タミヤ 1/12 ヤマハYZR500(OW70)

2024年4月製作開始

オートバイモデル第9弾はタミヤ 1/12 ヤマハYZR500(OW70)。レースマシンはあまり興味がないのですが、いつかは偉大なる「キングケニー」のマシンを作ろうとかなり前に購入したキットを引っ張り出してきました。

かえる工房はバイク大好き人間なので、かなり前に購入していましたが、倉庫のスミに積みっぱなしになっていたものをレーシングライダーの依頼品のために仮組みをしてその流れで完成させることにしました。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数はライダーを入れても100点弱。ハセガワやアオシマのバイクキットはパーツ数を増やす方向に進化していますが、タミヤは最近のキットでもできるだけパーツ数を抑えるようにしています。ただ、20年ものキットのためデカールはヘロヘロになっていて使い物になりません。

仮組み

古いキットのためかパーツの合いが悪いところが目立ちます。完成後はエンジン部はほとんど見えなくなるので、今回はカウルのディティールと塗装に集中する予定です。

エンジン・フレーム

フレーム接着

古いキットなのでピタリとは合いませんでしたが、骨格となるパーツなので、接着剤をたっぷりとつけて輪ゴムやクリップで固定します。

足回り

外装

1/7 アニス・ファーム(すわりアニス) 

2024年1月製作開始(現在休止中)

メーカー:EBO 原型製作:模型サークルEBO 定価:12,000円

1988年のアニメ「超音戦士ボーグマン」のヒロイン、アニス・ファームの水着フィギュアです。「ボーグマン」は当時大人気の「聖闘士星矢」のフォロワーの一つで、今見るとお尻がむずがゆくなるようななんとも言えない作品ですが、きくちみちたか(麻宮騎亜)氏のキャラデザインが新鮮でした。中でもアニスは人気があって今でもフィギュアの新製品が発売されています。

メーカーの模型サークルEBOさんはアニスがお気に入りのようで、「すわりアニスver.」の他に「テニスver.」「スイカわりver.」「レオタードver.」「あいどるver.」「バニーガールver.」「タンキニver.」などが発売されています。外箱は最近のガレージキットとは思えないほどショボイもので、完成写真も組み立て説明書もないという実に男らしい仕様です。(^∇^)

その後、仮組を進めましたがとんでもなくひどいキットであることが判明。パーツの合いが悪いのですが、3Dレジンはカチカチで削りにくいというシロモノ。かなり手間がかかりそうですが、現在、精神的にキツイ状態なので、元気になったらいつか完成させるつもりです。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は11点。髪はクリアーパーツで、巨大なガチャポンのようなディスプレイベースが付属。3Dプリンター出力キットで「スタンダードフォトポリマーレジン」というものを使っています。通常のレジンより硬くベタついた素材です。かえる工房は初体験ですが、うまく料理できますかどうか・・・。

組み立て

塗装

サイレンスグレイブ

ディスプレイベース

No.65 タミヤ 1/12 ストレートランライダー(平忠彦)

2024年2月製作開始

オートバイモデル第8弾はレーシングライダーの依頼品。このキットはもともとケニー・ロバーツ用でヘルメットの形状がか平忠彦のものとはかなり違うので、ここを中心に改造します。

かえる工房はバイク大好き人間なのでヤマハYZR500(OW70)もかなり前に購入しましたが、ストリートマシンばかり作っていて、押入れのスミに積みっぱなしになっていました。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は13点。20年ほど前の古いキットなので、デカールがちゃんと使えるかどうかがいちばんのキモです。

ヤマハYZR500(OW70)

今回のご依頼はライダーのみの製作ですが、フィッティングの必要があるので手持ちのキットを仮組みして治具にします。

仮組み

ライダーを仮組みしてとりあえずYZR500に乗せてみましたが、専用設計とあってピッタリと合いましたが、ピッタリすぎて組み立ててからライダーを乗せるのは難しそうです。

ボディ組み立て

各部の接着

頭部、ボディ、手足を接着。キットが古いせいか接着部に隙間ができるので、黒い接着剤を流し込んで整形。

ネオジム磁石埋め込み①

ライダーをバイクにスムーズに乗せられるようにネオジム磁石を埋め込んで両足、腰、肩が自由に脱着できるように加工しました。

ネオジム磁石埋め込み②

このように接着剤なしで無理なくバイクに乗せることができます。

ヘルメット組み立て

ヘルメット改造①

キットのヘルメットはアゴの部分がかなり飛び出していてまるでガンダムのMSザクのようです。ケニーロバーツagvヘルメットならこんな感じなのですが、平忠彦のアライヘルメットとはかなり形状が違います。白人の頭蓋骨は日本人に比べて前後に長いと聞いたことがありますが、そのためかもしれません。

ヘルメット改造②

左右パーツを接着してからアゴの部分をカット。前後長を2mmほどツメて、さらに額にポリパテを盛って丸みを出します。顔の出る部分も違うので角張った形状に修正しました。

ヘルメット改造③

顔の出る部分のフチに黒い接着剤を盛ってモールドを掘り直しました。

ヘルメット改造④

帽体の形状改造が完了したので、今度はヘルメットを前後にカットして首にポリパーツの受けを接着。これで完成後も左右に首を振ることができます。

ヘルメット改造⑤

顔をはめてみましたが、内装の部分にスキマができるのでパテで埋めました。造形は白人顔でどう見ても平忠彦には見えませんが、今回はこのままでいきます。(⌒-⌒; )

