのライン①

ウィンドウのフチはブラックで塗装しますが、塗装用のケガキ線がずいぶん前に飛び出しています。普通はセンターピラー中心に重なるものだと思うのですが・・・。

ウィンドウのライン②

実車写真をいくら見てもよく分からなかったので、説明書の塗装図通りにセンターピラー中心に合わせた位置で塗装することにしました。

表面処理

捨てサフ吹き

パーティングラインやヒケの目立つ部分にサフ代わりのファンデーショングレーを吹いて240〜600番のヤスリで表面処理。ついでにモールドを深く掘り直しました。

ボディ製作

下地塗装

セリカ同様ボディ色はレッド系なのでやはりピンクサフで下地塗装。

ヒケの修正

下地塗装をしてからフロントフェンダーにヒケがあることを発見!(@_@)。溶きパテを盛って処理をしました。

本塗装

ボディ色はフィニッシャーズのディープレッドを使用。アルファロメオなどに使われる色でセリカのリッチレッドよりかなり暗い赤です。

ボディの研ぎ出し

クリアコートをしてから、クリア面を1500〜3000番のヤスリで研ぎ出し、コンパウンドで磨き込み。だいぶツヤが出てきました。

ウィンドウのマスキング

キットにはマスキング用のシールが付属。最近は飛行機模型でもこのようなオマケがついていて非常に助かります。

基本塗装完了

窓枠、ドアノブ、サイドモールなどをセミグロスブラックで塗装。だいぶ完成状態に近づいてきました。

ボディ完成

ウィンドウ、ミラー、灯火類、ナンバープレートなどを接着してボディ完成!

シャーシ製作

塗装

シャーシ関連パーツの塗装完了。改めて確認すると一体成形になったドライブシャフトが微妙に反っているためリアタイヤのアライメントが狂うことがわかりました。

アライメント調整

足回りパーツを取り付けてから、リアサスとタイヤハウスの接続部に接着剤を流し込み。接着部が固まるまで指で押さえて四輪がきちんと接地するように調整しました。

シャーシ完成

足回りのアライメントが決まったら、シャーシ関連パーツを取り付け。軽くスミ入れをしてシャーシは完成です。

ホイール塗装①

リムはメッキの地肌をそのまま生かし、スポーク部は組み立て説明書の指示通りクレオスの(28)黒鉄色で塗装。・・・しかしなんかおかしい・・・。

ホイール塗装②

依頼者様からご指摘をいただきましたが、実車のホイールはほとんどシルバーに近い色・・・。かえる工房ランキングでハセガワさんの評価がまた一段落ちました・・・(−_−;)

ホイール塗装③

完成した塗装を剥がして、シルバー+黒鉄色(少量)で調色したもので再塗装。

コクピット製作

フロアマット

フロアマットには起毛シールが付属。ノリが強くて微調整がしにくいので、はみ出した部分はナイフでカットしました。

コクピット完成

内装はブラックと36 RLM74 グレーグリーンで塗り分け。シートの模様はデカールで再現します。

ハセガワ 1/12 カワサキ 500-SS MACH III (H1)

2024年1月完成

オートバイモデル第6弾は元祖最速マシンのカワサキマッハⅢです。

マッハⅢは北米市場をメインターゲットにして当時としては珍しい並列3気筒エンジンは強烈なパワーを出しましたが、それにフレームやタイヤがついていかなかったようです。かえる工房にとっては「パワーはあるがとんでもないジャジャ馬だった」とウワサに聞くだけで、まさに「伝説のマシン」です。この頃からバイクのデザインがスタイリッシュになり始め、CBやZもカッチョいいのですが、迷車好きのかえる工房としてはどこかバランスが狂ったようなマッハⅢの歪なスタイルがけっこう好みだったりします。

空冷2ストローク並列3気筒 最高出力 60hp / 7,500rpm
乾燥重量 174 kg
  1969年発売

今まで作ったバイクモデルはほとんどがタミヤ製でハセガワのバイクキットは初めてです。今回のテーマは「スポークの張り替え」。プラ製の太いスポークでは萎え萎えですが、張り替えとなるとハードルが高くて「CB400four」「SR400」などになかなか手が出せなかったのですが、アオシマの「ドリームCB750 FOUR」も予約したので、思い切ってチャレンジしてみました。

yahooオークションに出品中!

上から見ると旧時代のスリムな車体に幅広の並列3気筒エンジンを無理やり積んだのがよく分かります。このいかにもアンバランスなところがマッハの魅力です。

今回の1番のポイントはスポークの張り替え。キットの太いスポークをカットして虫ピンに変更。初めてにしてはうまくいきました。d(^_^o)

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約140点。タンクやシートの裏など完成後にはほとんど見えない部分まで細かく再現しているためパーツ数はかなり多めです。古いバイクなのでメッキパーツが大量にありますが、今回はメッキをできるだけ生かして製作する予定です。

デカール

白マッハ用の紺ラインも入っていますが、説明書にはなぜか黒マッハ用の指示しかありません。メーターも輸出用と国内用の2種が付属します。

仮組み

主要パーツの仮組み完了。いかにも前輪荷重が少なそうなデザインです。「3速までウイリー」という伝説はマッハⅢがパワフルであったという文脈で語られますが、実はただ単に車体バランスが悪かっただけではないでしょうか?

