2024年11月完成
次のご依頼品は藤島康介の漫画「逮捕しちゃうぞ」に登場するGSX~R750白バイ仕様。かえる工房はカウル付きのバイクはあまり好きではないのですが、スズキの油冷エンジンに惚れこみ、本気で購入を検討しました。その頃、油冷エンジンの初代は中古しかなかったため、あちこちの中古屋を回りましたが、どの個体もリヤカウルのカカトが当たる部分の塗装が剥げていたのが印象的でした。
油冷4ストロークDOHC直列4気筒 最高出力 77ps/9,500rpm 乾燥重量 179kg 1985年発売 販売価格78万円
製作記録
パッケージイラストでは夏美と美幸が乗っていますが、実際は恋人(?)の白バイ警官中島くんのために美幸が改造したものです。カウル左右の赤色灯とヘッドライト部に埋め込まれたスピーカーが特徴で、ヨシムラ製のマフラーとキャブレター、ブレンボ製のブレーキキャリパーに換装していますが、このキットにはヨシムラのステッカーは付属せず、キャブレターもブレーキもノーマルのようです。
キットレビュー
パーツ一覧
パーツ数は180点強。この前作ったマッハ同様、完成後には全く見えなくなる部分まで細かくパーツ分割されています。ハセガワのバイクや車のキットはなぜかやたらとゲートが多くて処理に手間がかかります。
デカール
黒のストライプは全てデカールで再現。ナンバープレートは劇中通りに「墨東 た・110」のデカールが付属します。
仮組み
主要パーツの仮組み完了。ステーが繊細すぎてカウルの仮組みが難しいので、まずフレームを完成させてから仮組みをすることにしました。
エンジン・フレーム
エンジン完成
キットの指定ではキャブ以外はセミグロスブラックの指定ですが、あまりに単調なので、エアクリーナーボックスは少量のグレーを混ぜて色調を変えました。
フレーム塗装
左右のフレームを繋ぐ横桁は全て別パーツ。タミヤのキットに慣れているのでつい接着してしまいましたが、先にヘッドパイプのみ接着してエンジンを乗せるときに横桁を接着した方が良かったかも・・・。
リアフェンダー加工
リアフェンダーの左右をカットしてフェンダーレス仕様に改造します。
エンジン・フレーム完成
ここまでは説明書通りのストレート組みで塗り分けも少ないので、割とサクサク進みました。
カウルの仮組み
完成したフレームにセンターカウルとアンダーカウルを仮組み。合いは悪くありませんが、ステーが非常に細いので扱いに注意が必要です。
シールドパーツ
ハセガワキットの特徴として、やたらにゲートが多いということがあります。成形不良を減らすためでしょうが、メッキパーツやクリアーパーツの扱いにはもう少し考えてもらいたいものです。(~_~;)
足回り
ホビーデザインのディティールアップパーツ
チェーン、チェーンガード、前後スプロケット、ブレーキディスク、マフラーのヒートガード、ミラー鏡面、ナンバープレートなどが付属します。
エッチングパーツ
ブレーキディスク、チェーンなど足回りパーツのみ使用します。チェーンは極小のコマを一つづつ接着する仕様で思ったより手間がかかりそうです・・・(´・_・`)
フロントブレーキディスク
エッチングパーツを2枚重ねして、キットパーツから切り出したスポーク部に接着します。写真下はフロントスタブライザーです。
リヤブレーキディスク
こちらは3枚重ねにして、ボルト部分に極小のピンを接着します。
チェーン・スプロケット
100本以上の極小ピンで2枚のチェーンパーツを繋いで、さらに外側にリンクを一つづつ接着と、まるで何かの修行のような作業です。チェーンの製作だけで2週間ほどかかってしまいました。(@_@)
リヤ足回り
チェーンが組み上がったので塗装して組み立て。ホイールはフィニッシャーズのピュアホワイト、スイングアームはタミヤのアルミシルバーを使用。ブレーキディスクとスプロケットはエッチングパーツの素材の色を生かしてクリアー仕上げにしました。
フロント足回り
エッチングのブレーキディスクはリア同様にクリアー仕上げ。ブレーキキャリパーの合いが悪いので、かなりすり合わせが必要でした。
マフラー
エキパイ×4パーツ、マフラー部×2パーツとえらくシンプルな構成。見えないところをやたら細かくパーツ割りするくらいなら、こういう大事な部分にもっと凝ってもらいたいものです。
マフラー・オイルクーラー
前後足回り、マフラー、オイルクーラーを塗装して本体に接着。
ステアリングダンパー
組み立て説明書ではフレーム側のステーを事前に接着するよう指示されていますが、位置決めがかなりシビアなので、フォークを組みながら現物合わせした方がうまく決まります。ステアリングに連動して稼働しますが、例によって完成するとほぼ見えなくなります。(*´ω`*)
カウル・タンク
アンダーカウル加工
アンダーカウル左側の形状がノーマルとは違います。複雑な切り欠きが入っていますが、パーツ裏にモールドが入っているのでそれに沿って慎重に切り抜きます。
リヤカウル加工
ヘルメットホルダーとタンデムグリップは使用しないので穴埋め。シングルシートに結構段差ができるので、パテ埋めをして成形。アンテナ部は真鍮線で軸打ちをしました。
シート
シートの縫い目部分のモールドが恐ろしく甘く、少し厚塗りをすれば消えてしまいそうだったので、しっかりと掘り直しました。
表面処理完了
カウル裏側をセミグロスブラックで塗装してからマスキング。サフ代わりにファンデショングレーを吹いて400〜600番のヤスリで表面処理。カウルの接着線がなかなか消えずに苦労しました。
基本塗装
ホワイトの部分をフィニッシャーズのピュアホワイトで塗装。ブラックのラインはタンクやカウル全体につながるので、シャーシに組み込んだ状態でデカール貼りをします。
クリアーコート
デカール乾燥後にクリアーコート。今回はフィニッシャーズのウレタンクリアーGP1を使いました。
シート塗装
レザーの質感を出すため、ブラックにごく少量のグレーを加えて砂吹きで塗装しました。
ヘッドライト完成
左はヘッドライト、右はスピーカーという特徴的なカスタムがされています。ヘッドライトはメッキ落としをしてリフレクターの部分をガイアカラーのプレミアムミラークロームで再塗装。
最終組み立て
カウル取り付け
おそらく実物通りなのでしょうが、組み立てが繊細で複雑なので、カウルを先に本体に取り付け、シールドの接着とリベット埋め込みは後回しにしました。
灯火類組み立て
かなり手間取ってしまいましたが、カウルの取り付けが完了。ウィンカーや赤色灯を接着。もう少しで完成です。