バイザーの製作①

ヘルメットの形状が変わってキット付属のバイザーが使えなくなったので、プラ板で自作します。まず、ヘルメットにマスキングシートを貼って大まかにアタリをつけます。

バイザーの製作②

マスキングシートをはがして0.2mm透明プラ板に貼り付け。アタリをつけた線を基準に少し大きめに切り抜きます。何度か試作した結果この形に決めました。

バイザーの製作③

ヘルメットにつけてみて形状をチェック。歪んだ部分やはみ出した部分にヤスリをかけて形を整えていきます。

耳カバーの製作①

バイザーの耳の部分にエポキシパテを盛り付け。パテが硬化してから外せるように表面にメンソレータムを塗っておきます。

耳カバーの製作②

パテが半乾きになった時点で大まかな形に削り出します。

ヘルメット完成

バイザー耳部分の形を整形。細かいキズを消してヘルメットの改造は完了です。

塗装

平忠彦

今回の製作で一番の難関は塗装とマーキング。塗り分け部にモールドなどが入っていないので、自分で位置を決めなければなりません。

下地塗装

とりあえず、ヘルメットをブラック、スーツはガイアカラーのサーフェイサーEVOブラックとピンクサーフェーサーで塗装。

デカールのコピー

ラインの幅や位置を確認するために、デカールをコピーします。

基本塗装①

コピーした紙を切り抜いて、腕や足に糊付けしてラインの位置や幅を調整します。

基本塗装②

お客様から「腕の赤部分をもっと太く」というご希望がありましたので、少し修正。

基本塗装③

さらに「腰の白部分をもっと太く」というご希望にそってさらに修正。

デカールはり①

スーツ部分にデカールを貼り付け。だいぶ完成状態に近づいてきました。

デカールはり②

表面にクリアを吹いて補強しておきましたが、やはり20年もののデカールとあって部分的にちぎれたりヒビが入ったりしました。

デカールはり③

デカールが乾燥したらクリアをかけてエナメル塗装で割れの部分をタッチアップしました。

細ライン

筆塗りで赤、白、黒の細いラインを追加。キットの塗装図は青ラインになっていましたが、実物写真に従って黒ラインにしました。

完成

1/8 結城奈緒 制服ver.

2023年4月完成

メーカー:グレインズワークス 原型製作:ぶんめい

久々にフィギュアの依頼品が入りました。ロボットアニメの老舗サンライズ制作の「舞-HiME」に登場する12人のHiMEの一人、結城奈緒ちゃんです。

「舞-HiME」は名前だけは知っていましたが未見だったので、Amazonプライムで無料の第1話のみ視聴。「仮面ライダー龍騎」を美少女キャラに置き換えて、前半はラブコメ、後半はHiME同士のバトルロワイヤルといった内容のようです。依頼品の結城奈緒ちゃんはサブキャラですが、結構人気があるようでフィギュアも複数発売されています。家族の不幸をきっかけに人間不信に陥り、一人美人局をする不良少女という設定で「まどか☆マギカ」でいうと杏子ちゃんポジションにあたるのかな?無料配信のサイトがあればいずれ全話視聴してみようと思います。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は27点。組み立て説明書のほかになぜかカラーパンフが3セット付属しています。同じグレインズワークスのシェリスと同様キレイな成形で、気泡やパーティングラインの段差などはほとんどありません。

表情パーツ

好みに合わせて表情が違う3種類の顔パーツが選択できます。今回はいちばん右を使用します。

腕と指パーツ

ガラケーを持った通常の指と爪のエレメントを発現させた指が選べます。それに合わせて腕も2種類付属。

組み立て

離型剤落とし

中性洗剤を混ぜた熱湯で20分ほど茹でて離型剤落とし。念のため奥まった部分は歯ブラシで磨きます、

髪の組み立て

とりあえず左右の後ろ髪を接着。髪の前後も接着する予定ですが、作業上の効率を考えて、磁石接続にしました。

首部の組み立て

頭部に2mm真鍮線とネオジム磁石を埋め込んで脱着可能に。タートルネックの部分も軸打ちをしましたが、完成時に接着する予定です。

右腕の組み立て

肩に2mm真鍮線とネオジム磁石を埋め込んで脱着可能に。爪と手首には1mm真鍮線を埋め込んでおき完成時に接着します。

左腕の組み立て

右腕と同じように肩に2mm真鍮線とネオジム磁石を、爪と手首には1mm真鍮線を埋め込み。

腕のすり合わせ

依頼者様のご希望で右腕はツメ指用、左腕は通常指用のものを使用。右腕はほとんど同じに見ますが、微妙に形状が違い、左腕に干渉するヒジの部分がえぐられています。

腕のすり合わせ

何度も仮組みをして腕の干渉する部分を少しずつ削ってすり合わせをしました。

腰の組み立て

上半身、スカート、下半身を2mm真鍮線で貫通。3mmネオジム磁石を埋め込んで上半身を脱着可能にしました。

足の組み立て

靴と足は2mm真鍮線を埋め込んで完成時に接着。太ももとパンツも接着する予定ですが、作業の効率を考慮して磁石接続にしました。

仮組み

ヒジのすり合わせに少し手間がかかりましたが、なんとかキレイにおさまりました。

仮塗装

今回は「こだわりコース」のご依頼ですので、いったん仮塗装をして依頼者様にチェックしていただいたうえで修正を加えて本塗装を行います。

エリのV字ゾーン

早速チョンボを発見。上着のV字部分はエリと同じ色に塗り分けるのを忘れていました・・・(´・ω・`)

手のひらの塗り分けとツメの色

手のひらの肌色部分も塗り忘れ。ツメの色はもう少し赤みを強くするようにとのご希望だったので。本塗装で修正します。

本塗装

塗装の剥離

仮塗装のチェックが終わったのでシンナー風呂にドボン。いつもなら失敗した時の作業でワジワジした気分になりますが、今回は予定通りの工程なのでむしろスガスガしい気分です!d(^_^o)!

