2025年10月製作開始
メーカー:バンダイ 原型製作:?
『劇場版 美少女戦士セーラームーンEternal』の公開に合わせて発売されたプライズフィギュアですが、どうにもデキが微妙なので、小改造をした上でリペイントしました。
造形はそれほど悪くはなく原型師さんの腕に問題はありません。それより、商品コンセプトに疑問があり、どういう狙いでこういう仕様に決めたのか実に興味深いです。普通は変身シーンや必殺技などの決めポーズを再現すると思うのですが、これはいったい何をしているポーズなのでしょうか?ガンプラなどもそうですが、本当にバンダイさんは原作に対するリスペクトがないメーカーだなあ・・・と感じさせます。
製作記録
この製品の問題点
①武器(サイレンスグレイブ)を持っていない。
②ちゃんとしたディスプレイベースがついていない。
③肩のクリアーパーツが再現されていない。
レビュー

サイズ
リューノスのセーラーサターンと比較。12歳と8歳の年齢差を考慮すると、ほぼ同スケールの1/7〜1/6程度と考えてよさそうです。

ディスプレイベース
ディスプレイベースはなしでショボい補助パーツが付属。ガシャポンフィギュアではよく見ますが、このサイズのものでは見たことがありません。「セーラームーン」という人気コンテンツだから、こんな貧乏くさい仕様でも売れるという計算なのでしょうか?

サイレンスグレイブ①
ウラヌスやネプチューンならともかく、サターンがサイレンスグレイブなしで活躍した場面など見たことがありませんが、何を考えているのでしょうか?ちなみにプルートもガーネットロッドがついていません😞😞😞

サイレンスグレイブ②
フルスクラッチするのも大変だなあ・・・と考えていましたが適当なものを発見!ガシャポンの「スティック&ロッド5」が使えそうです。

サイレンスグレイブ③
フィギュアと並べてみました。少し太いですが、大きさはピッタリです。しかし、このままでは持たせることができないので、腕を改造する必要があります。

肩のクリアパーツ
肩は本当はクリアーパーツなのですが、ピンクの塗装で誤魔化されています。価格帯を考えればやむを得ないのかもしれませんが、メーカーのこだわりの無さを感じます。
改造

ディスプレイベース①
黒のアクリル板でベースを新造します。足の裏にナットを埋め込み、ベースの裏から皿ビス(2mm×7mm)で固定します。

ディスプレイベース②
このようになりました。カカトのへんなカタマリがなくなって、スッキリしますし、安定して飾ることができます。

分解②
接着剤がたっぷりつけられていて少し苦労しました。髪の前後と顔の前後、右足は特に分解の必要がないので、このまま作業を進めます。

右腕
右腕を開いたポーズに変更するために上腕部でカットして、1.5mm真鍮線で軸打ち。

右手首
グーになっているので、モールドを削り落として握り手に改造します。人差し指〜小指は0.4mm真鍮線を軸打ちして芯にします。親指は根元に切れ込みを入れて少し開いた形にしました。

サイレンスグレイブの接続
しっかり固定できるように手のひらと柄の部分に3mm×3mmのネオジム磁石を埋め込み。

メッキ落とし
メッキがキレイすぎておもちゃっぽいので、サンポールに漬け置き。プラモデルのメッキなら10分〜30分程度で落とせるのですが、これは高級なメッキなのか3日近くかかってしまいました。

頭部の可動①
特に必要はないのですが、何か新しいことをやってみたかったので、首に
ホビーベース 関節技 球体ジョイント(小)を仕込んで可動できるように改造しました。

頭部の可動②
Y軸回転はもちろん、うつむいたり見上げたり、少し首をかしげたりできるようになりました。これでポージングの幅が広がり表情がつけられるようになりました。

肩クリアーパーツ①
オリジナルのままでも良かったのですが、肩の角度を変えたかったので、結局クリアーパーツを新造することに。まず、肩の部分にエポキシパテを突っ込んで原型を作ります。

肩クリアーパーツ②
透明プラ板を台所のコンロで熱して絞り出し。絞り出しは久しぶりでコツを忘れていたため、何個も失敗してやっっとキチンとしたものができました。

改造完了
各パーツの改造が完了して仮組み。どうして最初からこういう仕様で発売しなかったのか、本当に担当者の頭を疑います。
塗装