なんと!掃除機で吸い込んで宝石を強奪します!ルパン三世の元ネタはこれだったのか・・・と思いましたが、この作品は74年で、ルパン三世テレビシリーズが71年〜72年。まさか日本のアニメを模倣したとも思えないのでさらに古い作品にルーツがあるのか?

富豪の部下がジャガーで主人公たちを追跡します。この富豪はもともと主人公の依頼人だったのにいつの間にか敵役になっていますが、どうしてそういうことになったのかイマイチはっきりしないところがこの映画の問題点・・・。

「ミニミニ大作戦(1969年)」やアメリカ映画のように派手なクラッシュシーンはないものの、ちゃんと車に見せ場が用意されているところに作り手のやる気が感じられます。ほとんど評価されていない作品ですが、欧州車のカーアクションは珍しいので、私にとっては大切な映画の一つになっています。
単なるアクション映画ですから、ストーリーが多少グダグダでも構わないのですが、見ていて眠くなるのはキャラがたっていないからでしょう。主人公は地味で特徴がないし、ヒロインのキャンディス・バーゲンは確かに美人ですが妙にゴツゴツしていて色気も可愛げもありません。
この作品の批判意見に「主人公のモノローグが延々と流れて映画的ではない」というのを見てふと思いつきましたが、これって「涼宮ハルヒの憂鬱」でやればいいのではないでしょうか?優柔不断なキョンがワガママ女のハルヒに振り回され、右往左往しながら宝石強盗をする・・・うん、これならかなり楽しい作品になりそうです。