下地塗装

モールドの甘いところを掘り直し、表面の細かいキズ消してから、プライマーサーフェイサーで下地塗装。

肌の塗装

ガイアノーツのノーツフレッシュホワイトで基本塗装をして、サフレスオレンジ+サフレスピンクでシャドー入れ。

アイペイント①

髪と同色でまゆを描き込み。ホワイトで白目、前歯を塗装しました。

アイペイント②

シアン+マゼンタでアイラインと黒目のフチを描き込み

アイペイント③

蛍光グリーンで虹彩を塗装。二重のラインを描き込みました。

アイペイント④

瞳孔と黒目のシャドーを入れてアイラインを微調整。

アイペイント⑤

瞳にハイライトを入れ、唇に薄くピンクをのせて完成!

下半身完成

ホワイト+パープルでストッキングを、ブラウンで靴を塗装してシャドー入れ。ストッキングはセミグロスで、靴はグロス仕上げにしました。

上半身完成

アンダーシャツはレッドブラウンの下地にクリアーブラックでシャドー入れ、上着はホワイト+パープルで塗装しました。

指とツメ

依頼者様の希望で指とツメの色は仮塗装よりグッと暗めに調整しました。

髪の接着

顔の部分をマスキングして髪の前後を接着。接着線を処理してからタッチアップをします。

ディスプレイベースの製作

木製デコバージュ

ディスプレイベースはいくつかの候補から依頼者様に選んでもらって、円形の木製デコバージュを使用することになりました。

椅子の組み立て

椅子は上下2パーツ構成。負荷のかかる部分なので2mm真鍮線と1mm真鍮線でガッチリ接着します。

椅子の接続

椅子を固定できるように2mm真鍮線で接続。

下地処理

霧吹きで木製ベースを湿らせて一晩乾燥。ケバダチを240番のヤスリで落として砥の粉で目止め。砥の粉と水を1:1で混ぜたものを表面に塗り付け。ウェスで磨くようにして半乾きになった砥の粉を木目に擦り込みます。

ニス塗り

目止めが完了したベースにハケで水性ニスを塗布。陰干しをして乾燥したらヤスリで研ぎ出し。これを何回か繰り返して色付けとツヤ出しをします。

本塗装

クレオスのパープルをそのまま吹き付け。高級感のある光沢を出すためウレタンクリアーでコーティング。

1/6 木之本桜 ねこみみver.

2022年10月完成

メーカー:クレイズ 原型製作:宮川武

さくらちゃん9作目。

かえる工房が「OP1ver.」と同じくらいお気に入りの「ねこみみver.」。アニメ本編では第8話「さくらのライバル登場!」のバトルコスチュームですが、この回は小狼の登場編でさくらちゃんがイマイチ活躍できなかったのが残念です。「ねこみみver.」はB=CLUBからはレジンキットが、フリューからは完成品フィギュアが発売されていますが、どちらもビミョーなデキで、さくらちゃんといえばやはり宮川武氏でしょう!躍動感あふれるポージングが素晴らしいキットです。

スカートはキャストオフ可能

製作記録

以前、ソフビの半完成品を手に入れた時は杖を塗装し、ディスプレイベースを作製しただけでしたが、今回はレジンキットなので完全に自分流に仕上げるつもりです。

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は23点。あちこちにバリや段差や形くずれが見られますが、この時期のキットとしては標準的なものです。いつも感じることですが、クレイズのキットはどうしてケロちゃんがついていないのでしょうか?

ソフビver.と比較。同一原型だと思っていましたが、首や足の角度、スカートの開き方などがけっこう変わっていました。ソフビ版のほうがクセがないところを見るとレジン版をベースにリニューアルしたのではないかと思います。

組み立て

前髪のフィッティング

前髪裏側に形崩れがあって合いが悪かったので、リューターでコリコリ削ってフィッティング。

首の作り直し

頭部と手首は一体成形になっていますが、塗装の都合を考えて一旦カットして差し込み式に加工。瞬着パテで首を延長し、エリの内部をリューターで掘り込みました。

手首の作り直し

同じように手首も差し込み式に加工。最終的に接着をするので磁石埋め込みは行っていません。

キットではスカートと上半身を接着する仕様になっていますが、貫通式に変更。

スカートを外した部分にスキマができるのでエポキシパテで腰を新造。インナーのラインが浮き上がって見えるようタイツにモールドを追加。

以上の加工でこのようにスカートのキャストオフができるようになりました。

塗装

髪の塗装

①まず基本色に白を足した色をベタ塗り。

②髪のモールドにそってエナメル塗料でスミ入れ。

③薄めた基本色を全体に吹き付けて色慣らし。

アイペイント

エナメル塗料を筆塗り。アイラインの塗装に黒を使うとなんとなく薄汚れた感じになりがちなので、シアン+マゼンタを使用。瞳を蛍光グリーンで塗装して、シャドーとハイライトを入れると完成!