スポーク部

やはりキットのままでは太くてモッサリしています。実車のスポーク径を1/12にすると0.3mmほどですが、キットのパーツを測ってみると0.7mmもありました。プラスチック製ではこのくらいの太さでないと強度的に無理が出るらしいです。

スポークの張り替え

メッキはがし

というわけで、スポーク張り替えにチャレンジ。とりあえずホイールをキッチンハイターに漬けてメッキ落とし。原液に漬けて2〜3分でキレイにメッキが落ちました。

接着

メッキ剥がしをしたホイールのリム部分だけを接着。クリップではさんでガッチリ接着します。

スポーク位置のチェック

いよいよスポークを切り取りますが、その前にハブの位置とスポークを差し込む角度をマーカーでアタリをつけておきます。

スポークの切り取り

スポークとハブの位置をマジックでチェックしてスポークを切り取り。もう後戻りはできません・・・(−_−;)

スポークとニップル

スポークは0.35mm径の虫ピンを19mmほどの長さにカットして端を2mmほど折り曲げ。ニップルは真鍮パイプ(0.6mm径)を長さ2mmにカットしてスポークに通します。

スポークはり完成

ハブは0.4mm、リムは0.6mmの穴を開けて一本ずつスポークを接着。接着部が少し汚れてしまいましたが、初めてにしては思ったよりうまく行きました。d(^_^o)

外装パーツの製作

タンク

初期型マッハの特徴、通称「エグリタンク」。おそらくコストダウンのためでしょうが、H1Aからこのリブがなくなります。実用的には大差ありませんが、デザイン的にはこちらの方が好きです。パーツの成形がイマイチ良くないので接着線にパテ埋めをしました。

下地塗装

サフ代わりにフィニッシャーズの「ファンデーショングレー」で下地塗装。

本塗装

フィニッシャーズの「ファンデーションホワイト」で本塗装。黒マッハはあまり馴染みがないので、やはり白マッハ仕様で製作することにしました。細かい仕様が違うかもしれませんがそこは気にしないことにしました。

デカールはり

白マッハ用の紺色のデカールを使用。タンク前部の曲面部にシワができやすいですが、ハセガワのデカールは繊細なので、少しずつマークセッターを塗って慎重に馴染ませます。

エンジン・フレームの製作

シートの磁石接続①

シートを脱着可能にしたいのですが、取り付けダボが小さくてすぐにポロポロ落ちてしまいます。そこでシートとシートレールに虫ピンと1mmネオジム磁石を埋め込みました。

シートの磁石接続②

このように逆さまにしてもシートが落ちることはありません。これで完成後もシートを外して細部まで鑑賞できるようになりました。

エンジン組み立て

今では見られることのなくなった空冷3気筒エンジン。エンジンカバーは仮組みですが、ここまで組み立ててからでもフレームに搭載可能です。

エンジン・フレーム完成

エンジン、キャブ、エアクリーナーなどを塗装してフレームに組み込み。なかなかこだわりのキットで、プラグコードだけでなくフューエルパイプやアクセルケーブルなども再現されていてパイピングがなかなか大変でした。

シートの塗装

シート裏は光沢ブラックで、シート表面はセミグラスブラックで塗装。シートのレザーの質感を出すためにあえて砂吹きをして梨地に仕上げました。

足まわりの製作

スイングアーム

左右パーツの接着部にはなぜが取り付けダボがありません。ピポット部にネジを通すので強度的な問題はないと思いますが、なんとなく気持ち悪いのでプラ板でガイドを作りました。

フロント足回り完成

足回りを塗装して組み立て。ホイールはガイアノーツのプレミアムミラークロームで塗装。Fフォークのインナーチューブにはハセガワのミラーフィニッシュを張りこみました。

リア足回り完成

同じように完成したリアホイールを組み付けてリア足回り完成。リアフェンダー、チェーンカバー等はキットのメッキパーツをそのまま生かしました。

最終組み立て

マフラー組み立て

マフラーはメッキパーツを生かしてそのまま接着。パーツの精度が高くアンダーゲートになっているおかげで接着線はそれほど目立ちません。左右非対称の三本マフラーがカッチョいいです。

リアサスペンション

リアサスはメッキの一体パーツ。ここはスプリングを組み込む形式にして欲しかったところです。完成後に見えないような部分はやたら細かく再現しているのに・・・(´・_・`)

ハンドル周り組み立て

ハンドルは4種類が選択可能。今回はアップハンドルでミラーが左右につけられるものを選びました。メーターのデカールも複数付属しますが、国内用のレッドゾーンのやたら広いものを使用。

ステアリングダンパー

フロント右にステアリングダンパーがつきます。フレームとトリプルツリーを繋ぐものですが、このサイズで可動を再現するのは難しいので、フレームのみに接着します。

外装パーツ取り付け

タンク、サイドカバーにクリアーコートをして研ぎ出し、コンパウンドで磨いてツヤを出してから本体に取り付け。接着方式なのでせっかく作ったフレーム部分がほとんど見えなくなってしまいました。(´・_・`)

No.35 ハセガワ 1/35 メカトロウィーゴ ウォーム&クール 東雲研究所ver.

2023年11月完成

次の依頼品はハセガワの1/35 メカトロウィーゴ。模型屋に行くとよく見かけるので、存在自体は知っていました。ロボットといってもMSやCAのようにビームライフルやミサイルで戦うものではないのでスルーしていましたが、一部では根強い人気があるようです。

今回の依頼品はあらゐけいいち氏原作漫画の「日常」とコラボした「東雲研究所ver.」で、かわいいイラスト入りのパッケージの中には「メカトロウィーゴ」2体と「はかせ」「なの」「阪本さん」のフィギュアが付属しています。

メカトロウィーゴ クール

子供用で武装がないためサイズが小さいですが、胴体部がほぼコクピット空間で内燃機関を積んでいない点など「装甲騎兵ボトムズ」に登場するATと設計思想がかなり似ています。

メカトロウィーゴ ウォーム(コクピット開状態)

胴体はほぼコクピット空間で内燃機関はありません。おそらく背中のバッテリーから電力を供給し、手足に設置された超小型モーターで関節を可動させるという設定なのでしょう。ファンシーなデザインですが、現在の科学技術の延長で実現可能な設計になっています。

