GAFFE 1/43 TOYOTA FJ60 PARIS DAKAR 1986

2023年3月製作開始

1/43ガレージキットの製作依頼が入りました。GAFFEのキットは初めてですが、パーツ数は少なめでボディにはカチカチのレジンを使っていて、同じフランスのメーカーTENARIVの「リジェJS7」を作ったことがありますが、それとよく似た感じです。「リジェJS7」を製作したときはカチカチのレジンがパキパキ折れたり、劣化したデカールがバラバラにちぎれたり苦労させられましたが・・・(´・ω・`)

TOYOTA FJ60は1986年のパリ・ダカールラリー出場車のようですが、かえる工房はそちら方面は疎く、ネットで検索してもこの個体についての情報はほとんど見つからず、頼りになるのは完成写真一枚とペラペラの説明書一枚だけです・・・(´・ω・`)

製作記録

キットレビュー

パーツ一覧

パーツ数は約30点。エンジンレスで足回りやコクピットも簡素な作りで、エブロの1/43ミニカーなんかとよく似た構成です。

ボディパーツ

国産キットと違って柔軟性のないカチカチのレジンで成形されています。離型剤が残っているのか表面がベトベトしています。バキュームフォームのウィンドウは精度がイマイチですり合わせが大変そうです。

その他のパーツ

ホワイトメタルの小物パーツとゴム製タイヤ。ダッシュボード、シート、デファレンシャルギア、ドライブシャフトは着色済みのレジンのようです。

デカール

いちばんの懸念はデカール。かなり劣化が見られます・・・。以前作ったTENARIVのデカールは水につけるとバラバラになって繋ぎ直すのにかなり苦労しましたが、さて・・・(´・ω・`)

説明書(表)

上段はフランス語、下段は英語の説明。念のため辞書を片手に読んでみましたが、レジンキットの組み立ての基礎知識とおおまかな塗装指示が書いてあるだけでした。

シフトレバー&消化器

組み立て説明図にはシフトレバーと消化器を接着するように指示されていますが、パーツの中にありませんでした。販売店のHP写真にも写っていないところを見ると不良品というよりメーカーが最初から入れ忘れていたようです。海外製キットあるあるですね・・・(−_−;)

説明書(裏)

車体の四面図、これを見てデカールをはれ・・・ということなのでしょうが、白黒なので塗りわけかたがよく分かりません。

組み立て

レジンパーツの洗浄①

中性洗剤で煮沸すると表面のベタベタはキレイに落ちましたが、説明書にはアセトンで洗浄するように書いてあったので念のためこちらも試してみました。

レジンパーツの洗浄②

「in aceton for a few minuts」と指示されていたので、5分ほどつけ置き。アセトンは引火性が強いので火気厳禁。臭いもキツイので、屋内で作業する場合は換気に注意しましょう。

シート、ダッシュボードなど

おそらく黒に着色済みのレジンで成形されているようですが、アセトンで脱脂すると塩を吹いたかように真っ白に・・・。どうせ塗装をするので問題ありませんが。

シャーシの組み立て

フロントサス、ドライブシャフトなどを接着。車軸を通す穴がきちんと開いていないので、掘り直しましたが・・・ドリルが通る時のテンションでリアサスの一部が欠けてしまいました・・・・( ´△`)・・・瞬着で補修できましたが、フランス人はなんでこんなにカチカチのレジンが好きなのでしょうか?・・・。

車軸の調整

ホイールに車軸のはまる穴をあけて仮組みをしましたが、少し長すぎました。これ以上穴を深くすると貫通してしまう恐れがあるので、車軸を5mmほどカットしました。

前後バンパーの調整

前バンパーは取り付けダボがボディの穴と微妙にずれていて左側が下がってしまうため修正。リアバンパーは取り付け位置がかなりズレていたのでダボをカットして真鍮線で作り直しました。

サイドミラーの調整

ホワイトメタル製のサイドミラーはステーの長さが左右で違いますが、自分で適当な長さにカットして使うようです。ミラーの取り付け穴が狭いのでドリルで広げたら、またしてもパーツの欠けが(o_o)。欠けたパーツをプラ板で新造して補修しました。

仮組み

塗装

ソルマック胃腸液プラス

今回の新兵器「ソルマック胃腸液プラス」・・・といっても胃の調子が悪いわけではありません。

最終組み立て

EBBRO 1/43 ホンダS660

2023年3月完成

1/43ホンダS660のミニカーをオリジナルのブラックからブリティッシュグリーンバールにリペイントするという依頼が入りました。今回のポイントはパーツをできるだけ細かく分解することとエンブレムやナンバープレートのデカールを自作することです。

かえる工房は少年時代にはホンダS600を、大人になってからはビートをいつかは手に入れたいと思っていましたが、2輪にばかりかまけているうちにビートは1996年に販売終了。S660はそのビートの生産終了後19年目に登場したミッドシップ2座席オープンスポーツカーです。