みこみみを塗装して、クリアーコートでツヤを調整。瞳はUVジェルクリアで光沢を出し、ほおにはウェザリングマスター(ピーチ)で軽くチークを入れました。

黒部分の塗装

アンダーウェアはタイツ地と解釈して、フレッシュの下地にクリアーブラックを重ね塗り。微妙に透けを表現しましたが、結局黒のベタ塗りと大差ない仕上がりに(−_−;)

ドレスの塗装

黒部分をマスキングしてドレスのピンクを塗装。ホワイト+ピンク(少量)を下地にしてクリアーレッドでシャドーを入れて透明感を出してみました。

フリルの塗装

外フリルはパープル+ブラックで、内フリルはホワイト+ピンクで塗装。マスキングが大変でしたが、完成すると内フリルはほとんど見えない・・・(´・_・`)

ショック!!靴のマスキングをはがしたら、カカトのあたりの塗装がΣ੧(❛□❛✿)・・・。離型剤落としが不十分だったのか下地のサーフェイサーまで完全にはがれてしまいました・・・気を取り直してマルチプライマーを吹いてタッチアップ。

封印の杖の作製

パーツ一覧

封印の杖はインジェクションのプラ製なので歪みを気にする必要はありません。羽根の部分は1mm真鍮線で軸打ち。

手首の加工

右手首はただのグーで、説明書では両面テープで貼るように指示されていますが、それではあんまりなので、きちんと握れるように右手首に3mm径の穴を空け、杖のお尻をカットして差し込めるようにしました。

塗装①

柄の部分を蛍光ピンク+ホワイトで塗装。柄の部分をマスキングして頭とお尻の塗装をします。

塗装②

目玉とクチバシはシルバー→クリアレッドで塗装。頭とお尻の部分はシルバー→スターブライトゴールドで塗装。マスキングのはみ出しを修正すれば完成です。

ディスプレイベースの作製

今回は150×15サイズの木製デコバージュを使用。目止めをしてサーフェイサー→フラットブラックで塗装。

プリントした魔法陣と0.3mm透明プラ板を丸く切り出し。周囲に虫ピンを埋め込んで固定。

このようになります。バランスの悪いポーズを左足のみで支えるため長めの2mm真鍮線でガッチリ固定します。

完成したパーツ

髪、肩、腰、後ろのリボンは磁石接続で脱着可能としました。

タミヤ 1/12 スズキ RG250Γ

2022年8月完成

VT250、RZ250とともに80年代のクオーターバイクブームを牽引したRG250Γです。市販車で初めて角形アルミフレームを採用、理想的な形状のチャンバーを搭載するためにセンタースタンドを省略、3,000rpm以下は表示されないタコメーターなど当時の常識を覆しレーサーレプリカの先駆けとなった革新的なマシンです。私はフルカウルのバイクはあまり好きではないのですが、Γの場合はアンダーカウルがないと腰高に見えてカッチョ悪いので、フルオプション仕様を選びました。今回の製作のテーマとしてネオジム磁石を使用してカウルの脱着に挑戦してみます。

2ストローク 水冷並列2気筒

最高出力 45馬力 乾燥重量 131 kg

1983年発売

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

リヤサスペンションにコイルスプリングを、スイングアームの取り付けに金属ビスを使用するなど少し進化している点もありますが、全体的にはこの時期のタミヤ製キットの標準的なものです。できるだけパーツを一体成形するといい意味でタミヤらしい構成になっています。

追加パーツ

「フルオプションバージョン」の追加パーツ。アンダーカウル、シングルシート、メンテナンススタンドがつきます。

デカール

RZ350の製作では古いデカールに苦労したので、メーカーに問い合わせて新品のデカールを購入。やはり古いものはかなり変色しています。

仮組み

主要パーツの仮組み。この時代のマシンとしては非常にレーシーなスタイルですが、後のレーサーレプリカに比べるとカウルやハンドルの位置がけっこう高くてツアラーっぽい雰囲気も残しています。

外装パーツの製作

2mmネオジム磁石を埋め込んでアンダーカウルが脱着できるように加工しました・・・が、エンジンを積んでみたら、磁石を埋め込んだ部分がミッションカバーに干渉して脱着できないことが判明・・・(´・ω・`)

タンク、アッパーカウル、アンダーカウルを接着。アンダーカウルの合いが悪かったので、接着線にクサビ状のプラ板をはさんで後部を若干幅増し。サフ代わりのファンデーショングレーを吹いて表面をチェック。ヒケやキズがある部分を修正。

ファンデーションホワイトで白部分を塗装して乾燥後にマスキング。ブルーFS15044+ブラック(少量)で青部分を塗装。箱絵の赤塗装もいいのですが、やはりΓは青塗装でしょう(^○^)。

マスキングをはがしてデカール貼り付け。ストライプの白部分をうまく重ねればマスキングのはみ出しをきれいに隠すことができました。ナックルガード下の白部分もデカールですが三次曲面にきれいになじんでくれました。

フレーム・エンジンの製作

エンジン完成

2ストローク 水冷並列2気筒とこの前作ったRZと同じで外見もよく似ています。4ストローク空冷エンジンに比べて外見的にはいささか面白みに欠けます。(´・ω・`)

足まわりの製作

メッキ落とし

Fフォーク、スイングアームなどのメッキ落とし。この前作ったフジミのブラバムはメッキ落としが大変でしたが、これはサンポールに5分ほど浸けただけできれいに落ちてくれました。

フロント周り完成

Fフォークボトムケースはexシルバーで塗装し、チューブにはメッキシールをはりこみ。

リヤ周り完成

スイングアームはガイアノーツのプレミアムミラークロームで塗装。説明書ではブレーキキャリパーはシルバー+オレンジと指示されていましたが、なんかウンコみたいな色になったので単純にゴールドで塗りました。

チャンバー・マフラーの製作

チャンバーのパーティングライン消し。マスキングテープを貼り込み、すき間に黒い接着剤を流し込んで消えてしまった溶接跡を復活させました。

各パーツの組み立て

フレームにエンジンをのせて、前後の足回りを組み込み。

マフラーを取り付け。マフラーはガイアノーツのプレミアムミラークロームで、チャンバー部はフラットブラックで塗装。

完成!( ̄∇ ̄)

ミラー、灯火類をつけたカウルをのせて完成!今回はデカールが新品だったおかげでずいぶんスムーズにすすみました。アンダーカウルの磁石接続は失敗しましたが、ストレート組みでも脱着可能にできました。

1/6 セイバーMaid Ver.