はかせ・阪本さん・なの

オマケの1/20 はかせ

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

メカトロウィーゴのパーツ数は約70点×2体。1/35というのでスコープドックくらいかと思いましたが、子供用ロボットなので、一回り小さく(ツヴァークくらいか?)手足が細くて細かい部品が多いです。

メカトロウィーゴ

仮組み

接着剤なしで組み立て可能。パーツごとにうまく色分けされており、無塗装でもほほイラスト通りに仕上がります。「ウォーム」と「クール」は成形色以外は全く同じです。

腕関節

ヒジの可動はこのくらいが限度。腕にロール軸がないのでポージングが限られます。ポリキャップは肩関節のみで、ヒジや手首は軟質プラの組み合わせなので折れないように注意が必要です。

足関節

腰が解放式なのでモモは360度可動しますが、ヒザと足首の可動はこのくらいが限度です。モモつけ根と足首のみポリキャップ+ボールジョイント式です。

バイザー開閉

肩の内側に仕込まれたポリキャップでバイザー部が開閉可能。まるで、ボトムズのATみたいです。(^∇^)

コクピットハッチ開閉

バイザーと同軸で胸のハッチがガバッと開いてコクピット解放。中の2本のレバーで操縦します。まるで、ボトムズの(以下略)

塗装①

今回は成形色を生かして部分塗装のみのご依頼です。

①口?:ホワイト ②テールライト:ダークグレー ③シート:オレンジ ④ツメ:ブラックグレー

塗装②

足の細部塗装は発色を良くするために下地にホワイト塗っておいてから本塗装。

デカールはり

ボディ前後に「東雲研究所」などのデカールはり。お腹の部分は丸みがきついので、マークセッターを塗って馴染ませました。

塗装完了

全パーツの塗装完了後にフラットクリアーでコーティング。クリアが完全乾燥したら、各パーツを組み立てて完成です!

フィギュア

仮組み

左から1/20のはかせ(大)、1/35のなの、阪本さん、はかせです。はかせ(大)は1/20のメカトロウィーゴと組み合わせるためボーナスパーツのようです。

サフ吹き

軟質プラで成形されていて塗料の食いつきが悪そうなので、プライマーサーフェイサーで下地塗り。今回、メカトロウィーゴはお手軽コースなので、こちらの方がメインになります。

デカールはり

肌と口を塗装して瞳デカールはり。瞳が入るとぐっと可愛くなります。1/35の口はすごく細いので、時間をかけて描いては修正してを何度も繰り返しました。

阪本さん塗装完了

「しゃべれるスカーフ」で人間の言葉で話すクロネコの阪本さん。赤のスカーフはエナメル塗料で筆塗りしました。

はかせ塗装完了

細部はやはりエナメル塗料で筆塗り。髪をオレンジで、ネクタイをレッドで塗装しました。

なの塗装完了

はかせに作られたロボット少女のなの。制服の塗り分けが複雑でかなり時間がかかりました。

ハセガワ 1/200 ANA B787-8

2023年4月完成

旅客機シリーズ第2弾。今回の依頼品は機体番号を「JA808A」に変更するだけで、新品キットを普通に製作しました。

  

軍用機のプラモデルは子供の頃死ぬほど作ったので、軽い気持ちで始めましたが、大きな機体の取り回しが面倒で、デカールのはりつけにかなり手こずりました。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

ハセガワの飛行機キットとしては一般的なパーツ構成で、全面に繊細なモールドが入っています。ネットの評判では作りやすい良キットらしいです。

組み立て説明書・デカール

青のストライプはデカールで再現。MD11のリペイントではデカールの劣化に泣かされましたが、今回は新品なので大丈夫でしょう。駐機状態で製作するので、スタンドは使用しません。

組み立て

仮組み①

とりあえず仮組み。ハセガワらしく精度が高くパーツがピッタリと合いますが、胴体と主翼ははめ込みがキツいので少しクリアランスを取る必要があります。

仮組み②

B787は機首が短めで主翼の先端がイルカのヒレのような独特の形状をしていて、この角度からがいちばん美しく見えます。

胴体の組み立て

駐機状態でバランスをとるため機首にオモリを入れる必要がありますが、このキットにはオモリ用のネジが付属していました。昔は自分で粘土や鉛を詰め込んだのですが、ずいぶん親切になったものです。

主要パーツの接着

胴体、主翼、水平尾翼を接着。長いパーツは接着剤が乾燥する前にハガレて来ることがあるので、輪ゴムやクリップで固定して一晩放置。

パテ埋め

精度が高いと言っても多少の段差はできるためパテ埋めをします。瞬間接着剤のほうが作業時間が短縮できるのですが、繊細なモールドをツブさないようにあえて溶きパテを使用しました。

ランディングギア仮組み

ランディングギアを仮組み。きちんと地面に接地するようにすり合わせをします。

パーツ洗浄

組み立てが完了したので、次はいよいよ塗装作業ですが、その前にパーツ洗浄を行います。ぬるま湯に中性洗剤をまぜて歯ブラシで磨きます。

本体塗装

サフ吹き

モールドが埋まらないように、サーフェイサー代わりにフィニッシャーズの「ファンデーショングレー」を使用。表面の細かいキズをチェックして600〜1000番のヤスリで磨きます。

ホワイト塗装

胴体と主翼を接着してファンデーションホワイトで塗装。水平尾翼とエンジンはまだ仮組みです。

翼端のシルバー塗装

主翼、水平尾翼、垂直尾翼のそれぞれ翼端をマスキング。

翼端のシルバー塗装

翼端をシルバーで塗装。大きなはみ出しもなく割とキレイに塗り分けられました。

デカールはり

通常なら塗装を済ませてからデカールをはるのですが、デカールのラインと下面色をピッタリと合わせる必要があるので、先にブルーのラインのみ貼りつけ。デカールが乾燥したら保護のためクリアーコート。