ギャラリー

ホロは脱着可能

製作記録

ベースとなるのはエブロ製の1/43ミニカー。エブロらしく手堅い作りですが、ブラック塗装はイマイチ地味でパッとしません。模型映えしないだけで実車はカッチョいいのかもしれませんが・・・。

ボディの分解

パーツ一覧

シャーシ裏の2本のビスを外して、ボディ、内装、シャーシ、タイヤに分解。ここまでは実に簡単ですが・・・。

内装の分解

内装は全てプラスチック(ABS?)製。接着部をエナメル溶剤で少しずつ溶かしながらシート、ドア内張を分解しました。

ボディの分解①

フロントウィンドウとリアバルクヘッドはカシメでそれぞれ二カ所が固定されています。この部分が外れれば分解できるはずですが・・・。

ボディの分解②

2mmのドリルでカシメを削って、フロントガラスとリアバルクヘッドを分解。残るはナンバープレートとヘッドライトです。

塗装の剥離①

ナンバープレートは分解できませんでしたが、これ以上イジると壊してしまいそうなので諦めて塗装の剥離作業を開始。剥離が必要ない部分をマスキングして、アサヒペンの「強力塗料はがし液」を塗布。

塗装の剥離②

1時間ほど放置して柔らかくなった塗装膜が浮いてきたら、スクレーパー代わりのマイナスドライバーでコリコリ削って塗装をはがします。

塗装の剥離③

塗装剥離完了。フロントグリルやピラーなどは元の塗装を生かすのでそのまま残しました。

ボディのリペイント

塗装テスト

ボディ色は「ブリティッシュグリーンバール」ですが、そんな塗料は発売されていないので、いろいろ考えた結果、下地にゴールドを塗って、その上からクリアグリーン+クリアレッドを重ね塗り。明るさの違うテストピースをいくつか試作して、依頼人様のイメージに合うものを選んでもらいました。

塗装準備

塗装しない部分をマスキングして、マルチプライマーで下地塗装。前後グリルは細かい凸凹や曲面だらけなので、マスキングゾルを使用しました。

下地塗装

今回はクリアー塗料を重ね塗りするキャンディ塗装にしましたので、まず下地にゴールドで塗装します。

本塗装

ゴールドの上からクリアグリーン+クリアレッド(少量)を吹き付け。重ね塗りの回数によって濃さが変わるのでテスト時と同じように12回に分けて吹きつけました。

デカール製作

オリジネルのインレットシールは塗装剥離に伴って消えてしまったので、「自分で作る!デカールシール」で「H」と「S660」のエンブレムを製作。

組み立て

クリアーコートが乾燥したので、エポキシ接着剤で透明パーツやリヤバルクヘッドを接着。接着剤が硬化するまでマスキングテープで固定。

内装のリペイント

オリジナルでは黒一色だった内装をダークグレーとベージュで塗り分け。幌はレッドブラウンで塗装。

塗装済みのパーツを再接着してセミグロスクリアーを吹いてツヤを調整。オリジナルの黒一色と違ってツートンカラーは模型映えします。

最終組み立て

ボディ、内装の塗装完了。それぞれのパーツを組み立てればいよいよ完成です!😁😁😁

スズキ アルトラパン(リペイント)

2022年4月完成

プルバックミニカーリペイントの依頼品が入りました。おそらく宣材としてディーラーが無料配布しているもので、ホワイトのボディを「フレンチミントパールメタリック」にリペイントしてほしいという依頼です。ノンスケールモデルですが、全長は80㎜弱でだいたい1/43程度になります。

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製品レビュー

ボディの白は成形色のままでウィンドー、フェンダー、フロントグリルなどのみが塗装されています。中国の工場で大量生産されているもののようで、塗装のムラやはみ出しがあります。

シャーシ裏の二本のビスを外せばシャーシは簡単に外せますが、ボディは完全に一体成形なので、リペイントするにはマスキングで対応しなければなりません。

マスキング

中性洗剤でボディを洗浄をしてマスキング。実車の塗り分け方は何種類かあるようですが、依頼者様の希望で、Aピラー、Bピラー、Cピラー、ドアミラーもボディ色で塗装します。

ボディ塗装

サイドの窓枠とボディの色をそろえるために、フィニッシャーズのファンデーションホワイトで下地塗装。乾燥機に入れて3日ほど乾燥させます。

ボディ色はクレオスC20ライトブルーで塗装との依頼でしたが、実車のイメージとはかなり違うので、依頼者様との相談の上、スカイブルーとルマングリーンを足して青みを強くしたものを使用します。

下地が乾燥したら、表面の凸凹が目立つ部分を軽くサンディングして本塗装。ツヤが出るように薄めに調整した塗料を少しずつ重ね塗りします。塗装が完了したら、乾燥機に入れてまた3日ほど乾燥。

光沢クリアーをかけてツヤ出し。再び3日ほど乾燥させます。

マスキングをはがして基本塗装完了。塗料のはみだしを修正し、細部塗装をすれば完成です。

完成!( ̄∇ ̄)