2022年7月完成

メーカー:ケルベロスプロジェクト 原型製作:強龍

セイバーさん3作目

1作目は私服ver.、2作目はオルタランジェリーver.、今回はメイドVer.です。ケルベロスプロジェクトのキットは見かけることが少なくて今回が初めての製作です。『Fate』シリーズ本編はやたら暗い世界観がイマイチ肌に合わないのですが、スピンオフの『Carnival Phantasm』や『プリズマ☆イリヤ』はくだらないドタバタアニメで、私はむしろこちらのほうが好みです。特にセイバーがメイドになって喫茶店でバイトをするエピソードがお気に入りでときどき見返しています。

2023年1月にアイペイントをやり直し。

yahooオークションに出品中!

腰を外せばスカートのキャストオフが可能。

ケーキ以外に6種類のメニューに変更可能。

製作記録

キットレビュー

パッケージ

イベント限定品ということなのか外箱なしで、完成見本もプリンターで印刷されたようなものが一枚ついているだけです。

パーツ一覧

パーツ数は30点。抜きは良好で気泡などもありませんが、ゲートの切り取り跡がけっこう大きく、太モモにパーティングラインの段差が目立ちます。

仮組み

クイっとお尻をつきだしたポーズがなかなかかわいいです。説明書には1/6と表記されていますが、全高は21㎝とやや小さく、直立した場合の身長を22㎝とすると、1/7なら154㎝となり設定身長にぴったり合います。

組み立て

前髪と後ろ髪で頭部をはさみこんで3mm磁石で接続します。首は接続面がせまいので、ゴスロリアスカと同じように軸打ちを省略して3mm磁石のみで接続しました。

セイバーさんのフィギュアはアホ毛が折れることが非常に多いので、0.5mm真鍮線を芯にしてポリパテで新造しました。上がキット付属のパーツ、下が新造したものです。

腰、太もも、すねは2mm真鍮線と3mm磁石で接続。腕は首と同じように3mm磁石のみで接続。エプロン、スカート、フリル、ガーターベルトは接着せずにパーツにはさみこむ方式にしました。

腰を外せばスカートのキャストオフが可能。パンツには細かいモールドがきれいに入っています。ここは気合を入れて仕上げたいところです。

トレイとお皿とショートケーキにはそれぞれ3mm磁石を埋め込んで脱着可能にして、他のメニューと交換できるようにしました。

下地処理

捨てサフを吹いて240〜600番のヤスリで磨いて表面処理。肌部分はサフレス塗装をするので1000番まで磨きました。

塗装

肌の塗装

サフレスフレッシュピンク+サフレスフレッシュオレンジでシャドー入れ。少し黄色味が強すぎたので、この後で少し修正しました。

アイペイント①

①まゆと唇を描き込み、黒目部分を蛍光グリーンで塗りつぶし。

②シアン+マゼンタでアイラインと瞳孔を描き込み。

③今回は黒目のシャドーにも蛍光色を使いました。

④仕上げにハイライトを入れて完成。

アイペイント②

髪をつけてみて雰囲気をチェック。だいたいよさそうなので、これで完成とします。

どうでもいいことですが、UVライトを当てると、このように蛍光色で塗った部分が発光します。セイバーオルタなら似合うかもしれません。

ストッキングの塗装

下地にノーツフレッシュをベタ塗りした上で、クリアーブラックを重ね吹き。奥まった部分は濃いめに、それ以外の部分は薄めに吹いてグラデーションをつけました。

靴の塗装

ストッキング部をマスキングして光沢ブラックで靴を塗装。エナメルの靴の雰囲気が出るようできるだけテラテラにツヤを出しました。

ドレスの塗装①

肌部分をマスキングして黒部分を塗装。下地にパープルをベタ塗りして、パープル+クリアーブラック+CCパールを適当に調色したものでシャドー入れ。

ドレスの塗装②

黒部分をマスキングして白部分を塗装。エナメルブルー+白でスミ入れをして薄めたファンデーションホワイトでボカシを入れました。

ディスプレイベースの作製

久しぶりに木製デコバージュを使用。2mm真鍮線と3mm磁石で左足に接続します。

表面を湿らせて240番のヤスリで毛羽立ちを削ってから、との粉で目止め。けっこう導管が目立つので2回重ね塗りをしました。

今まで使っていたウレタンニスがなくなったので、LIFELEXの水性ニス(オールナット)を試してみました。においが少なく水で洗い流せるので、扱いは楽ですが、ウレタンニスのようなテラテラのツヤにはならないようです。

タミヤ情景シート(レンガ)を丸く切る抜いたものを貼り付けて完成!

追加メニュー

エディオンのおもちゃコーナーで発見!メガハウス製の「ファミレスオーダーセット」。1,000円ほどで料理が8種類もついています。

ホットケーキ、カレーライス、スパゲッティ、オムライスを使用。セイバーさんにはラーメンや丼物も似合うのですが、そういうのは可愛くないためか売っていませんでした。裏側から3mmネオジム磁石を埋め込んで自由に交換できるようにしました。

グラスが空のままでは寂しいので、ビールを作製。UVレジンにクリアーイエローを混ぜてビールを、ホワイトを混ぜたもので泡を表現しました。

最終組み立て

完成した全パーツ。太もも、腰、腕、首、髪、ケーキは磁石接続になっていて、接着剤を使わずに組み立てができます。

アイペイントやり直し

結構キレイにできたと思ったのですが、組み立ててみるとどうも視線が合っていないような気がしたので、思い切って再塗装。顔パーツをシンナー風呂にドボン。首や髪が脱着可能になっているとこういう時に便利です。

白目を塗装し、まゆとくちびるを描き込み。完成時のイメージに近づけるため、髪をつけて斜めから写真を撮って確認します。

シアン+マゼンタでアイライン、瞳孔、黒目のフチを塗装。この段階で表情がほぼ決まるのでじっくり取り組みました。

黒目を蛍光グリーンで塗装。蛍光グリーン+シアンでシャドーを、蛍光グリーン+ホワイトでハイライトも入れました。

アイラインを修正、ホワイトでハイライト入れ。フラットクリアーでツヤを落としてUVジェルクリアで瞳に光沢を出して完成!