機体下面塗装

1週間以上かけてデカールとクリアコートを乾燥。マスキングをしてグレーFS16440で機体下面を塗装。

マスキングはがし

デカールがはがれないように注意してマスキングはがし。下面色のラインはキレイに出ましたが、やはりデカールの一部が持っていかれました・・・。

デカールの修復

マスキングを剥がす時に持っていかれたデカールをタッチアップ。

機体番号の変更

今回のご依頼は機体番号「JA808A」で製作ですが、このキットには「JA804A〜JA807A」のデカールしか付属しないので切り貼りをして「JA808A」を再現。

塗装のタッチアップ

マスキングテープでは尾部の下面塗装の丸みがどうしてもうまく出せなかったので筆塗りで修正。その他、細かい塗り忘れやはみ出しを修正。

エンジン塗装

下地塗装

エンジン周りは主にシルバーなので、とりあえずブラックで下地塗装。

エンジン中心の渦巻きマーク

キットには黄色の渦巻きデカールが付属するのですが、依頼者様のご希望でホワイトで筆塗りしました。

エンジン前縁部

エンジン前縁部はシルバーに塗装しましたが、組み立て説明書をよく見ると、機体色と塗り分けがあることが判明・・・(´・_・`)。改めて塗り直しましたが、もう少し分かりやすく塗装指示をしてもらいたいものです。

エンジン噴射口

エンジンの噴射口は黒鉄色、シルバー、焼鉄色で塗り分け。

エンジン完成

エンジン吸気ファンの塗装は説明書では黒鉄色と指示されていますが、依頼者様のご希望でシルバーで塗装してブラックでスミ入れをしました。これはこれで模型映えしてなかなかいい感じです。

完成!

ハセガワ 1/20 F-15J 女性パイロット

2023年3月完成

1/72のF15-Jに1/20のレジン製フィギュアが付属したキットですが、今回はフィギュアのみの製作依頼です。模型雑誌がガンプラ専門誌になって久しく、ハセガワさんもマクロスなどのキャラものに手を出し、飛行機やカーモデルにも美少女フィギュアを組み合わせたキットが発売されるようになりました。一昔前は「飛行機のハセガワ」と言われたものですが、時代の変化を感じさせます。「FSS」の作者の永野護氏がタミヤMMシリーズのファンであるが故に、自身がデザインしたモーターヘッドを「タミヤだけには商品化して欲しくない」と言っておられた気持ちがなんとなくわかります。

・・・とかなんとか言いながら、かえる工房もいつかハセガワの1/24MAT女性隊員付きマットビハイクルを手に入れようと思ってたりします・・・(^_^*)

製作記録

レビュー

パーツ一覧

ハセガワのHPによると原型製作は辻村聡志氏。1/20のごく小さいフィギュアですが、左足と左腕が分割されていて恐ろしく緻密なモールドが再現されています。

組み立て・表面処理

パーツ洗浄

中性洗剤を混ぜた熱湯でゆでて離型剤落とし。この後、念のため奥まった部分を歯ブラシで磨きました。

仮組み

大雑把にバリを取った状態でとりあえず仮組み。ううむ・・・、こんなに美人でスタイルのいい女性自衛官が現実に存在するのだろうか・・・なんて言ったら叱られるかな?

表面処理①

捨てサフを吹いてパーティングラインやバリを修正。首の周りの荒れた部分はWAVEの「ダイヤモンドヤスリナイフ型」でコリコリ削ってみがきました。

表面処理②

頭頂部にあったレジンの湯口をカットして、消えてしまった髪のモールドを雲母堂本舗の「ライナーソー」で掘り直しました。

塗装

塗装①

下地にマルチプライマーを吹いて、肌の下地塗装としてガイアノーツフレッシュホワイトを吹き付け。

塗装②

エナメル塗料で髪、衣装などを筆塗り。下地塗装なのでまだムラムラですが、ここから少しずつシャドーやハイライトを入れていきます。

塗装③

塗料を一段暗くして髪や衣装をウォッシング。同時に塗り分けの細かい部分を修正。

塗装④

一段明るくした塗料で髪や衣装にドライブラシ。ツナギの色がまだ暗いのでもう少し明るくします。

塗装⑤

さらに明るい色でドライブラシをかけてツナギの色を調整。階級章などのデカールをはって胴体部はほぼ完成。

塗装⑥

瞳はデカールを使いましたが、そのままでは少しブキミなので、クリアオレンジとクリアレッドで目のフチにシャドーを入れ、ホワイトでハイライトを入れました。

ディスプレイベース

ディスプレイベース①

キットにはディスプレイベースが付属しないので、適当なものをジャンクパーツからチョイス。

ディスプレイベース②

何に使われていたものか不明ですが、タタミのようなモールドが入っていて流石に不自然なので、グレーで塗りつぶしてコンクリート風にしました。

JC wings 1/200 JAL MD-11

金属製完成品リペイント

金属製飛行機模型のJAL MD-11 JA8580をJA8582のサンアーク塗装にリペイントするという依頼が入りました。

ギャラリー

製作記録

レビュー

旅客機の金属製モデルというのは初めてですが、金属製カーモデルやモデルガンを作ったことがあるのでその応用でなんとかなるでしょう。

JC wingsというのは中国のメーカーらしいですが、なかなかカッチョイイ!デスクトップモデルというのでしょうか?窓やハッチなどのモールドがなくほとんどデカールで表現されています。塗装もピカピカの光沢仕上げです。

ランディングギアは磁石接続で脱着可能。ダウン状態とアップ状態を選択できるようになっています・・・が、設計ミスなのか、単なる不良品なのか、機首のランディングギアのハッチがきちんと収まりません・・・。こういうところがやはり中国クオリティなのでしょうか?