1/8 木之本桜 クロウカード編オープニングver.

2022年6月完成

メーカー:マックス・ファクトリー 原型製作:智恵理

さくらちゃんのレジンキット8作目です。

本来、魔法少女アニメにはそれほど興味はなかったのですが、なんとなくレンタルビデオを借りてOPののイントロを一目見て見事にハマってしまいました(⌒-⌒; )。OPを見ただけで「この作品はなにか特別なものだ?」と感じてのめり込んだのは「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」以来のモノでした。

というわけでメインビジュアルでもあるこのピンクのドレスver.がいちばんのお気に入りなのですが、フィギュア化にはなぜか恵まれず、クレイズのもB-CLUBのもいまいちビミョーなデキです。そんな中でこのさくらちゃんはダントツにデキがよく、原型製作の智恵理さんらしい躍動感あふれるポーズが素晴らしいキットです。

yahooオークションに出品中!

大人の事情で最近のものはスパッツやドロワースになっていますが、古いキットなのでパンチラもOKです!(^_^;)

製作記録

キットレビュー

キット内容

WF限定品のためか雑誌などで見かけたことがなく、ネットオークションで見つけて初めて知りました。マックスファクトリーのレジンキットは初めてですが、内容はレジンパーツ、完成写真、説明書と一般的なものです。

パーツ一覧

パーツ数は32点。抜きは良好でバリや気泡は少なめです。帽子やスカートがムクのカタマリで重量がかなりあるため、ディスプレイベースがもつか少し心配です。

髪パーツ

前髪は立体感を出すために3パーツで構成されています。くるりんと巻いた左右の鬢が可愛いですが、折れないように注意して中心部をくり抜く必要があります。

ケロちゃん

ケロちゃんが付属するところがポイント高いです。同じ1/8でもB-CLUBのキットに比べるとかなり小さいです。

透明レジンパーツ

背中の羽、封印の杖、ディスプレイベースは透明レジン製。コンパウンドで磨き込んでできるだけピカピカに仕上げたいところです。例によって杖の部分が曲がっていましたが、離型剤落としの際に煮沸して歪みを修正しました。

注意!後から判明しましたが(このキットの?)透明レジンは熱に非常に弱いようで、封印の杖、ディスプレイバースは経年でヘタってきました。ドライヤーで熱すれば簡単に元に戻りますが長時間飾るのには向いていません。

ベースの裏

ベースの裏には原型師の智恵理さんのサインが。1998年7月に原型が完成したということなのでしょうか?

組み立て

主要パーツの仮組み

1/8スケールですが、ディスプレイベースとふくらんだスカート、躍動的なポーズのため、全高300㎜強とかなりのボリュームです。

軸打ちと磁石接続①

前髪2か所にネオジム磁石(3㎜×1㎜)を埋め込み、 頭部と帽子は1.5mm真鍮線とネオジム磁石(3㎜×3㎜)で接続しました。

軸打ちと磁石接続②

肩は1.5mm真鍮線とネオジム磁石(2㎜×1㎜)で接続。腰と右モモはそれぞれ2.0mm真鍮線で接続し、2か所にネオジム磁石(3㎜×3㎜)埋め込みました。

軸打ちと磁石接続③

2.0mm真鍮線とネオジム磁石(3㎜×3㎜)で接続して脱着可能にしましたが、だんだんヘタってきたのでけっきょく接着しました(´・ω・`)

表面処理

捨てサフを吹いて240番〜600番のヤスリで表面磨き。気泡やバリやパーティングラインの段差があまりなく、思ったより楽に仕上がりました。

塗装

今回は蛍光塗料を使用して明るく可愛い感じに仕上げることを狙いました。

肌の塗装

ガイアノーツフレッシュを基本色にして、ノーツフレッシュオレンジでシャドー入れ。今回は発色を良くするために蛍光ピンクを少量足してみました。

髪の塗装①

さくらちゃんは髪のモールドが細かくてシャドー入れが難しいので、今回はエナメル塗料を使ってみました。ラッカー系より流動性が高いため、塗料がモールドの奥にうまく流れて定着してくれました。

髪の塗装②

耳のまわりの髪は顔と一体成形になっているため、メインは筆塗りで仕上げに軽くエアブラシをかけて表面を整えました。

アイペイント①

このキットは瞳部分がモールドで再現されているのでそれに従って塗装。今回はガイアのエナメル蛍光グリーンを使用しましたが、発色がなかなかいい感じです。

アイペイント②

前髪をのせてみて雰囲気をチェック。帽子をつけていないので顔が細く見えますが、アイペイントには問題ないようなので、これで仕上げに入ります。

パンツの塗装

白の下地にピンク+蛍光ピンクでシャドー入れ。パンツのリボンはかなりオーバースケールですが、完成後には見えなくなるところなので、特に手をつけずに赤で筆塗り塗装しました。

ソックスと靴の塗装

ソックスは全面をホワイトで塗装してからガイアカラーの風群青+クリアでシャドー入れ。仕上げにホワイトパールでコーティングしました。靴は赤のエナメル塗料の筆塗りです。

帽子の塗装

基本色(ピンク+蛍光ピンク)をベタ塗りをして基本色にマゼンタを加えたもので軽くシャドー入れ。完成見本は少し暗い感じがしたので、思い切って明るいピンクにしました。

ドレスの塗装

白の部分はソックスと同色、ピンクの部分は帽子と同色で塗装。スカートの黄色のラインはエナメル塗料を筆塗りしました。

羽根の塗装

経年変化のためかクリアーパーツが黄ばんでいる(左)ので、クリアーブルーを薄めてコーティングしました(右)。

封印の杖の作製

杖の頭とお尻の塗装

透明レジンを生かすため、クチバシと目玉と宝石部分はクリアーレッドで塗装。金色の部分はエナメル塗料を筆塗りしました。

羽根かざりと柄の塗装

羽根かざりはホワイトで塗装して軽くシャドー入れ。柄の部分ばピンク+蛍光ピンクで塗装。クチバシと目玉の部分が透けているのがわかるでしょうか?なりきり玩具などを見るとこのように仕上げるのが正解のようです。

ケロちゃんの作製

仮組み

0.5mm真鍮線で首と羽根を接続。シッポは0.8mmアルミ線で作り直し。

基本塗装完了

本体をイエロー+蛍光オレンジで塗装。アルミ線のシッポは曲線がきれいに出ないし折れやすいので、真鍮線に変更。

ディスプレイベースの作製

アクリルベース

ベースには東急ハンズで購入したアクリル円板(100mm×3mm)を使用します。

ベースにパーツを接着。軸打ちはしませんでしたが、接着面が広いのでだいじょうぶでしょう。作業中にキズやヨゴレがつかないようにマスキングをしておきます。

ケロちゃんを接続

タミヤの2mm透明ソフトプラ棒で接続しましたが、柔らかすぎてスプリングのようにビヨヨ〜ンっとやたら揺れるのがうっとうしいし、思ったよりケロちゃんが重くてヘタってきそうなので、アクリル丸棒を購入しましたが・・・。

takedaアクリル丸棒

画材屋などでよく見かけるメーカーなので信用して購入しましたが、精度が低く2.1mm〜1.9mmまでバラつきがありました。メーカーに文句を言うと「使用用途が模型・工作用の芯材、補強材となりますので精密さを求めていないため、寸法には誤差がございます」とのこと。精密工作には使用しない方がよさそうです。

ディスプレイベースの塗装

こちらも黄ばみが目立ち、特に新品のアクリル円板との色の差が目立つのので、背中の羽根と同じようにクリアーブルーでコーティングしました。

最終組み立て

ケロちゃんはアクリル棒を差し込むだけですが、それ以外のパーツは磁石接続で自由に脱着できます。

1/7 惣流・アスカ・ラングレー ゴスロリヴァージョン

2022年5月完成

メーカー:コトブキヤ 原型製作:西村直起(pilot)

アスカの素晴らしいフィギュアを数多く手がけている西村直起氏原型のキットです。ジャンク品を格安で入手したので、早速製作を始めました。

yahooオークションに出品中!

磁石でパーツを接続してあるので、分解、組み立てが自由にできます。

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

廃墟の階段を模したディスプレイベースが付属。パーツ数は本体18点+ベース5点の計23点。パーツ割りは特にクセのない一般的なものです。

ジャンク品の理由がコレ。サフ吹きもせずに筆塗装、となかなか豪快な作り方ですが、パーツのすり合わせもせずにただ軸打ちをしただけなので、当然組み立てることもできずに途中で放棄したもののようです。

シンナー風呂につけて塗料を落とした状態。特殊な塗料を使っていたのか黒の塗料はレジンに染み込んで完全には落ちませんでしたが、まあ大丈夫でしょう。

組み立て

軸打ちと磁石接続①

首と腕は接続面が狭いので、磁石のみで接続。磁石が軸打ちの役目を兼ねるように接続面からすこし飛び出した位置で固定し、受け側のパーツにはめこむようにしました。荷重のかからない部分なので、これで特に問題ありません。

軸打ちと磁石接続②

2mm真鍮線で軸打ちをして、3mm磁石を胸に3か所、腰に2か所埋め込み。

軸打ちと磁石接続③

2mm真鍮線で軸打ちをして、3mm磁石を左太ももと右ヒザにそれぞれ2か所埋め込み。

軸打ちと磁石接続④

キットでは太モモをベースに接着するようになっていますが、せっかくのお尻が鑑賞できないので、5mmのネオジム磁石を本体に3枚、ベース側に1枚埋め込んで脱着式にしました。

磁石を埋め込んだお尻の部分をパテで埋めて、パンツのモールドを復元。

肩ストラップの端はモールドで再現されていましたが、立体感がないので削りとってプラ板で作り直しました。

240番のヤスリで大まかに表面処理をして捨てサフ吹き。胸元や太ももに気泡が目立ち、けっこう手間がかかりました。この後、キズや気泡をチェックしながら400〜600番で表面を磨いて塗装に入ります。

本体の塗装

肌の塗装

ガイアノーツフレッシュを基本色にしてノーツフレッシュオレンジ+ノーツフレッシュピンクでシャドー入れ。

髪の塗装

オレンジ+ホワイト+黄橙色+レッドブラウンを適当に調色。まず、基本色に白を加えたハイライト色でベタ塗りをして、その後、シャドー入れ。

アイペイント①

ホシノルリの時の反省で正面からではなく完成時の角度から見て確認。黒を使うとどうしても薄汚れた感じになるので、アイラインや黒目の輪郭にはシアン+マゼンタを使用。

アイペイント②

髪をつけてみて雰囲気を確認。問題なさそうなので、フラットクリアーをかけてUVジェルクリアで瞳をコーティングして完成。

パンツの塗装

肌部分をマスキングしてピンク+白にピンクでシャドー入れ。パンツはセミグロスで塗装しましたが、フラット仕上げの方がよかったかな?