パーツ分解

左右のエンジンポッドを分解。少し引っ張るとポロッと取れてしまいました。本来はほめられたことではないのですが、今回はクオリティが低いことが逆に幸いしました。

胴体についたアンテナ、ピトー菅、灯火などの小部品を分解。おそらくエポキシ接着剤を使っていたようでエナメル溶剤で溶かすことができました。

作業台の作製

プラモデルに比べると非常に重く翼の分解もできないので、専用の作業台が必要です。近所のホームセンターで見つけた発泡スチロールブロックがピッタリでしたが、軽すぎて不安定だし割れたりゆがんだりする可能性があるので、しっかりした木製のものを自作することにしました。

ホームセンターを何軒か回って適当な材料を入手。内径31mmの木管を中央で真っ二つにして、木ネジで丸棒と飾り台に接続。あくまで作業台なので精度はテキトーでスキマができたところには木工用ボンドを流し込んで強引に固めました。

このようになります。これで上向きでも裏返しでも安定して作業ができるようになりました。次はいよいよ本格的な作業に入ります。

塗装はがし

塗装はがしにはアサヒペンの「強力塗料はがし液」を使用。非塩素系でオレンジのような柑橘系の匂いがします。ゼリー状で水で用具が洗えるので使い勝手も良好です。

塗料はがし液を塗って5分ほど待つと、みるみる塗装面にシワがより、マーキングなどがはがれてきました。ただ、ベース色の白とグレーの部分は強力な塗料を使っているようでかんたんにはがれてくれませんでした。

はがし剤を塗っては放置、塗っては放置を何度か繰り返すとハシの部分から塗料がめくれ上がってきて、そこから塗装面にはがし剤がまわってきたのか連鎖反応的にはがれてきました。

ランディングギヤも塗装はがし。こちらは真鍮製でしょうか?金色の地肌が出てきました。

はがし剤で落としきれなかった塗料をスチールウールで磨いて銀色の地肌をむき出しにした状態。ずっしりと重く、磁石がつかないところを見ると無垢の亜鉛合金製のようです。

最初に取り外したアンテナとピトー菅。本体は亜鉛合金ですが、こちらは磁石につくので鉄製のようです。作業中の破損を避けるためいったん取り外しましたが、思ったより頑丈なので再接着してから塗装をしたほうがよさそうです。

塗装

下地塗装①

塗料の食いつきをよくするために金属表面にはマルチプライマーを吹きます。プライマーが乾燥したら、サーフェイサー代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレーで塗装。

下地塗装②

プラモデルのようにパーツをクリップにはさんでというわけにはいかないので、まず下面を塗装して、十分乾くのを待ってから上面を塗装します。

下地塗装③

ランディングギヤ、エンジンポッドも同じようにファンデーショングレーで塗装。

グレーFS16440の塗装

本体下面・主翼・水平尾翼・エンジンステーなどをグレーFS16440で塗装し、マスキングをします。塗り分けの複雑な部分はハセガワの塗装図を1/200に拡大したものを型紙にしてマスキングシートを作製。

マスキング

マスキング完了。念のためにマスキングテープのスキマにマスキングゾルを流し込んでおきます。

翼の塗装①

主翼、水平尾翼上面の中央部分をニュートラルグレーで塗装。

翼の塗装②

主翼、水平尾翼の下面はニュートラルグレーと黒鉄色で塗装。

塗装済みの本体下面、主翼、水平尾翼をマスキング。

エンジンノズルとステーの部分をマスキング。

胴体やエンジンナセルの塗装色はハセガワのプラモデルキットでは(316)ホワイトFS17875と指示されていますが、依頼者様のご希望でタミヤのLP-39レーシングホワイトを使うことにしました。

基本塗装完了。天候不良の日が多くてなかなか塗装が進まなかったため、ここまで来るのにけっこう時間がかかってしまいました。

デカールはり①

問題発生!ハセガワのデカールを使用しましたが、水につけるとバラバラに。見た目には結構キレイだったのですが、かなり劣化していたようです・・・(´・ω・`)やむを得ず、V1DDECALSのものに変更しましたが、赤がスケスケで使い物になりません。サードパーティ品にしてはずいぶん質が悪いです。

デカールはり②

依頼者様からハセガワの純正デカールのスペアを送ってもらえたので、再チャレンジ!今回は念のためクリアーコートで補強してから、慎重にはりつけ。国産デカールはタミヤ以外は信用できないと聞いたことがありますが、今回のことで改めて実感しました・・・(´・ω・`)

デカールはり③

胴体にはモールドが全くないのでマスキングテープをはってガイドラインに。窓のような細長いデカールはかんたんにちぎれてしまうので、最初から短めに切って、貼りながらつないでいきました。

デカールはり④

胴体下部のパネルラインはハセガワのデカールに付属しないので、社外品デカールを使用。赤はスケスケでしたが、黒は特に問題ありませんでした。

デカールはり⑤

反対側も同じように社外品デカールと細かいデカールをはって完成。

ADFレーダーと着氷マーキング

「自分で作る!デカールシール」でADFレーダーと着氷マークのデカールを自作。

機種レドームのライン

0.1mmの細切りデカールを張り込んで機種レドームのハッチラインを再現。三次曲面に直線デカールをなじませるのに苦労しました。

本体下面の修正

本体下面の塗装にキズを発見したのでタッチアップ塗装

クリアーがけ

デカールの保護とツヤ出しのためにクリアーがけ→研ぎ出しを4回ほど繰り返し。かなり完成に近づいてきました。(^∇^)

ランディングギアの装着

かなり厚塗りをしているため塗装の厚みでランディングギアが収まらなくなったので、すり合わせをしました。

完成!

1000番〜3000番のスポンジヤスリで塗装面を研ぎ出し、コンパウンドで磨いて完成です。

アオシマ1/24トヨタ2000GT(後期型)

2022年1月完成

「ユーたち日本人なのにどうしてそう外車に乗りたがるのかね?・・・日本にもすばらしい車がたくさんあるじゃないか」

( ̄∇ ̄)

「その中でもミーの愛車、あれが日本のほこる最高の車ね!」

( ̄∇ ̄)

バーン‼︎

「・・・・・・!」「まぼろしの名車といわれるトヨタ2000GT」

(◎_◎;)

「ミーのマシンがついに完成したぜ〜!フッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホッホ!〜!」

( ̄∇ ̄)

製作記録

トヨタ2000GTというと、長年ハセガワのキットが決定版でしたが、突然、アオシマからニューキット発売の発表!しかも珍しい後期型!!(◎_◎;) 以前は前期型のナンバープレートだけを隼人ピーターソン仕様にして製作したことがありますが、今度こそ本物が作れるのです(^O^)。アオシマらしいゆるさも見られるものの、モデラーの気持ちを理解した新しい試みがされているなかなかの良キットです。

ここまで来たら007のオープンカー仕様も欲しいものですが、ハセガワさんかアオシマさんから発売してくれないものでしょうか(≧∇≦)

製作上の注意点

①パーツのはめ込みがスナップキット並にきつく、仮組みをする場合は要注意。

②ゲートが太いせいかランナーから切り出す時に細かいパーツが破損しやすい。

③フロントサスのアッパーアームが別パーツになっていて位置決めが難しい。

④インテリアのデカールが馴染みにくく割れやすい。

⑤好みの問題ですが、車高が高くて少しカッチョ悪い。(´・ω・`)

キットレビュー

外箱の完成写真。

このキットを手に入れて最初に引っかかったのがコレ。同社のMG-Bもそうでしたが、車高が妙に高い( ´△`)。数値的には正確なのかもしれませんが、ミニチュアカーとしての見栄えを考えるともう少し車高を下げてもよかったのでは?

ボディラインの比較。

上がアオシマの後期型。下がハセガワの前期型。ハセガワのほうがディティールがシャープですが、アオシマのほうがデフォルメが効いたボディラインで、私は個人的にはこちらのほうが好みです。

エンジンレスで最低限のパーツ構成なので、人によっては物足りないと感じるかもしれませんが、完成すると見えなくなるような部分が妙に凝っているキットよりこういうシンプルな方が好きです。

メッキのウィンドーフレーム

ウィンドーフレームは別パーツ化されています。私が知る限りこのようなパーツ構成のキットは初めてです。

追記:後で知りましたが、これより先に発売されたタミヤのフェアレディ240Z -Gがすでにこの方式を採用していました。

タイヤとホイール

タイヤは海外製キットのようなナイロン製?で、ゴム製のものと比べるといささか質感に欠けます(´・ω・`)。ホイールはメッキを落として塗装する予定です。

ウィンカー、テールランプ

着色済みのプラで成形されていて塗装の手間が省けます。今までどうしてこういうキットがなかったのか改めて考えると少し不思議です。

ナンバープレート

プラ製(左)の他にアルミ製(右)のものが付属。プラ製に比べると非常に薄くフチにはリブが再現されています。ナンバープレートにこだわる人には嬉しいオマケです。

デカールとメタリックシール

メタリックシールは使用方法が書かれておらず何のために付属しているのかは謎(´・ω・`)。それよりエンブレムやメーターリング用のインレットシールを付けてもらいたかったです。

謎の不要パーツ

エアコンのように見えますが、説明書にはただ「不用パーツ」としか記されていません。こういうユルいところがいかにもアオシマらしいですね。(^O^)

シャーシの製作

フロントサスの組み立て

アッパーアームが別パーツになっていて取り付け位置も曖昧なので、アライメントが正確に出ているか注意して接着します。

足回りの仮組み

はめ込みがスナップキット並みにキツく分解時に何ヵ所かダボを折ってしまいました(´・ω・`)。ダボの受けを一回り広げてから仮組みをしたほうが安全です。

ボディの仮組み

ボディをのせてみましたが、やはり車高が高くモッサリした感じ。60年代車なのでこんなものかもしれませんが・・・。

アオシマ、ハセガワ、実車との比較

車高調整をしているのかもしれませんが、実車が一番j低く見えます。ハセガワは少しノーズが下がっています。アオシマはやはり腰高でタイヤハウスのスキマが広すぎるように見えます。

シャーシの塗装完了

サスを削れば車高を下げることができそうでしたが、今回はキットのままストレートに組み立てました。ハセガワのキットでは黒一色でしたが、アオシマのはフレーム部分を明灰白色で塗装と指示がありました。

ダッシュボード完成

インパネの木目はデカールで再現しますが、デカールが硬めでマークソフターを使っても馴染ませるのが難しく割れやすいので注意が必要です。

コクピット完成

シート後ろの木目の部分もデカールで再現しますが、シルバーのフチがうまく馴染みませんでした。この辺はインレットシールにしてもらいたかったところです。

ホイールのメッキ落とし

サンポールに漬けてホイールのメッキ落とし。メッキの下地にはクリアーが塗装されていたので、さらに薄め液に漬けて歯ブラシでゴシゴシ。

ホイールの塗装

クレオスのメッキシルバーNEXTで塗装。この塗料はメッキには見えませんが金属感を表現するにはピッタリです。ホイールのスポーク部分はエナメルのガンメタルで筆塗りします。

マフラーのメッキ落とし

マフラーもメッキを落としました。エキパイは真鍮パイプに置き換えようかと思ったのですが、1.8mm径のものがなかったので穴を深めに掘り直すだけにしました。

マフラーの塗装

CB750FではSHOW UPのリアルクロームライトを使いましたが、1/24では派手すぎる気がしたので、ガイアノーツのプレミアムミラークロームを使用しました。

https://kaerukobo999.com/2021/09/07/gundam-marker-silver

ボディの製作

ウィンドーの仮組み

パーツの精度は高く、ゲート処理をきちんとすればピタリと収まります。

切り取り時の注意!