ドレスの塗装

「ゴスロリ」というと黒が定番ですが、それもありがちで平凡なので、アスカのイメージカラーの赤で塗装。レッドの下地にクリアレッド+CCパールを吹きました。

腕の塗装

手袋はEXゴールドにクリアーレッドを重ね吹きしてキャンディレッドに塗装。

足の塗装

ストッキングはホワイトの下地にXC01ダイアモンドシルバーをかけて仕上げに光沢クリアーでコーティング。靴は手袋と同じようにキャンデイレッドで塗装しましたが、マスキングがうまくいかずに何度も修正しました。エナメル筆塗りの方がよかったかなあ・・・( ´△`)

基本塗装完了

主要パーツを組み立てて塗装状態をチェック。細部のはみ出しを修正して完成!

ディスプレイベースの塗装

全体をライトグレーでエアブラシ塗装をして、エナメルブラックでウォッシング。これだけでけっこう雰囲気が出てきましたが、もう少しサビや泥の表現をしてみます。

レジンキットフィギュアの磁石接続

かえる工房では1/8以上のフィギュアを製作する場合、主要パーツを接着しないでネオジム磁石で接続します。この方法には以下のようなメリットがあります。

①塗装中に色合いをテェックしたい時に簡単に仮組みができる。

②最終組み立てで接着剤を使用しないため、塗装面を汚すリスクがなくなる。

③輸送する場合、分解して梱包すればコンパクトになり破損の危険も減る。

④パーツが磁石でヒコヒコくっつくのがなんか面白い(^◇^)。

1.材料とツール

ネオジム磁石①

5mm以上の大きめのものなら百均でも手に入りますが、3mm〜1mm径の小型のものはハイキューパーツから模型用のものが発売されています。

ネオジム磁石②

1/6〜1/8フィギュアの場合、主に3mm×3mmの磁石(左)を使用。ごく細かい部品には2mm×1mm(右)を使うこともあります。写真のように繋いだ状態にしておくと作業がはかどります。

ピンバイス各種

軸うちと同様、ケガキ針と0.5mm〜3.0mmのピンバイスを使います。

WAVEのHGワンタッチピンバイス

4mm以上の大型磁石を埋め込みたい場合はWAVEのHGワンタッチピンバイスを使用します。セットで購入すると4.0mm、5.0mm、6.0mmのドリルが付属します。

瞬間接着剤など

左から瞬間接着剤、シアノン、メンソレータム、硬化促進剤。この辺も軸打ちと同じものを使用します。

瞬間カラーパテ

シアノンが入手しにくいので、最近はガイアノーツの瞬間カラーパテを使っています。シアノンに比べてドロッとしていてよりパテに近い感じです。各色が発売されていて混色も可能です。

2.基本編

磁力が効けば十分なので軸打ちほどの精度は必要ありません。ちょっとしたコツがありますが、軸打ちがきちんとできる人であれば簡単にできると思います。まだ軸打ちに自信のない方は下のリンクからどうぞ。

★ちょっとしたコツ

①穴はやや深めに掘って、磁石同士がピッタリ接するように固定する。

②磁石を無理に押し込むと修正したい時に抜けなくなることがある。

③磁石を抜きたい時は熱湯につけるとレジンが柔らかくなって簡単に抜ける。

④逆にゆるすぎる場合は瞬着を一滴垂らして固定する。

セーラーサターンミュージカルver.

太ももの接続。2mm真鍮線で軸打ちをして周囲の3か所に3mm×3mmの磁石を埋め込みました。腰やモモは面積が広いので比較的作業が容易です。

セイバーオルタ

上半身と左右のモモに分割されているので上下左右それぞれ2か所に3mm×3mmの磁石を埋め込みました。このように込み入った部分は真鍮線や磁石が相互に干渉しないように注意しましょう。

3.応用編

セーラーサターンミュージカルver.

ヒジは面積が狭いので、通常とは逆に中心に磁石を埋め込んでサイドに真鍮線で軸打ちしました。あまり荷重のかからない部分なので特に問題ありませんでした。

セーラーサターンミュージカルver.

スカートのフリルも磁石接続にしました。スペースがあまりないので最初は1mm径磁石を使いましたが、磁力が弱すぎて使い物にならないので2mm径のものに変更しました。内側に若干はみ出してしまいましたが普通見えないところなのでまあ、いいでしょう。

木之本桜3rdOPver.

これも腕の接続面の面積が狭いですが腕が胸に密着しているので、軸打ちとは方向を90度変えて磁石を埋め込み、腕と胸が接続するようにしました。

アスカ ゴスロリバージョン

ここは思い切って3mm磁石のみで接続。軸打ちを省略したのを補うために受け側の穴に磁石がはまり込むように加工。ほとんど荷重のかからない部分なのでこれだけで十分です。

4.ディスプレイに応用

アスカ ハイグレードクリスマスver.

PVC製の完成品ですが、バランスが悪くてすぐにコケてしまうので、ヒザに3mmの、ベースに15mmのネオジム磁石を埋め込みました。

ホシノルリ水着ver.

ベースを立てた状態でディスプレイしたいので、フィギュアの背中とベースにネオジム磁石を埋め込みました。

フィギュア全体の重量を固定するため、本体には6mm×2.5mm×4個、ベースには13mm×2.5mm×4個と大型磁石をそれぞれ二か所に埋め込みました。通常のピンバイスでは6mmサイズがないのでWAVEのHGワンタッチピンバイスを使用し、13mmの穴はリーマーで強引に広げました。

アスカ ゴスロリバージョン

キットにはディスプレイベースとお尻にダボがあり接着する仕様になっていましたが、5mm磁石を埋め込みました。