リアウィンドーは窓枠にはめこむためにゲートを少し残して切り取ります。私はうっかりして短く切ってしまいました。(*´∀`*)

ボディのパーティングライン消し

ボディのパーティングラインをサインペンでマーキング。金型が新しいせいか技術が進んだのか、パーティングラインは非常に薄く、クオリティを気にしないならこのまま塗装してもいいくらいです。

ボディの表面処理

240番のスポンヤスリでパーティングライン消し→捨てサフ→400番〜600番で表面処理。フロントノーズにヒケが出ていたので、この辺りを特に念入りに磨きました。

バックミラー

バックミラーはただ接着するだけの指定になっていますが、ランナーのゲートがダボがわりになりそうなので、フェンダーに1mm穴を開けて差し込み式に加工しました。しっかり固定したいなら真鍮線を埋め込んだ方がいいのですが今回はお手軽加工にしました。

ボディ塗装①

ボディ内側をセミグロスブラックで塗装。

ボディ塗装②

マスキングをして下地塗装。今回はサーフェイサーの代わりにフィニッシャーズのファンデーショングレーを使用。

ボディ塗装

1500番のスポンジヤスリで下地塗装を軽く研いでから、ファンデーションホワイトで塗装。

ボディ塗装

デカールを貼って光沢クリアでコーティング。2000番〜4000番のスポンジヤスリで塗装面を軽く研いでから、コンパウンドで磨き込み。最後にスミ入れをしました。

ウィンドーフレームの接着

完成したボディに「ハイグレード模型用セメダイン」でウィンドーフレームを接着。この接着剤は曇らないし多少はみ出しても軽くこすればかんたんに落ちるので、クリアーパーツやメッキパーツの接着に向いていますが、接着力が弱く乾燥に時間がかかるので、マスキングテープで固定して1日ほど放置します。

ウィンドーの接着

一晩おいて接着剤が乾いたのを確認したら、今度はウィンドーを接着。やはりマスキングテープで固定して1日ほど放置します。

ナンバープレートの作成

ナンバープレートメーカー

アオシマのHPを見ていたら「ナンバープレートメーカー」なるものを発見!WEB上で作成してプリントアウトすれば好きなナンバープレートが自由に作れるというものです。

ハイキューパーツのホワイトデカールにインクジェットでプリントしましたが・・・う〜〜む、文字がかすれているしデカールが薄くて透けています。ハイキューパーツのデカールはすぐに丸まってクシャクシャになるし、それほど質が良くないようです(´・_・`)

結局、今までどおりに、WAVEのNデカールで作成。

今回の失敗はおそらくプリンタとデカールの質によるものなので、デカールを変えてレーザープリンタでいつか改めてチャレンジします!

左がナンバープレートメーカーで、右がNデカールで作ったもの。クオリティの違いが一目瞭然です。

最終組み立て

ボディとシャーシをドッキング。シャーシを入りやすくするためにアンダーパネルが後ハメになっています。

マフラーもボディをはめてから接着します。

初見では車高が高すぎるように感じたのですが、見慣れてしまえばこんなものかなと思えるようになりました。別パーツ化された窓枠は精度が高くてなかなかよかったのですが、タイヤはやはりゴム製にしてもらいたかったです。

 

ハセガワ 1/24 ランチアストラトスHF ”ストラダーレ”

2021年10月完成

製作記録

製作上の注意点

①ボディとシャーシの組み合わせが非常にタイトでヘタにはめ込むと破損の恐れがある。

②ラジエーターグリル、カウルのキャッチピンなどがショボいので、できれば別売のエッチングパーツを手に入れた方がよい。

③非常に薄くて破損しやすい部分が多い。

キットレビュー

ストラトスは私が「死ぬまでに一度は乗ってみたい車」ベスト10に入りますが、大好きな車であるが故になかなか手が出せませんでした。タミヤと比べると明らかにワンランク落ちますが、フジミのやつよりはマシだろうと今回はハセガワのキットを選びました。

箱を開けるとエンジンレスのわりにやけにパーツが多いなあと思いましたが、実はラリーバージョンのランナーを流用しているために使用しないパーツが大量に入っていたのです。パーツ一覧の網掛けの部分が不用パーツです。

ラリーバージョンのホイールも付属しますが、タイヤサイズが違うため、そのまま使用することはできません。ランボルギーニミウラと同様タイヤはランナーつきですが、サイドウォールのモールドが再現されており、この点はミウラより改善されています。

シートやダッシュボードなどの内装もラリーバージョンのものが付属。選択の余地があるという意味ではサービスと言っていいのでしょうか?

なんと!クリアーパーツのランナーがグンニャリと曲がっています!パーツそのものは影響ないようですが、どういうわけでしょうか?こんなに酷いのは大昔の海外キット以来です・・・( ´△`)

ボディ下部の回り込みが非常にきついというデザイン上やむを得ないのでしょうが、説明書をよく読むと恐ろしいことが書かれています・・・(´・_・`)

シャーシ・コクピットの作製

エンジン周りやフレーム類はやたら細かくパーツ分割されているので、同色のパーツをあらかじめ組み立てておきます。

シャーシの塗装完了!・・・と思ったらやってしまいました(@_@)。マスキングテープをはがすときに指が引っかかって「パキッ」。このキットはやたらと肉厚が薄くて破損しやすい部分が多いので注意が必要です。

シャーシにエンジンパーツとフレームを接着。破損したシャーシパーツは瞬間接着剤で固めてなんとかリペアしました。

リアサス周りのパーツも細かく分割されているので、ある程度組み立ててから塗装をします。取り付け位置が曖昧なので、左右の角度がそろうようにバランスを見ながら注意して組み立てます。

ホイールはガイアカラーEX-ゴールドで塗装。メッキではない金塗装を再現するならこの色が一番です。発色をよくするために下地には黒を塗りました。

足回りの組み立て完了。フロントはいいのですが、リアの足回りは取り付け位置がはっきりないので、注意して組み上げます。さて。車軸がきれいに通っているかどうか・・・。(´・ω・`)

4輪がピタリと接地!この前のミウラでは失敗してホイールが浮いてしまいましたが、今回はうまくいきました(^O^)

コクピット完成!このキットではドアの内張りやダッシュボードはボディ側につくのでシャーシ側はこれだけです。シートは黒の下地を少し塗り残す感じでブルーを塗装して立体感を出してみました。説明書の指示にはありませんでしたが、せっかくなのでシートベルトのデカールもはってみました。

スペアタイヤはラリーバージョンのまま( ´△`)。完成すればどうせ見えなくなるので、塗装はけっこうテキトー。ボンネットが外せればがんばって作り込むのですが、このキットは完成後は見えなくなるパーツが多くてちょっとストレス。私は見えないところはどーでもいい派なので、いっそ板シャーシに軸を通しただけのキットでもいいのですが・・・。

メーターパネルの塗装はいつも悩まされますが、今回マスキングゾルを使った塗装を試しました。まず、メーターパネルの白銀を塗装。メーターのフチやボタンの部分を残すようにマスキングゾルを塗布して黒を吹きました。タッチアップなしでこの状態です。思ったよりうまくいきましたがいかがでしょうか?

ボディの表面処理

とりあえずボディの表面処理。パーティングラインの部分をサインペンでなぞってガイドにします。ボディもラリーバージョンの流用で、キャッチピンやジャッキポイントなど不必要なモールドがあちこちにあります。

フロントのルーバーは抜けが悪いところやバリがでているところがあるので、デザインナイフと細切りした400番の紙ヤスリ整理してシャッキリさせます。

ボディサイドの下部にジャッキポイントのでっかいモールドがありますが、ストリートモデルには不用なのできれいに削り落とします。

ボディのプレスラインにそってリアフェンダーに水平にモールドが入っていましたが、考証ミスのようなのでパテで埋めてツライチにしました。

スポイラーにはけっこう大きなヒケがあるので、waveの黒い接着剤でパテ埋め。リアスポイラーはモールドがぼんやりしているので、表面に0.3mmプラ板をはって段差表現をしました。

ラジエーターグリル下のバーは非常に細くボディの表面処理をしている時に折ってしまったので、0.3mmプラ板で補強。写真ではわかりにくいですが、サインペンで黒く塗った部分が元々のパーツで、その裏にプラ板をはりました。

インジェクションキットにしては表面がベタついている気がしたので、念のため中性洗剤で8時間ほど漬け洗い。

フロントとリアのオーバーハングの内張を接着してボディ内部を黒で塗装。リアの内張の断熱部分?はシルバーで塗り分け。やはりこのキット、見えないところが妙に凝っています。こんなところに凝るよりも、キャッチピンなどの小物をエッチングパーツにしてくれた方がありがたいのですが・・・

マスキングをしていよいよボディ塗装!

ボディ塗装

ストラトスのストリートモデルは赤が多いようですが、赤は少しあきたので今回はイエローにしました。この前使ったファンデーションホワイトの発色がよかったので、今回もフィニッシャーズのピュアイエローを使用。

イエローは隠蔽力が低く塗装が難しい色ですが、下地にサンディブラウンを使うと良いという情報を得たのでさっそくテスト。確かに透け防止になりムラも出にくいですが、いくら重ね塗りしても少し濁ったカラシ色になる(左)ので、やっぱり下地はホワイト(右)でいきます。

というわけで、いつものように下地にはクレオスのベースホワイトを吹き付け。この時点で細かいキズをチェックしながら600番のヤスリで表面を慣らしました。この作業中にラジエーターグリル下のバーがまたしてもポッキリ!( ´△`)。完成したらどうせほとんど見ない場所なので放置することにしました。

塗装の乾燥待ちの間にダッシュボードや外装の準備。ナンバープレートは「品川33 そ・750」。「あの人」のナンバーです。今回はフジミのナンバープレートデカールを使用。プレートを白で塗装して直接ナンバーをはっていきました。かなり前に購入したものですが特に問題なく使用できました。

フューエルキャップの塗装にはガンダムマーカーのEXメッキシルバーを使用。形状もラリーバージョンのままですが、メンドくさいので気がつかなかったフリをします(^^;)。

やはりイエローは難しい(´・ω・`)・・・。角のあたりが何となく薄く見えるので、集中的に色をのせ、なんとか均一に塗れました。

パネルラインに沿ってクレオスのウェザリングカラーマルチブラックでスミ入れをして、デカールをはってからクリア吹き。

充分乾燥させてからボディ表面をコンパウンドで磨き、ウィンドウ、ダッシュボード、ドアの内張などを接着。

いよいよ恐怖の瞬間!シャーシとボディの合体。説明書にもある通り組み合わせが非常にタイトなので実際にボディをのせるのは初めてです。

ボディ下部の回り込んだ部分を開いて前からシャーシを差し込み。メリメリとイヤな音がしましたが、なんとか成功!この作業でボディにヒビが入ったなどという話も聞きましたのでヒヤヒヤものでした。(^_^;)ただ、はめこみがキツくてシャーシがゆがんだのか、ホイールがきちんと接地しなくなりました。リヤカウルをカットして後付けしている人もいましたが、今度作る機会があればその方法を試してみます。

リアスポイラー、ルーバーなどを接着。黒が入るとグッとしまって見えます。灯火類やミラーをつければいよいよ完成!